出た溜息は吐息より黒い

私から生まれる全ての言葉が 単語が
優しい、または慈愛以外の何者でもなければいいのに

優しくなれないから 強くありたさと相反するから
弱きを報う手が足りないの

足りない 足りないから死ねない
枯渇が 孤独が 不幸が 憂鬱が 鬱憤が 不安が
足りない こんなんで死ぬなんて なんと情けない

なんで知っちゃった
家族の温もりとか 五感で得られる幸福とか
知らなきゃ 不幸のまま死んだってよかったのに

立てた中指だって 未知の幸せには勝てない
死ぬ気だって元からない あったら死んでるもう

咲いてる花の綺麗さに 疎ましさで死にたくなる
劣等感が 私を殺しにかかる
咲かない花を 恨むことはできない

自信が無い まま夏を迎えて
暑苦しさとかどうでもよくなるくらい 現実がつめたい
勝手に冷やして 勝手に嘆く のが私で
未練がましく 成長できないまま また夜が明けちゃって
張れない胸は 猫背を好いて

心拍数は 一般人

蹲る勇気すら 今の私から 削がれ た
自意識過剰が怖いから あと一歩が 震えて
自分を見せたら 嫌われてしまいやしないか
不安で夜が減って 顔が青くなって
また夜更かししたんだって 話す朝すら 苦

泣かせてくれよ 泣きたくはないけど
救ってちょうだいよ 惨めな私を
自己肯定すらままならないのに
他己肯定すらろくに受け取れないのに
馬鹿みたいねー 馬鹿なんだけど

スマホフィルム バキバキだったの
ついに 牙を剥かれて 指に刺さったから 捨てたよ
痛かった 笑って話して それでおしまーい

楽しいことは山ほどあるのに 劣等感が！私を殺そうとして ずっと 突き落とそうとする

サリシノハラが 人生で一番好きな曲です