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保護された殺人

タイトル:保護された殺人

▼登場人物
●リナ:女性。20代。タクシーの乗客。
●運転手:男性。40代。タクシー運転手。
●警察1:一般的な警察のイメージでOKです。
●警察2:一般的な警察のイメージでOKです。警察1の助手。

▼場所設定
●街中:人だかりが普通にある一般的なイメージ。
●郊外から森奥:こちらも一般的なイメージで。
●警察署:一般的な警察署のイメージで。

イントロ〜

殺人が保護される、そんなことがあって良いのでしょうか?
駄目ですよね。法は正義と悪義を裁くところ。
悪義は裁かれて、正義が守られるはず。
しかし実際は男女に生まれたことで悪義が保護され、正義が裁かれる事もあるようです。

ト書き〈街中から森奥へ〉

運転手「どうぞー」

リナ「すいません、ちょっと道言いますのでお願いします」

運転手「わかりましたー、ドア閉めますね」

ある夜、女性が街中でタクシーを拾い、ある場所まで連れて行ってほしいとお願いした。

しかし運転手は乗客の話を聞かずに暴走し始めたようで、
それから郊外へどんどん走って行き、それからは猛スピードで運転し始めた。

女性が言うことを途中までは聞いていたのだろうか。
うまいこと道を違え、やがて出たその郊外の、車も人もいない道から飛び降りられない程の猛スピードで、
どんどん町から遠ざかり、やがて山奥へとその女性を誘拐したようである。

ト書き〈事件現場〉

警察1「大丈夫ですか?少し休みますか?」

リナ「い、いえ、大丈夫…です」

警察2「あ、ちょっと、彼女にコーヒー持ってきてあげて」

やはりそのタクシー運転手は強姦魔だったようで、
強姦目的で女性を人気のない山奥へと連れて行き、
そこで目的を遂げようとしていたらしい。

女性は死に物狂いで抵抗し、タクシーを降りてすぐの所にあった少し大きめの石を持ち上げ、
男をようやく撃退して難を逃れたとのこと。

しかし被害はもう既に女性に起きていた。

警察1「病院、行かれますか?」

男はやはり彼女を強姦したらしく、彼女の体内からその男性の体液が検出されたと言う。

リナ「もうイヤ…どうしてこんな目に…イヤァアァ!」

女性の落胆はやはりひどく、その後、PTSDにならないかと周りの誰もが心配していた。
こんな事が起きたのだ、当然の事。

ト書き〈第二の捜査〉

しかし女性の知らないところで、第二の捜査が始まりかけていた。

警察1「ピルを常用していた?」

警察2「ええ、間違いありません」

ト書き〈個室〉

リナ「…フフ、やっぱりやめられないよね、私の趣味。まぁその趣味のためには多少の犠牲はやむを得ないけど♪」

エンディング〜

性被害の場合、大体女性が庇われる。
男性は腕力がある、女性は腕力がない。
だから腕力のある男性が腕力のない女性を押し倒し、
そのまま目的を遂げてしまう。
けれど密室のような、誰も見ていない、証拠を挙げられないその場所でなされる事は、当人同士にしかその証拠を挙げる事はできない。
状況証拠、物的証拠にも限界がある。一方が一方を庇う証言などそこへ来ればどれだけ信憑性があるのか。
証拠が挙がらない以上、各自の罪の意識、これに頼るしかないと言うのが真実を見抜く唯一の法となるのか。
偽証、隠蔽、冤罪が横行するわけである。人間の世の中。
現行犯が見え隠れする事件なら解決も容易かろうが、得てして人の間で起こる事件とは、こうしたものが多いのではなかろうか?
人が犯罪を成す時、大抵は1人、あるいは目的としたその対象との2人きりで居る事が多いだろうから。

動画はこちら(^^♪
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