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第4章:揺れる先生の心

先生の抵抗と報復

母親の失明疑惑騒動も収まり、私は晴れやかな気持ちで日本へ一時帰国する事にしました。先生に格安チケットのウェブサイトを聞くと、先生は快く色々と教えてくれました。私は「良かった、先生の機嫌も直った」と思い込んでいました。エアチケットの手配が無事に済んだ頃、久し振りに先生のヨガレッスンへ行きました。母の失明疑惑が原因で、1ヶ月ほどお互いにギクシャクしていた私と先生。レッスンで改めて顔を合わせると、ふたりとも何だか照れ臭くなった事を記憶しています。1時間半のレッスンが終わり更衣室へ移動しようとすると、先生が私のそばに駆け寄って来て「家まで車で送るから、着替えたら待っていて」と言いました。先生からこのような申し出を受けるのは初めてだった為、私は嬉しさのあまり指先が少し震えてしまいました。

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