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JOKER再上映

2023.10.5

2回目のJOKER。
1回目はアマプラで観たので、劇場しかもドルビーで観られるのは感無量。

前回はアーサーの悲劇の部分にばかりフォーカスして観ていたが、
今回大画面で観ていたらアーサーの承認欲求を表現した場面や喜劇的な部分が目についた。
ラストシーンまでもがコメディであることも1回目はスルーしていたが今回は印象的だった。

「悲劇と喜劇は抱き合わせ」

山上さんの今の境遇はとても喜劇など入り込む隙のない悲劇に思えるが、繰り返す日常、たまには刑務官とジョークを交わすことがあるかもしれない。

孤独だった彼が事件を起こし囚われの身になってから女性のファンレターが多数届くようになったことは喜劇的とも言えないか?

極左の監督が自分をモチーフにした映画を作ったと聞いた時には?
鈴木エイトさんは手紙に「もし山上さんや妹さんが観たらきっと怒るだろうなというのが私の感想です」と書いた。

しかし私は、山上さんがあの映画のことを聞いた時、苦笑か、クスッと笑ったか、嘲笑、あるいは爆笑か…もしかしたら「笑った」んじゃないかなぁと想像したりもする。

人の悲劇に喜劇を垣間見るなど不謹慎かもしれないが、That’s Life、自分の人生振り返っても「悲劇と喜劇は抱き合わせ」は真理のように思えてしまう。

映画JOKERはツイッター、手紙、報道からイメージする山上さんと重なる部分が多く、例え山上さんが映画から刺激を受けて真似ようとしても真似られない部分まで重なっているように感じられた。

預言書というレビューもあったが、山上さんのために作られたのかと思うような映画だ。
しかしもちろんそうではなく、作中のピエロの群衆のように山上さんと同じような怒りをため込んだ人はたくさんいて、その人生やそんな人々を生み出した社会をこの映画が克明にしかも芸術性高く描ききっているからこそそう錯覚してしまうのだろう。

ただし映画の預言的な部分は現在進行形で実現していると思わせるシーンもあった。物語は終わっておらず(続編も公開間近とのことだが)本作品も時々こうして再上映してほしい。
今回上映してくれた映画館に改めて感謝。

(暗転した時を狙って涙をコソコソ拭いていたが、上映後はかなり気持ちが落ち込んだ。帰りにランチしたネパール料理店の兄ちゃんが塩対応で現実に引き戻してくれたのはありがたかった)


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