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備忘録①天気予報の「風」を探る

 よくある話。天気予報では、風速3m/sだったけど、実際現場に行ったらもっと風が吹いていた!5m/sぐらいあるんじゃないの?なんてことは多々ある。天気予報は当てにならないなんて言う人だっている。でも、天気予報を当てにしなかったら、明日の天気を予想できないし、仕事にも差し支えが出てしまう。僕らの場合は、明日の天気でツアーが催行できるのか、否か。例えばカヤックツアーの予約もらったとき。台風が来てるのに、天気予報を当てにしてないからと言って、参加者に当日、風が強いので今日はできません、なんてことはあり得ない話だ。

 天気予報は大事な情報である。サラリーマンだって、OLさんだって、翌日、大雨が降ることを知れば出勤前に長靴を用意するし、大雪が降るとわかれば早起きして出勤前に家の雪かきから始まる。当たろうがが当たらまいが、天気が予報通りになった場合の対処を考える。大雪だったから会社遅刻しちゃった!大事な会議の日にそんな言い訳なんてしたら1週間は上司の顔を見れそうにない。上司にも納得してもらえるもっと深刻な言い訳を考えなければならない(笑)雪が降ってバスが遅れた!歩道が凍っていて転んで苦しんでいてたらバスに乗り遅れた!そんな言い訳が通るのは高校生までであろう(笑)。

 もうすでに話が脱線してしまったが、今回はそんな天気予報の「風」の表示、数値について。予報の数値は、何を表しているのかということ。風の表示について。風の表示は3種類ある。

 1つ目は、一般的な表示でm/sの表示。これは、1秒間に風が何m進めるのかという表示。2つ目は、ノット(kt)。ノットは船の世界でもよく聞く言葉で、海上では何時間で1海里進めるかという表示。ちなみに、1海里1852mとなる。3つ目は風力階級。ただこの表示はあまりなじみがないのではないだろうか。天気予報でも使われることを見ないので、割愛。

 実際目にすることの多いm/sで例えるならば、「明日は風速3m/sだ!海に出ても全然問題ないな!」となる。今回考えたいのはこの「3m/s」という数字が何を表しているのか、どんな振り幅があるのか、ということ。

 上記の風の表示方法に加え、天気予報でよく聞く言葉は「(平均)風速」「最大風速」「最大瞬間風速」という言葉がある。「平均風速」は、10分間連続して風を測り、その平均値を風速としている。よく見る天気予報、現況で発表される風速は、10分間に平均される風速、つまり平均風速である。「最大風速」は10分間の平均風速が連続しているうちから最大を選んだものとなる。「最大瞬間風速」というのは台風が来るとよく聞く言葉であるのでお分かりだとは思うが、ある一定時間内で計測された瞬間値の最大となる。

 1秒間に1m進むのが風速1m/sとなる。台風などが来ると最大瞬間風速45m/sだなんて聞くこともある。体感したことは記憶上ではないが、1秒間に45m進むだなんて恐ろしい強さだ。

 予報の風速と、現場での風速値に開きがあるのは、予報の数値はあくまでも平均値であるということ。どうりで、開きがあるわけだ。平均風速と、最大風速、最大瞬間風速との関係は1:1.5:2程度の関係が成り立つそうだ。平均風速が5mであれば、最大風速は7.5m、最大瞬間風速は10mにもなる。

 だが、大気が安定している曇りや雨、高気圧がポンと本州に乗っている場合などはこの表示に当てはまらないことが多い。気を付けなければならないのは晴れのち雨、雷などの大気の状態が不安定なとき、前線通過、天気図の等圧線の間隔が狭いとき、そしていびつな時は注意が必要だ。街中での飲み会なんかの時はここまで気にする必要はないが、海に限らず、山でも、キャンプでも、風というものはいろいろなリスクになりうる。

天気図と天気、風速値を見れば、不安定か、そうでないかは一目瞭然。もちろんその土地特有の風の吹き方などもあるため、これに当てはまらない場面も多々あるとは思うが、今回はあくまでも「風の数値」に対する判断について。なるほど、と思った部分を稚拙な例えを織り交ぜながら書き留めました。普段聞く予報は平均値であると知れば、そりゃあズレは感じるなと感じます。

 天気予報なんて当てにならないし、なんてこと言わず、天気予報と上手に付き合っていかないと痛い目に見るのは自分です。もちろん、上手に付き合っていかなければならないのはそれだけではありませんが(笑)

PS:昔は日本の4怖と恐れられた「地震雷火事オヤジ」。これほど怖いものはないと呼ばれていたそうですが、ここ10年で世のオヤジの怖さは激減したとのこと。(笑)

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