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逆川(さかさがわ)について
「うねうね公園」があった地域には、その昔、「逆川(さかさがわ)」という川が流れていたそうです。今回の投稿では、逆川の歴史について調べて明らかになったことをレポートしていきます。
1.参考文献から
宮原町にある北図書館に資料がありましたので、逆川の歴史についても、少し触れておきます。
逆川は北に流れるからそう呼ばれていた。読み方は「さかさがわ」である。今は、下水道で鴨川上雨水3号幹線となっている。昭和四十三(一九六八)年発行の『大宮市史』第1巻には、大宮市域の地形図があり、そこに逆川が書き込まれている。市史には、「大宮市内の川は、大体、北から南に流れているが、逆川は加茂宮辺の湧水を集めて、北流しているのでこの名がある。同じ水源から南流するものを切敷川と呼んでいる」とある。逆川は各地にあり、太平洋側では、北に向かって流れる川にそう呼ばれるものがある。栃木県芳賀郡茂木町には逆川があり、「さかがわ」と呼ぶ。那珂川の支流で北に向かって流れ、那珂川に合流する。
さいたま市付近では、地形的に北方から東ないし南方へ流れるのが、自然な流れではありますが、つばさ小学校付近で起きた流れが、北方するのが逆川、南方するのが切敷川(鴻沼川)といい、逆川では別所町と奈良町境で鴨川に、切敷川(鴻沼川)は桜区新開(しらびき)で鴨川に合流しています。
逆川は流れの速さ・途中の流量から、沿川の雑排水が集まっての流れだけではなく、湧水があるものと思われます。湧水があることでメダカやアメリカザリガニが生息しているのではないかと考えられます。多くに都市河川のなかで、駅から5分程度の所でメダカ等がいる河川は、大切にしていかなくてはなりません。
2.メディアで取り上げられた「逆川」の話題
以下、「埼玉市民記者クラブ 2014年3月号 vol.4」より抜粋です。
かつての小川を取り戻そうと「大好き!逆川の会」の住民らが活動している。
逆川はかつて、田んぼと雑木林の中を流れる小川だった。宅地化に伴い、コンクリート護岸され、今では排水溝同然となってしまった。
同会は、逆川をはさむ日進3丁目、宮原3丁目の住民と近隣の大学、企業等で構成。東内勝美会長(63)は「高いフェンスで囲ったり、コンクリートでふたをしたままでは、親世代から引き継いだ貴重な地域資源を子どもたちに渡せない」。前会長の須賀隆夫さん(62)は「逆川の歴史を60年逆さに戻して水辺と緑を取り戻したい」と語った。
ー追記ー
2024年4月13日、須賀隆夫さんご本人からメッセージ↓頂くことができました!
<私スガタカオ(72サイ)が幼少の頃の思い出話。>
逆川の水源(つばさ小の校庭辺り)から鴨川に合流する(奈良別所団地)までの5km位の流域は、人工的な護岸は一切なく雑木林-畑-田んぼ-逆川の水が自然に流れる地形でした。林には落葉樹と大きな針葉樹があり鷹もいました。(スガはタカオ見た)野うさぎ、コジュケイも普通に見た。湧水は至る所にあり夏にはホタルが乱舞していました。
その湧水を集めた逆川は当然ですが清いせせらぎで、ドジョウ、コブナはもちろんクチボソ、ハヤ、タナゴまで生息していました。 聞いた話ですが、私の父(生きていれば105歳)が幼少の頃にはウナギもいたそうです。
昭和20年代までは豊かな自然がありのまま残っていたのです。童謡ふるさとの景色が現実にありました。
そんな中で幼少期を過ごした私が望むのは、水源地であったうねうね公園の一部分にでも子供達が遊べ、ホタルや水性生物が生息する水辺復元する事であります。 面白い所には人が集まりコミュニティが生まれます。
このフェスを機に、災害時の水の必要性と環境の重要性を知るきっかけになればと願います。
ーまとめ 『スガはうねうねでホタルを見たい』ー
3.写真でみる逆川周辺
逆川周辺の、昭和30年頃~平成18年の貴重な写真がみつかりましたのでシェアします。
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4.まとめ
逆川という名前の由来は、多くの川とは違い、北流していることから名づけられたこと、湧水でもあることから豊かな生態系が存在している可能性があること、昔は宮原駅周辺は畑一帯であったこと、地域の中で、逆川の環境を昔のように戻したい動きがあったこと、を知ることができました。筆者の住む家の近くには「用水路」のように見えるフェンスで囲われた小川があるのですが、これも逆川であるとのことです。UNEUNE防災フェスタを契機に、逆川の歴史にも想いを馳せ、大切にしていく機会にしたいですね。
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