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5分でわかる7つの習慣

はじめに

7つの習慣はスティーブン・R・コヴィーによって書かれた自己啓発本の名著です。著者が成功者に共通する原理原則を観察し、それを7つの習慣にまとめています。自己啓発本と聞くと小手先のテクニックのような印象を抱く人も多いかもしれません。しかし、本著は「人格主義の回復」を掲げ、根本的な人間のあるべき内面を捉えています。

7つの習慣は3つのパートに分かれます。①私的成功②公的成功③再新再生の3つです。ざっくり言えば、①まず貴方自身の人格を磨き、②それから他者とのあるべき関わり方を考える。そして③鍛錬を続けて人格と交流の双方のレベルを上げて行こうという流れです。

私的成功の習慣は以下の3つです。

①主体的であれ

主体的であるとは全ての事象は自らの選択の結果であるというスタンスを取ることです。高い自己効力感のもとに、今後の未来も自分の選択で変えられると信じることです。この章で重要な概念が2つあります。1つは「インサイド・アウト」です。これは一言で言えば、「他者が変わるかに関わらず、まず貴方が変われ」ということです。もう1つは「影響の輪と関心の輪」です。影響の輪とは自らの力で変えられる範囲です。関心の輪とはそれより自らの影響の有無に関係なく興味のある範囲です。ニュースやゴシップなどが該当します。大切なのは影響の輪の中にあるものに注力し、影響の輪を広げていくことです。通常関心の輪は影響の輪を包む形になります。影響の輪の外部かつ関心の輪の内部にあるものに触れてはいけません。

②終わりから逆算しよう

何事も終わりを考えることから始めるべきということです。極論、自分の人生の終わり、つまりお葬式で貴方は周囲の人からどんな人だったと言われたいかをまず考えましょう。そのためには「ミッション・ステートメント」の作成が効果的です。ミッション・ステートメントは3つのパートからなります。①人格(ありたい人間像)、②功績(成し遂げたいこと)、③価値観(自分の根底にあるもの)です。

③優先事項を決めよう

人生にはタスクが多く降りかかります。全てを律儀にこなしていては大きな成果は生み出せません。優先事項を決めましょう。具体的には全タスクを重要度×緊急度のマトリックスに振り分けます。重要か否かは2つ目の習慣で決めた在りたい自分に適うか否かで決めましょう。最も大事なのは「重要×非緊急」のタスクです。決して「重要×緊急」に追われてはいけません。

ここからは公的成功の習慣3つです。

④WinWinの関係を築こう

他者と交流するときは、お互いに利益が生まれる関係を目指しましょう。どちらかが損をするような関係、あるいは双方が損をするような関係は積極的に切り捨てる姿勢が必要です。新しく誰かと関係を結ぶとき、もしWinWinの関係を構築できなそうなら、No Deal(取引ナシ)も選択肢に入れるべきです。

⑤傾聴しよう

正式には「まず理解に徹し、そして理解される」という習慣です。まずは相手の話の理解から始めるべきです。具体的には以下の3つの順で傾聴をステップアップさせると良いでしょう。①相手の話の繰り返し→②相手の話を自分の言葉に置き換えて繰り返し→③相手の気持ちを言葉にして伝える、の3つです。むやみなアドバイスは不要です。共感が大切なのです。

⑥シナジーを作ろう

本著におけるシナジーとは、「1+1を2より大きくする」ことです。シナジーを作るためには、まず①1~3の習慣が達成され、自立した人格があること、そして②WinWinの関係が構築されていること、③お互いが相手の理解に徹していることの3つが必要です。

⑦刃を研ごう

7つ目の習慣は再新再生の習慣です。即ち、鍛錬を繰り返し他の6つの習慣を高い次元で遂行し続けるための習慣です。

具体的には以下の4つの側面での鍛錬が推奨されています。

①肉体的側面:食事と運動に気を遣い、健康な状態を維持する。

②精神的側面:自分の価値観を維持する。具体的には瞑想したり、音楽を聴いたり散歩をしたり、自分の心地良い状態を作る行いを維持する。

③知的側面:新しい学びを維持する。読書などインプットを怠らずに行うことが大切である。

④社会・情緒的側面:人とのコミュニケーションを継続すること。他者との関わりを絶やさないこと。

おわりに

いかがだったでしょうか。並べて見ると大それたことを言っている訳ではないことがわかります。本著を自らの生活に活かすには、具体的な個人の諸問題をこの習慣に当てはめて解決しようとする試みが必要でしょう。輪読など読書会に最適ではないでしょうか。ぜひ実践してみてください。

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