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デリー空港泊

フライトの遅れと予想外にイミグレーションが混雑していたことで、ハノイの街に出ることは諦めた。さすがに1時間程度の滞在だけにわざわざ出る気にはなれなかった。戻る時間が気になって仕方がない。
代わりに空港内のレストランでフォーをとビールでも飲もう。クレジットカードも使えるので無駄にベトナムドンを作る必要がなくなった。

再びハノイから今度はインドのデリーへ向けてフライト。デリーまでは続きチケットなので荷物はスルーバゲッジ。そのまま出発ゲートへ向かう。
デリーに着いたのが深夜23時前。
ついに来てしまったインド。1度でも来たことがあれば分かる。この国では簡単そうに思うことが簡単にできない。それがインドだ。おそらくどの国の常識もここでは通じない。だからイミグレーションにならんだ時点で緊張した。どんな難癖つけられるんだろうかと。
案の定、次は自分の番だというところで、なぜか目の前のイミグレーション職員は列にも並んでいない……インド人なのかな、そのカップルをわざわざ手招きして遠くから呼び、わたしの前に入れた。正直かなり腹が立ったが、いや、腹が立ったからわたしは列から外れて全然違う列にもう1度並びなおした。おそらくそのまま並んでいても難癖つけてくるに決まっている。だったら別のところに並んだほうがましだ。
入国するときに書く紙がある。最近ではないところも多いが(ハノイはなかった)インドでは紙が置いてある。そこに電話番号を書く欄がある。普通に考えたらインドの電話番号を持っているわけではないのだから、そこは空白でいいだろうと思う。ところが、自分の番が回ってくると目の前の職員は、「電話番号書け、あっち行け」と横柄な態度だ。さすがインドだ。ダメなものはダメ。そういうことなら、と日本で使っている番号を書いてさらにもう1度並びなおした。もちろんまた違う職員のところだ。やはり一筋縄ではいかないのがインド。
3度目にしてようやくパスした。逆に今度は何ひとつ聞かれない。行き先も滞在日数も、隣ではみんな指紋も「ピッ」てしているのに、わたしはそれすらない。逆に怖くなる……。

さらにここから7~8時間待って次のフライト。今回の目的地はインドの北東の端シッキム地方とダージリン。最寄りのバグドグラ空港までは航空券を取ってある。チケットはここで別れているので荷物はいったんすべて出した。明朝また預けるところから始める。
今夜はここで空港泊予定だ。時間だけはたっぷりある。ここでインドルピーとSIMを手にいれよう。インドのSIMはアクティベートまで無駄に時間がかかるというような話を読んだことがある。
ATMで滞在中使いそうな金額を一気に引きだす。わたしはどこの国に行っても現金を作るときはクレジットカードでキャッシングをする。これが一番お得だ。カードにもよるが、またこれに関してはいろんな人が書いていると思うので今は触れないが、わたしの「キティちゃん」は無敵だ。

キャッシングして現金を作り「airtel」のSIMを購入した。1日1.5ギガ使えて30日間有効だ。料金は500ルピー。街中で買うより高いのかも知れないが、アクティベートまで時間がかかるのなら先に買っておいたほうがいい。
2時間経ってからこの番号に電話をかけてくれ、と番号をメモした紙を渡されたが、どうやらそれでアクティベートするらしい。

デリーの空港でフリーWiFiを使う際、パスポートが必要になる。空港内にあ機械にパスポートを読ませると紙が出てきて、そこにssdiとパスワードが書いてある。それを使ってコネクトするのだ。ある意味進んでいるなと感心する。ひとくせあるからか、通信速度は問題ない。

寝れそうなところを探していたら、ちょうど座りこんだ横にこれを見つけたのだ。SIMがアクティベートされていなかったので助かった。

寝袋を敷き、スマホをピコピコし、バックパックをふたつ抱えながら、できたら少しだけでも眠りたいと瞼を閉じた。

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