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🐈 図書館員 布施真理子の日記 

はじめに

わたしは作家の瀬山くりさんの大ファンです。それだけです、だとよく判って貰えませんので、もう少し書きます。何でこの個人的な日記を出版する事になったのか、説明したいのです。
わたしは余りに瀬山さんの大ファン過ぎて、ファンレターを送ったり、SNSでイイね沢山押したりしてました。すると瀬山さんから奇跡的にお返事を頂いたのです。心臓が飛び出るぐらい驚いて嬉しかったです。その内容、全部書きません。けれど、少し書きます。

“布施さん、あなたの文章って独特です。もしあなたにその気があったなら、わたし、出版社にあなたの文章を紹介したいです。そして、本を出してみませんか?お返事頂けたら、とても嬉しいです”

信じられない。今でも。わたしは騙されてでも良いって思ってお返事書いてみました。お返事の内容は…

“先日は先生からの夢みたいなお返事のお手紙頂けて、わたしは有頂天です。だからまともな文章のお返事が出来ません。けれども書いてみます。先生のご多忙なお時間を割く事、申し訳なく思います。

わたしは自分の文章をこの様に評価させて頂いた事がありません。それは恐らく、わたしが創作という物に挑戦した経験がないからです。だから必然、人に文を見せた事がないのです。しかし、文章のやり取りぐらいは漫然と。こんな評価、わたし、混乱しています。そして本にしてみるにしても、何を本にしたら良いのか判らないのですが、やってみたい気持ち、とてもあります。もし助言を頂けたら…”

その数日後、何とまた瀬山先生からお返事が。わたし、一体どうなっちゃってるんだろう?とても不思議で、これを書いていても何だか自分の心の纏まりがつきません。また瀬山先生のお返事を。

“布施さん、一度お会いしましょう!”

何とその一行、そして…奇跡かと目を疑う…先生のお電話番号にメルアド。一目でこれは個人情報と判りました。とても素敵な温かい色調の黄色の封筒にバナナの切手を貼って。ほぼ夢。でも現実。何だか夢の世界の人から封筒が届いたみたい。そしてまさに瀬山ワールド。バナナの贈り物、という辺り、夢みたいな様な瀬山先生の食べ物のお話の世界が直接、わたしの手元に来るなんて。

わたし、お答えしました。電話する勇気はありませんでしたので、メールで。もちろん…

“お会いしたいです!”

すると秒で返信が。

“判りました。改めて、私は瀬山くりです。布施真理子様、返信戴けてとても嬉しいですよ!お時間宜しい?”

これに何と答えたらいいか…

『えっ…わたし、瀬山先生とメール交換してるの?』

この浮遊感。何とか文章にしたいのに、全然上手く表現出来ません。

“はい!大丈夫です!”

必死。“必死”って必ず死ぬって書きます。でも、それぐらい緊張しました。文字打つ指も震えて。

“あなたの大丈夫な日、教えて頂ければ…”

早いんです、何か、文字会話のやり取りが!どうしたらいいの?でも…

“先生の予定に合わせます!先生のお時間が宜しい時ならいつでも!”

そして

“じゃあ、来週の日曜日にしましょう!大丈夫?”

“はい。判りました。お会い出来る日曜日を楽しみにお待ちします”

“ありがとう。わたしも楽しみ!”

明るいわ。瀬山先生って、何か…とても開放的。その日の夜、わたしはバナナ色の夢を見ました。いえ?眠れたのかどうかも判りませんでした。興奮して、わたし、こんなに興奮して眠ったのか眠れたのかどうか判らない夜、経験した事がありませんでした。

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