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そこで見るはずのないもの

タイトル:そこで見るはずのないもの

ト書き〈自宅〉

私の趣味はSNS。
毎日パソコンに向かう私は、趣味として、
ブログを書いたりYouTubeをやったり、
まぁいろんなことをしていた。

そこで訳のわからないメールが1つ飛び込んできた。
「あ」。

「…?」

私が管理しているブログのコメント欄に
「あ」とだけコメントしてきた見知らぬ人。
まぁ無視して毎日の生活に返っていく。

その日から、私はそこで見るはずのないものを見始めた。
お風呂の浴槽の中に鉈(なた)。
私の机の引き出しの中に蛾。
そしてブログのコメント欄にまた見知らぬ人から「無事」という一言だけのコメント。

そんなある日のこと。
私は勤め先の会社でずっと想っていた
晴彦君に告白をした。

「つ、付き合ってください!」

器量があまり良くなく、性格も奥手な私。
結果はわかってたけど、
「ごめん…」
と返された時にはさすがに落ち込んだ。

(自宅、パソコンの前で)

「はぁ、やっぱり失恋は辛いもんだなぁ」

そんなことを思いつつ、私はその日の出来事を
いつものようにブログに書き込んだ。
そして…
「また晴彦君に告白するチャンスを待つべきか?」
「それとも新しい人生を歩むべきか?」
そんな事を書き込み、最近、
まんべんなく付き始めてくれていた
読者ユーザーの何人かに聞いてみた。

なんとなく答えが欲しかったのだ。
自分でなかなか決められないその答え。

いろんな答えが返ってきたけど、その中で…
「出」という文字がコメント欄に書かれていた。

「……?出??」

なぜかわからないけどその一文字が私の気を引き、
その「出」の意味を少し考えたりなんかした。

「…ああ、なるほどね。もしかしたらこの窮地から出るべき、新しい人生に出向くべき、ってことなのかなぁ」
そんなふうに自分勝手に答えを落ち着けていた。

ト書き〈火事〉

それから数週間したある日の夜。
いつものようにパソコンに向かっていた時…
「ん?なんか焦げ臭いわね…」
と思っていたら、
「え!?うわ!きゃあぁああ!!」
なんと私の住んでいたマンションの階下から出火して、
そのマンション全体が火事に見舞われていたのだ。

「に、逃げなきゃ!」

そう思って部屋から出ようとしたが、部屋の外はすでに火の海。

「たっ…!助けてえぇえぇえ!!!」

誰も来るはずがない。みんな避難して下に降りてる。
まだマンションの部屋にいる人は逃げ遅れた人たち。
そのうちの1人に私がいるのだ。

その恐怖が改めてやってきた時、
私は恐怖のあまり、気を失いそうになってしまった。

(謎の手)

でもその時、壁からにゅっと手が現れて、
私をつかみ、壁の中に引きずり込んだ上、
気がつくと、マンションの外に寝かされていた。

「……え?…え?あ、あたし…」

助かったのか、と思いマンションの壁を見た時、
その壁に黒い人影のようなものが現れて…

「よかったわ」

と言った気がした。

謎の人影。私はそこでも又
見るはずのないものを見てしまったのだ。

そして見るはずのないものといえば、
これまでの生活で見てきた、
見るはずのない物の事をふと思い出していた。

謎の人影「あなたが無事でよかったわ」

「そう言うことだったの…?」

その時、私はずっと誰かに見守られてる気がした。

動画はこちら(^^♪
【怖い】【意味怖】【ホラー】【喫茶店で上映されてる映画の感覚☕】【ドラマ小説】【ショートホラー系~心理ストーリー】そこで見るはずのないもの What you won't see there #ミステリ (youtube.com)

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