LINEはオフラインに浸透するのか?日本版アフターデジタルな観点でのLINE API事例(2020/08/03版 ※8月24日追記)

の内容にも一部被ってますが、LINEは去年のカンファレンスでLINE版OMOである「LIFE on LINE」というコンセプトを発表し、それを実現する一つのチャネルとしてLINEミニアプリも発表しました。
また過去には小企業・店舗向けに提供しているLINE@(現在はLINE公式アカウントに統合)で2019年1月に300万アカウントに達成したりと店舗と顧客を繋げるO2O的なチャネルとして現在も多くの企業様で活用されています。

LINE@の事例も過去色々ありましたが、今回はLINEアカウントの通常の機能を使ったオフライン事例ではなく、LINEのAPIを組み合わせたいずれ(今?)日本版アフターデジタルな事例に昇華していくであろうオフライン系の事例をご紹介できればと思います。

【経済産業省 電子レシート/電子タグを用いた情報共有システム 実証実験】

2018年二月ですが、電子レシートの実証実験を経済産業省が実施しました。
ネイティブアプリとLINEの両方でリリースされましたが、確かLINEのほうが利用回数がネイティブアプリよりも高いという結果が当時発表されていました。
LINE側はAWSのサーバレスアーキテクチャを利用し、インフラ利用料がほとんどかからないお財布に優しい実装方法が選定されていました。

なおこの案件の継続案件?は翌年も実施されており、ネイティブアプリはリリースされずにUIはLINEのみの提供となりました。

【日本版 Amazon GO&モバイルオーダーを実現 Developers.IO CAFE】

現在はコロナ禍の中で休業状態ですが、Amazon GOのカフェ版をクラウドインテグレーターのクラスメソッド様が開発・運用されています。


当初はネイティブアプリでしたが、LINE公式アカウントでのモバイルオーダー導入からネイティブアプリをリプレースしLINEミニアプリでのサービス提供を行なっています。
LINEミニアプリでのネイティブアプリのリプレイスは非常に効果が高く、来店者の離脱率の大幅減やインストールまでの店員の説明時間の短縮(3分→30秒)など、単に技術的に入れてみたではない、現場でのメリットが出ています。

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【モバイルオーダーで注文した商品のカスタマイズも可能なTOUCH-AND-GO COFFEE】

去年リリースされて、インスタグラムやツイッターでバズり一時期は朝7時には当日の予約が完了してしった「TOUCH-AND-GO COFFEE」
LINEとLINE Payで簡単に注文できるだけでなく、非同期での注文を最大限使い、味だけでなく、ラベルまでカスタマイズできるのが特徴でした。

【店舗の順番待ち・三密対策のmatoca(旧LINEで順番待ち)】

コロナ以前からユーザー側の課題であった施設の順番待ちを解決するサービス

LINEのUIを使って順番待ちを解決するソリューションでしたが、現在は三密状況を防ぐための使われ方もされているmatoca。すでに40以上の施設で利用されていますが、オープンまもない注目度の高い

や、後のLINEミニアプリでの事例でもご紹介するPAL様のイベント

などでも活躍しています。順番待ち(来店予約)関連ですと、

な事例もあり、並ぶというユーザーとしては最も無意味なものを、専用の店舗ごとのアプリケーションをインストールする課題を無駄を解決する事が可能です。店舗側はお客を並ばせて繁盛しているように見せてその風景を広告として使う事はありますが、このコロナ禍でオフラインにお客様が来なくなった場合は課題だけが残ってしまう状況になりますよね。

【三密回避にも繋がるユーザー・事業者共によしなフードコードでのLINEのオーダーシステム!】

マイクロソフトのAZUREのクラウドインテグレーターとして有名なオルターブース様が開発し福岡の「木の葉モール橋本」で稼働中の

飲食店での新サービスとなるLINE公式アカウントを使った注文・決済・呼出通知サービス「木の葉・LINEでオーダー」。
フードコートで並ばずにテーブルからオーダーし決済も手元でできるので、施設として密になりにくい状況もできて、ネイティブアプリのインストールなしにQRコードでサービスをアクティブできるのはユーザーと導入事業者両方にメリットがありますね。
バックエンドの開発もクラウドのMicrosoft Azureを利用しているので、オンプレミスのハードウェアに縛られない柔軟な開発と運用が可能ですので、LINE APIを使うときはぜひクラウドを活用していただければと。

【店舗顧客を囲い込み!新規会員数とEC売上をアップさせたLINEミニアプリ】

株式会社パル様のLINEミニアプリ事例。このコロナ禍でのサービスインとなりましたが、「5秒で会員証発行」をキーワードに店舗で作った顧客接点をECにまで繋げて

また、課題としていたECサイト『PAL CLOSET』への誘導についても、LINEミニアプリの導入後、友だち数が増加したことでメッセージ経由のECサイトの売上が前年比5倍となりました」(堀田氏)

と成功事例を作っています。

クラスメソッド様の事例にも記載されていますが、LINEミニアプリの部分についてはこれもAWSのサーバーレスアーキテクチャを使ってコスト面でのアドバンテージがありますね。

【デジタル会員証でLINE連携約100万人!】

デジタル会員証関連ではロクシタン様の

「紙の会員証からデジタル会員証への移行に伴い、新規のお客さまへご案内する内容が増加し、店舗スタッフにもお客さまにも負担となっていました。そこで、店舗からの声を元にトークスクリプトを根本から見直し、デジタル会員証を簡単かつシンプルに紹介する方法に変更しました。一時は成功店舗とそれ以外の店舗での格差が広がり、全体的な登録数が伸び悩んだこともありましたが、現在はデジタル会員証の登録率が75%以上伸びた店舗、来店者のうち99%のお客さまが登録してくれている店舗もあります」

な事例もあります。セグメント配信で

「結果、ECでのセグメント配信経由の月間売り上げは前年比5倍以上に伸長し、ROASが3,000%を超えるような配信事例もつくることができました。お客さまの年間購買頻度も大きく向上しています」

とかすごい結果ですよね。

【2.5カ月で100万枚を発行! LINE スターバックス カードで実現する顧客体験】

こちらも会員証事例ですが、「スターバックス カード」

も、会員証だけでなくLINE公式アカウントでのおすすめメニューをカルーセルなUIなどを使いUXの実現を行なっています。

【東急ストア公式アカウント&東急電鉄 券売機チャージ】

度々ご紹介させていただいておりますが、LINE Pay決済からの東急ストアのLINE公式アカウントへオンボーディングさせた

は、これからアプリとしての機能をLINE公式アカウント上に実装していく案件となりますが、事業者側で課題となる、そもそもアプリをリリースしてもインストールしてくれない&インストールしても端末交換時にアプリの情報を引き継がれない課題をLINE公式アカウントで解決し、わずかな期間で友だち数16万超えと、公式アカウントからの東急カードとの連携や同グループの東急電鉄 券売機アカウントへの誘導と、事業者単独ではないオフラインに紐づいたグループ横断の可能性を感じます。

【ローソンでの店舗起点でのデジタル施策】

ローソン公式LINEアカウントの「ローソンクルー♪あきこちゃん」など、積極的に活用していただいているローソン様。

店舗にビーコンを配置して店舗に入ると公式アカウントがビーコンに反応してLINEポイントプレゼントや

お得なチケットなど、OMOやアフターデジタルと言うキーワードがメインでなかった頃から店舗でのLINEを使った施策を実施しています。


このコロナ禍での打ち手として、人気キャンペーン施策のスマフォくじをLINE上で実現されていて、実施における課題の解決含め成功しているとお聞きしています。

セールスプロモーション系はサービスだけでなくAPI含め提供していますので、うまく活用いただければと

【オーダージーンズをオフラインの3Dスキャナでサイズ取得し、やりとりはLINEで!】

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3Dスキャンの予約・コミュニケーションのUIをLINEのみで実現。

・一度のスキャンはわずか3秒で完了
・来店予約からオーダーまでをすべてメッセージングアプリ「LINE」上で完結
・店舗設備にはスマートロックを採用、予約枠をタッチレスで管理
・新型コロナウィルス感染拡大対策にも対応、スキャン体験はタッチレスで非接触に

【上野文化の杜の実証実験】

コロナによって中止となりましたが、このような公園内の施設を巡る事例もありました。

LINE公式アカウントを開設し、上野公園周辺のバリアフリーマップ、公式サイトへ導線をつなぎ、上野公園へ訪れる方へのガイド機能をリリースしました。また今後は上野公園にある文化庁管理施設への入場チケットセットをLINEアプリ内でのLINE Pay決済にて購入、チケットの使用も完結するようにデジタル化し、回遊を促す構造を強化する構想も進めており、LINE経由での館とユーザーの継続的なコミュニケーションやUXの向上を目指してまいります。

【オフラインイベントでのLINE活用】

オフラインでゲーム要素をもつ公式アカウントなどもイベント等でリリースされています。

公式アカウントは店舗ではQRコードを読み込む事により簡単に顧客と繋がる事ができますが、そのオンボーディングをゲームやイベントなどでする事は「LINEマーケットプレイス」

などで、今後ミニゲーム的なものも増えていくかと思います。

【まとめ】

オフラインからのサービスインは特にハードルが高く、ネイティブアプリなどでは1日その施設にいてかつ定期的に来るようなものでしかインストールされる事はまずありませんが、LINEの公式アカウントやLINEミニアプリはQRコードを読み込む事により、サービスをアクティブにする事が可能です。
日本でのアフターデジタルな機運も高まりつつある今、日本国内でのアフターデジタル基盤の現実解としてのLINEをうまく使っていただければと思いまあす。

第二弾は下記noteで!


関連noteは下記
























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