読書記録 『天地明察/冲方丁』

今年17冊目。

もう10年以上前の作品だったけどJICA事務所からのレンタルで今更ながら読了。
歴史物を書く人って一冊書き上げるのにどのくらいの参考文献と情報収集と研究をしているんだろうかと不思議に思う。


江戸時代に生きてみたかった、とは思わなかったけど
生涯をかけて何かを成し遂げる人はいつの時代もかっこいいし、そんな人を支える周りの登場人物も最高にいかしてると思った。
やっぱり人徳なんだろうなあ・・・。
熱い思いは人を動かすんだろうなあ・・・。

江戸幕府も現代の政府も似たようなもんだなと感じた。
利権争いや庶民のためを思う善良な人は早死にするし、乗っ取られるし。
自分のことばかり考えてる人は結局世を乱して終わる。

政治っていつの世も変わらんもんなんかなあとか
権力やお金を前にすると善人でさえ変わってしまうのか
そういう人でないと這い上がれないのか
本当に世を良くしようと願って立ち上がる人は泣かないといけないのか

読了後は暦の完成への感動と共に、こんな感想を抱いた。




海外生活をすることで日本を外からみてみたい
日本の教育を外からみてみたい
って少なからず思って今回協力隊としてペルーに住んでいるけど
コロナウイルスをキッカケに、日本を外から見るとは思わなかった。

日本の政治の気持ち悪さが、外から見ると際立ってる。

別に諸外国の迅速な対応が素晴らしいとか、日本は何やってんだとか
そんなことはもうすでに多くの人たちが発言しているのでするつもりはない。というか大いに共感している。

日本人として日本を情けなく思う。
決断力のなさや曖昧さ、責任逃れにリーダーの出来の悪さ。
でも想像してみたけど、自分が首相だったら?東京都知事だったら?
なかなか目に見え辛いところで犠牲を伴ったとしても決断すべきだよなあって思った。
日本だけの問題じゃ無くなってきてるし。

てかなんなら、チャンスだと思う。
今までのグズグズを、国民がついてきてくれないようなダサい姿を、挽回できるチャンスだと思うけど。
変わらんかなあじゃなくて、国民も自らが変わることで数が増えると大きな力になる。それが選挙だろう。

悲劇を喜劇に。
今回のことで文句言ったり、嘆いたりしてる人たち全員が選挙に投票へ行ったら投票率上がるし、政治家の意識や政策も変わらざるを得ないんじゃないかな。



あと、Twitterとかで見ず知らずの人が自分と違う意見だからって、反論して攻撃的になるのってなんなの。
自分が正しいと思ってるから、間違いを正そうとしてるのかな?

小学校教育で道徳の時間があるけど「みんな違ってみんないい」みたいな生ゆるいことよりも「愛」について教育すべきだと思う。

タモリさんが西野亮廣に言った言葉で好きな言葉がある。
「戦争がなんでなくならないかわかるか?それは愛があるからだよ。」

愛する人が殺されると、相手を憎み殺しに行く。
愛があるから。

自分が嫌いなあいつも、誰かに愛されてる人間であり
自分のことが嫌いな自分も、誰かに愛されている。

だからもっとみんなが優しくなれば、とかじゃなくて
もっと愛を大切に尊重すればいいと思う。


愛は、正義とか生きがいとかいろんな言葉に変わることもできる。
自分が思っている正義とあいつの思っている正義が違ってもいいじゃん。
受け止めなくてもいいから、受け流せばいいのに。
見ず知らずの人に攻撃的になってしまうくらいにストレスが蔓延る社会なんだなあと思い知らされる。

休校によって、教員の労働時間が改善されて生きている心地を楽しんでいる人もいれば、鬱屈して行き場のない憤りが他者を攻撃する人もいる。

生活へのお金の余裕とか、不安とかいろんなものが関係してるんだろうけどどこかを切り取ると、どこかが見えなくなる。というか難しいわ!
家庭環境が良くない子供たちにとっては地獄のような時間が増えちゃってるだろうし、寂しい思いをしてた子供たちにとっては家族でいられる嬉しい時間になってるかもしれない。


その他諸々考えだすと切りがない。
でも国のリーダーは決断をしなければならない。

今の日本政府も政治家も好きじゃないけど(オブラートに包んでます)、あの人たちだって家族や大切な人を持つ同じ人間なんだよな、って少しは同情してしまう。


協力しあえるといいな。もっと。
一人一人がほんの少しだけ余裕をもった大きな心で。



とりあえず、早く日本に帰りたいっす!!!!!!!!

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