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【映画】Call me by your name

※ネタバレ含みます※

数年間みようみよう思ってやっと今年観た🌻🍉

まず映像が綺麗。なんかそれだけで泣けてくるし見始めた瞬間にイタリア行きたい,,,ってなったのね。映像ってすごく大切だなと思った。この映像のせいですでに涙腺が琴線に届いてて(?)他の映画だったら,今ちょっと心にきたってところで泣いてたの。イタリア行きたい,,,



~~2人の恋愛観
エリオは好きだからもう好き!って感じだけどオリヴァーは最初ちょっと,「そのことについては話さないほうがいい」とかいって消極的(恋愛自体には積極的な人だと思うけど,相手が同性だというところで立ち止まらせてた)になってて,
そこは最後のシーンで「自分の父親だったら即矯正施設行きだ」って言ってたこと,その頃アメリカではLGBTQの活動はあったけど,同性愛とHIVの関係が囁かれててまだまだ迫害されてた頃でもあったことを踏まえると,オリヴァーの生きてきた環境は同性愛が受け入れるものではなかったのかなと思った。
一方エリオの環境はオリヴァーと対極的で,どんな形の愛でも受け入れられ(ていると推定できる),異性だろうが同性だろうが,好きなものを好き!ということに障壁はない。(エリオの両親については下でまた)

(脱線するけど人間のさお互いに言わないけどお互いに100%分かってて,お互いがわかってることもわかってるのに言葉に出さないとわかってない空気のままいられるのはなんでだろう。口に出したからといって録音するわけでもないのに面白いよね。でもそれは言って初めて100%になるわけで,言ってない状態だとまだやっぱり絶対とは言えないのかな。)

2人で自転車めっちゃ漕いで川行って川辺に座って最初にキスするとき私めっちゃ泣いちゃってこれ書いてる今も泣いててどういう感情なのか正直わかってない。
どういう感情が私の涙腺を刺激してるのか,自分のことなのによくわかんないんだけどそのシーンの色とか音とか2人の表情とか感情とか全てが1番高いところでぶつかって私の心に刺さったんだと思う。
もしくはどっちかというとエリオ目線で見てたから,ただ好きでもどかしそうだったからよかったねみたいな気持ちがのぞいたのか(多分違うごめん)
でもこのシーンは美しすぎた。

キスしましたからじゃあ順風満帆に行きますかと言われたら違って,やっぱりオリヴァーはやめよう,,って感じで。現実的なのも,上にかいた環境的なのもあるし,傷つけたくないしオリヴァーがエリオを好き過ぎて,自分が傷つきたくないって全ての要素が詰まってストップかけてて
最終的にお互い好き!!!ってなった後,エリオがやっぱり後悔してないかなとかめっちゃ心配してて愛おしかった。エリオがオリヴァーと一緒にいたいからって会いに行った時,「今めっちゃ幸せだよ」的なこと言ってた時にめちゃくちゃ好きだってことが私にも伝わってきたの 2人で幸せになって欲しかった!!

そして題名にもなっているセリフ,
“Call me by your name, and I’ll call you mine.”
私自分じゃどう意味を持っているのか解明できなかったけど説明してくれている方がいて膝から崩れ落ちました。

この、二人が互いの半身だという発想は、古代ギリシャの哲学者・プラトンの「饗宴」に登場する「人間は本来手足が4本ずつある球体だったものが或る時2つに切り裂かれたもの。ゆえに常に片割れを探し求めている」という神話に基づいています。

出典元:FILMAGA/阿刀ゼルダ/【ネタバレ解説】映画『君の名前で僕を呼んで』美しいラブストーリーが秘めた「余白」の意味

神話に基づいているのか。。。。
私は無宗教なので本当の意味で理解はきっとできないだろうけど,時々宗教の持つ一体感だとか安心感,帰る場所。という雰囲気を羨ましく思うことがある。そういう風に自分が心の拠り所にできる場所や概念ってとても大切だし素晴らしいものなんだろうな。

私最後のお父さんの言葉が死ぬほど刺さった。私というか見た人全員だろうけど。
なんか痛みを早く忘れろって言う親が大半だろうけど私はそうは思わなくて,そうしちゃうと30歳とか歳を重ねた時に何も感じなくなっちゃうから,みたいな。最悪私の記憶力無さすぎ。お父さんの言葉を自分の中で解釈して再構築したら文才のなさがバレた。もっかい見てこよう。見た。

人は自分の傷を癒すために心を削ってしまって30歳になるまでには心がすり減ってしまう。そして他の人に与えられるものがなくなってしまう。感じることを無視してしまうのは惜しいこと。今はただ辛いかもしれないけど痛みを葬るな。

って本当に刺さる刺さるくせになんで覚えられんのや自分。2回目見てもめっちゃ泣ける。エリオの両親は本当に素敵な方々だと思う。
子供が親に話してって流れじゃなくて親が気づいてでも余計なことはしなくてそして子供が辛い時は寄り添ってって本当に素晴らしいと思う。
(ユダヤ教が主に出てきたから調べたけどあんま出てこんかったけどやっぱり同性愛はうーんて感じだったけど,イスラエルはLGBTQ先進国らしいし勝手に宗教観を持ち込むのは変かもしれないのでここでやめときますが,2人お揃いのネックレスがダビデの星✡️だったこともあって気になって少し調べました)

~~私の話
恋愛の話じゃないけど,だんだん感じることを無視するというか,おざなりにしてしまうことは確かにあって
私は映画もそうやけども特に本とか大好きでさ小学校の時とか友達と遊ぶより本読む方が楽しいし放課後先生に帰れって言われるまで勝手に教室残って本読んでたくらいには本の虫やったし,
中学高校でも読んだり見たものの世界観に数日囚われたまんまってこと多くて,それだけ作品にのめりこめてたんやろうけど,歳を重ねるごとに感動はするしむしろ経験が増えたからこそ作品から得られるものも増えたけど切り替えが早くなっちゃって,まあいいことでもあるんよ。でも寂しいなーてなってて段々自分の感情に蓋をしちゃうのってあるなって思っちゃった。


誤解を恐れずに書くと,恋愛作品においては異性愛より同性愛のものの方が純粋な美しさがあって,
これはまあ社会の問題なんだけど,例えば男女の恋愛ものだと2人が互いを好きになることに対しては誰も疑問を持たなくて,それは前提(段階0)として話が進むことが多くて,そしてその後に色々あると。
同性愛の場合だとこの段階0が1番大変な関門で,そこを乗り越える,もしくは別の道を歩んだ,ってとこで終わる話が多くて,その最初の部分を模索してる姿を見るからこそすごく感動するんだと思う。
青のフラッグもそうだった。もう一回読み直そうかな。とても感動して頭が痛くなるくらい泣いたのでおすすめです。

後この作品は見たいって思い始めた三年前(正確には覚えとらんけど多分このくらい)に見てたら受け取り変わってた気がするからそれは今見てよかったと思う。ナイス判断。
次の日にも2回目を観て,この作品をもっと知りたくて,本来の言葉のまま知りたくて英語版の原作を買いました。頑張って読み切ります。

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