痛みから生を享ける《短文・詩》
書く文から熱が抜け落ちた。
内側から抉り出すような動力を感じない。
心に凪が訪れたからだ。
痛みや苦しみが受肉したものを
"創作"と呼ぶのだろう。
芸術とは痛みである。
作品は親の代わりに叫ぶ。
音のない叫びだ。
芸術に声はない。
だがその声は確かに発せられている。
ここにいる、と。
金剛石が圧力で輝くように
感情は痛みによって声を得る。
願わくば、こんな声は持ちたくなかった。
しかし、私の中で、何かが叫び続けるのである。
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