動画広告の教科書 - STAFFING #3|キャスティング・ロケコー
こんにちは、UMU TOKYO のニノミヤです。
このシリーズでは、映像制作における、スタッフ選びについてお話ししています。
やろうと思えばできることも、お金と時間と相談し、外に振れるものはアウトソーシングした方が、もちろんクオリティは上がります。
今回は、制作でもっとも工数のかかる、ロケ地探しとキャスティングについて。
スタジオ探しのプロ:ロケーションコーディネーター
撮影部と照明部が決まったら、ディレクターの書いた撮影プランを元に、ロケ地を決めます。
ロケ地は大きく4種類。
・ 白ホリスタジオ
・ ハウススタジオ
・ 室内ロケ
・ 屋外ロケ
白ホリスタジオの場合は、カメラマンの希望の場所にする場合もあれば、制作部が探す場合が多いです。
ハウススタジオの場合は、基本的に制作部が探します。最近は、撮影用のハウススタジオだけでなく、スペースマーケットなどのスペースレンタルサービスや、Airbnbなどの民泊サービスで提供している場所を使用したりもします。
屋内ロケと屋外ロケは、通常撮影用に提供されていない施設や場所を、映像作品に使用していいか交渉し、撮影させてもらうような現場を言います。この場合、監督のイメージ通りのロケ地を探すことにかなり難航する場合があります。そんな時は、ロケーションコーディネーターを入れる場合があります。
ロケーションコーディネーターは、
ロケ地探しからロケ地との交渉、撮影当日のロケ地からロケ地の移動手段の手配まで行っていただけるスタッフです。略してロケコーと言っています。
凄腕のロケコーになると、正規ルートでは使用できないロケ地を撮影できるようにする交渉術を持っていたり、かなり格安で撮影させてもらえるような人もいます。ロケコーは、大抵地域ごとに根を張って仕事をしています。横浜に強い人、鎌倉に強い人、九州、沖縄、屋久島に強い人などです。
ロケコーを入れることにより、制作部の仕事は相当軽減されますが、ロケ地探しは時間と手間をかければできることであり、プロのロケコーとそこまでクオリティ差が出ないので、なかなか予算を割くことが難しい場合が多いです。
出演者探しのプロ:キャスティングディレクター
ロケ地が決まったら、もう一つ重要なのは被写体です。
キャストはタレント撮影になると、決まっている場合も多いですが、通常無名のキャストを起用する場合は、オーディションをします。
オーディションも選考に段階があります。
・ 書類選考
・ ビデオオーディション
・ オーディション
書類選考は、履歴書のようなプロフィールと、過去の出演作などを資料で集め、そこで選考します。書類選考のみの場合は、制作部だけで手配することも可能です。
ビデオオーディションは、オーディションのように、ディレクターが見たい演技をいくつか指定して、映像で送ってもらって、それで選考する方法です。ここまでくると、各キャストとのやりとりも煩雑になってくるため、キャスティングディレクターを入れます。
キャスティングディレクターは、
ディレクターのイメージに沿ったキャストを、何百何千社あるタレント事務所と連絡を取り合いながら探し出し、撮影まで出演者のケアをしてくれるスタッフです。
メインキャストは1名でも、エキストラが100人200人規模になる場合もあり、それぞれの事務所との連絡や交渉は想像を絶するほど骨が折れるので、ここはアウトソーシングする方がいいです。
ロケ地と被写体が決まったら、その装飾が必要になります。
次回予告:
動画広告の教科書 - STAFFING #4 |美術部・スタイリスト・ヘアメイク
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?