透明に《短文・詩》
グラスが置いてある。
水が半分ほど注がれている。
グラスも水も透明だ。
透き通っている。
いつかは私も透明になりたい。
身も心も透明に。
それまで溜め込んでいた
汚れや濁りを捨てて。
グラスと水は光を僅かに曲げる。
しかし、浴びた光を背後へ送っている。
私も、同じようにできているだろうか。
人から受け取った光を
そのまま自分のものにしていないだろうか。
貰った光から
少しだけ、私の分をいただければそれで良い。
私はそれだけで生きていける。
そのかわり
残りは、私の関わる人へ。
余すことなく、届けたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?