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偶然は突然やってくる

2022年も終わりますなぁ。
今年はカレーをたくさん作った一年でしたね。

こないだ、近所のジンギスカン屋さんの忘年会に行きました。ボクはそのお店のウェブサイトだとかフライヤーのデザインだとかのお仕事の請け負っていて、毎年年末に忘年会に出て一年間お疲れ様でしたという挨拶と年間の作業の請求書を出し、飲みながら弾き語りのライブをするというのがここ数年の恒例となっていて、今回もその恒例にしたがった形で参加をしたのでした。

スタッフとその家族や友達、常連さんが十数人が集まってやいのやいの言いつつ、美味しいジンギスカンを食べて飲んで、酒がまわって来た頃にライブをするというのがいつも恒例となっていて、今回もその恒例にしたがった形で忘年会は進んだのでした。
今年はいつも恒例となっているおじさま・おばさまが多いという人員構成ではなく、割と若者が多い、いつもの恒例と少し違う人員構成で、ライブが終わったあと、来ていた人に話しかけれました。

年の頃、20代前半のその女性はライブカメラマンをしているらしく、是非とも今度ライブの写真を撮らせてほしいとのこと。
こちらとしてはこんな被写体で良ければ全然オッケーです、是非来てくださいとなって話が終わるかなぁと思っていたところ、その子を連れて来た人から彼女のお父さんがミュージシャンだという話を聞かされ、まーこういうときは
「なんていう人?」
って聞くのはこっちがその人を知らない場合、微妙な空気になるからあんまりやらないようにしている質問なんだけど、逆にちゃんと聞かなきゃいけないのかなぁという雰囲気のときもあって、今回は後者を選択して聞いてみたのです。

彼女は空気の読める人っぽく
「あの、、ひょっとしたら知らないかもしれないんですけど」
と遠慮がちに答えたのはボクも知っている有名ミュージシャンでした。

ただ、ボクはその人をミュージシャンとして知っているというのではなくある出来事で知ったのでした。

今から34年前の1月。
13歳のウム少年は地元の隣町、四日市の駅前にあった第一楽器ワンワンという実に微妙な名前のお店で、その年にもらったお年玉でギターを購入したのでした。
右も左もわからない初めての楽器購入。
店員さんはボクに言いました。
「ここでギターを買った人は、来週の土曜日にお店の上のホールで演奏セミナーをやるのでそれに必ず来てください」
と。

今思うと必ず行く必要などないというのはわかるのだけど、右も左もわからないボクはいわれるがままにそのセミナーに足を運んだのでした。

行ってみるとボクの世代よりちょっと上の人たちが数人おります。
しばらくするとギターを持って講師の先生が登場しました。

赤いギターを持ってきた先生はギターの持ち方、チューニングのやり方などごくごく初歩的なギターのことを一通り説明し、最後にレッドツェッペリンの天国への階段のギターの大音量でギュインギュインと弾いて、
「これ、最後まで弾いちゃうんだよね」
と少し照れながら言って、颯爽と去っていきました。

実にかっこよく、間近で初めてみるプロのミュージシャンでした。

ボクはセミナーをやる前はその人のことは全然知らなかったけど、そのセミナーに行ったおかげで、その人のことはしっかりと頭に入っておりました。

で、もうおわかりと思うのですが、そのカメラマンの女の子のお父さんが、なんとその時の講師の人だったんだね。

長いこと音楽をやっていると昔憧れていたミュージシャンと共演する、、みたいなことはたまにあって
「高校生のころの自分に言ってやりたいです」
みたいなしょーもないコメントはよく聞くけど、ジンギスカン屋さんの忘年会で酔っ払ってやる弾き語りを、最初にギターを買った翌週にギターの基礎知識を教えてくれたプロミュージシャンの娘さんに見られ、今度ライブの写真を撮らせてくれと言われる経験はそうそうないだろうな。

なかなか面白い経験でした。

ボクの実家(三重県)から自転車で20分くらいのことろに暗い洞窟の中にお地蔵さんがあるちょっと変わったお寺があって、子供の頃によく友達と肝試しに行っていて、帰りはその脇の竹やぶの細い獣道を猛スピードで自転車で下るという遊びをよくやってました。
5分ほど竹やぶを突っ切ると出たところに公園があって、短いスリルを味わったボクたちはその公園で感想を言い合っていたんだけど、こないだ東京の片隅の飲み屋で出会った人のお母さんの実家が、なんとその公園の向かいのお家だったという話は、、気が向いたらまた今度します。

色々な偶然があった2022年の年末。

みなさん、良い年末年始をーー!

写真:横須賀前。意外と寂しい・・・。

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