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AWSを退職しました(アカウントSA編)

こんにちは・はじめまして、杉山(@yus-sugiyama)です。
このたび、一年間勤めたアマゾンウェブサービスジャパン合同会社(以下AWS)を退職しました。これまで書いたことがありませんでしたが、記念に退職エントリを書いてみます。

2022/12/06:追記
転職先でのエントリも書きました!気になる方は👇をご覧ください〜

はじめに

注意事項

  • このエントリは、AWSのお客様担当チームに所属するソリューションアーキテクト(通称アカウントSA)として、2021/09/01から2022/09中旬まで過ごした経験をもとに執筆しています。ソリューションアーキテクトにはスペシャリストや、その他にも色々なロールがあります。

  • また、あくまで私が活動する中で観測したお話となります。個人的感想としてご覧いただければ幸いです。

自己紹介

AWSでは金融機関のお客様を担当するソリューションアーキテクト(SAと呼ばれます)を務めていました。担当するお客様の課題を、AWSのサービスを活用しながらアーキテクトとして解決することがミッションです。
AWSの前はSOMPOホールディングスのSprintチームというところで、アジャイル開発を行う内製チームのリードエンジニアをしており、主にAWSをはじめとしたクラウド領域を見たり、採用活動を行ったり、一年半ほど勤めていました。SOMPOホールディングスの前は従業員100名で40年の歴史ある医学系出版社で、これまた内製化チームを一年間ほど引っ張っていました。

エンジニアとしては約15年くらい過ごしていますが、新卒では某家電量販店に入って一年間プリンタを売っていまして、そこで「文系でもエンジニアになれるんだー」と就活を全然していないことがバレるノリで転職活動を始め、第二新卒で独立系SIerに入社し、約8年間アプリ開発を中心に行っていました。その後、紆余曲折あってAWSが8社目となるのですが、全部書いているとそれだけで終わってしまうので割愛します。
※LinkedInにほぼ載っていますのでご興味ある方はコチラを。

AWSに入った理由

入社前からAWSが大好きで、仕事のみならずプライベートでも色々と使っていました。そのため、一度は働いてみたい気持ちがありましたし、何より世界のトップを爆走する企業の中ってどうなっているのだろう?という純粋な興味がありました。
また、日本企業におけるDXを本気で実現したいと思って前職のSOMPOホールディングスに入社したのもあり、AWSに入ることで金融機関のお客様全体に貢献できるのでは、という思いもありました。

AWSで行っていたこと

これまでのSIerおよび前職での経験を活かし、金融機関のお客様におけるクラウドジャーニーを支援する活動をしていました。具体的には、ビジネス目標実現に向けたクラウド利用の相談、システム全体構成の相談(アーキテクト)、サービス紹介、デモ、ハンズオンなどなどありますが、私としては「お客様にAWSを使ってもらい、とにかく楽しくハッピーになってもらう」を個人的モットーにして活動していました。
また、ソリューションアーキテクトのミッションとして個人的に好きだったのは「お客様の声をもとにAWSを進化させること」というものです。
これは、AWSのサービスや機能の9割がお客様の声から出来ているという、AWS最大のバリューを実現し続けるために必要なミッションであり、カスタマーフェイシングなソリューションアーキテクトとしては重要なミッションだったと思います。

楽しかったこと

まずはミクロな視点になってしまいますが、これまでエンタープライズのネットワークを中心としたアーキテクチャを考えたことはあまりなかったので、本気で考える機会を得られたのは貴重な経験かつ楽しかったです。もちろん、キャッチアップが大変ではありましたが…DirectConnect とTransit Gateway のことをこんなに考えたのは、これが最初で最後じゃないかなーと!(フラグ
大変ではありましたが、この中で見えてきたサービスの課題についても、AWSを進化させるために「お客様の声」として伺い、のちの進化につなげる活動ができたのではないかと思っています。
中々お目に掛かれないサービスに触れたりするのも楽しみの一つでした。

また、「AWS Developer Live Show」というYoutube Live でのイベント運営に参加して、所属するチームの枠を超えた活動が出来たのが何よりの思い出でしょうか。おともだち(と勝手に思っている)も増えましたし、世界が広がる感じがありました。
絶賛開催中&過去のものは今もアーカイブとして残っていますので、コチラから興味のあるものがありましたら是非ご覧ください〜、楽しいものが多いですよ!(私も一部イベントで進行として出ていたりします
ここでは、入社前から尊敬していたDevAXなSAの方と交流することができたのが最高でした!

一年という短い期間でしたが、仲良くなったお客様と、会社の枠を超えて相談を受けたり、チームのイチ員としてワイガヤしながら構成考えたりするのも楽しかったです。金融のエンタープライズといっても堅い方ばかりではなく、熱い思いをもってディスラプトしようとされている方とは特に話が合いました。
なかなか対面で会えない中、それでも直接会ってお話をすることができた方には感謝しています。

退職理由

そんなAWSを退職する理由ですが・・・

直接の理由は、SOMPOホールディングス時代の友人から誘われたことです。次は転職エントリを頑張って書こうと思っているのですが、とある事業会社の事業部内でサービスを作り、内製チームを組成していくことがミッションとなります。

AWSで一年間の活動をする中で、入社時には多くのお客様におけるDXを支援していきたいと思ったのですが、やはりDXは自分たちで成し遂げなければならないと改めて痛感することが多く、事業会社に戻ることにしました。
DX支援というものを否定するわけではなく、私個人として「自分の手で実行したい」「意思決定をしたい」「開発をしていきたい」という思いが再燃した感じです。
個人的には「デジタルに特化した新会社」や「デジタル〜〜部」ではなく、イチ事業部の中で内製していくというチャレンジは非常にワクワクしています。

しかし、AWSを一年で去ること自体には葛藤もありました。

AWSのソリューションアーキテクトは多くのアーキテクチャに触れることができ、定期的にインダストリーを跨ったさまざまなお客様の構成を共有する会があったりします。これはイチ開発チームにいたら中々見られないものが多かったな、と純粋に思います。
また、興味のあるサービス領域にフォーカスして、準スペシャリスト的な活動をすることもでき、視野を広げれば無限の可能性が広がっていると感じてもいました。前述したようなイベント運営も、挙手をしたら誰も止めず、関わることができます。そして、自身も様々な活動を通じ、知見を得るとともに成長できたのは間違いありません。

まだまだやれることがあると思う中での決断となりましたが、AWSのOur Leadership Principles にもある「Bias for Action」を実行しました。
機会があれば、いつでも会社を行き来できるような社会になると良いなぁと思っています(そしてAWSの方は人事含め、いつでも戻ってきてくださいと本気で言ってくれたのも良い思い出です

おわりに

AWSに興味がある方へ

AWSはまだまだ成長しており、チャレンジする領域は非常に多くあります。何よりも、前述したOur Leadership Principles を重視しており、良い人しかいません。ここは採用にあたってカルチャーフィットを重要だと考える社風からも来ていると思います。
そのため、Customer Obsession に則り、徹底的にお客様のことを考え抜くのも良いですし、Bias for Action でどんどん個人的なチャレンジをしていくのも良いのではないかな、と。それを止めるマネージャーや周りの方は居ないと思います(それがOur Leadership Principles に反しない限りは)

ただ、実際に採用ページを見てみると、あまりにもロールが多いうえに、具体的にどのような仕事をしているのかイメージが湧かない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういう方は、AWS公式アカウントで採用イベントの案内があった際に気軽に参加してみると良いと思います。
また、オープンポジションというものも用意しており、事前に質問などできるようです。最初はここからというのも良さそうですね。

他にも

  • そうは言うけど、実際SAってどうなの?

  • AWSを辞めてまで大変そうな事業会社(JTCと最近呼ばれますよね)の内製に行く理由は?

  • そんなに転職して大丈夫?()

という疑問をお持ちの方がいらっしゃいましたら、TwitterでDMをくださったりしたらお答えできるかなと思います!

これからについて

前述したとおり、10月から事業会社に戻って内製をしていきます。詳細は転職エントリを書けたらそこでお伝えできればと思いますが、AWS社内で1on1した方々にも「かなりチャレンジングで楽しそうだね!」と言っていただいたように、大変なことも多いのは間違いありませんが、また一つ成長できるだろうと確信しています。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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