ウクライナ侵攻による教育サービスへの影響

ロシアがウクライナに侵攻しました。国家間あるいは民族間において、非常に緊迫した状況が続き、心を痛めるものがあります。
拙稿においては政治的・信条的なものは抜きにして、客観的に大学が提供するサービスへの影響について記載していこうと思います。

国際交流の停滞

まずもって、国際交流に多大な影響があることが挙げられるでしょう。考えてみれば当たり前のことかもしれませんが、中東の情勢不安定然り、アメリカでのテロ然りとこれまでも多くの国際紛争が起きてきました。その度に同地域における留学プログラムは見送りとなり、代替案が検討されました。

そうした時に検討する材料となるのは外務省の海外安全ホームページです。

もちろん、文科省から各大学へ通達が来ることはありますが、やはり最新情報は外務省から情報を入手します。留学等を取り扱う国際部門の職員は昼夜情勢の機微に反応していかなければなりません。

とはいえ、一番かわいそうなのは学生であることに変わりませんので、学生対応というものにも十分に留意することが大切です。

出身者のケア

次は人事面にも関わってくることではありますが、多寡に関わらず出身者というのは大学という組織の性格上いらっしゃるので、彼彼女らの心のケアも重要です。教員であれ学生であれ職員であれ、家族を祖国に残している場合も非常に多いので、その心労に寄り添う必要があります。
悲痛な相談が寄せられれば、場合によっては特別休暇として十分にケアをする時間も必要ですし、心細い環境に配慮し、いつも以上に丁寧な対応が求められます。

この点、大学は政治や国家権力の介入を受けませんので、ミクロの目線ではより細やかな対応ができるというのは特徴の一つかもしれません。日本人で外国語の授業を受け持っている先生の配偶者が同国出身ということも結構ある話だったりもします。

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