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ファッション性を高めたライフベストが、未来の命を救う

「オシャレなライフベストを作りたいんですよね」と笑顔で話していた五十嵐芳朗さん。ぜひみなさんにもその熱を、読んで感じてただきたいです。

例年とは状況が違う今年の夏。水辺の事故に関する報道は例年と変わらず、すでに耳にすることが多くなっています。私たち大人ができることは何か。改めて考えるきっかけになったらと思います。

本インタビューは、2018年〜2019年度、旧サイトにて公開したものです。

2018〜2019年にかけ、海のそなえ事務局では海や子どもの安全に関わる事業を行っている7名の方に、お話を伺いました。

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株式会社EQjapan代表取締役社長 五十嵐 芳朗さん

大手スポーツブランドメーカーに勤務後、企画・デザイン・生産・生産管理・納品・アフターサービスまでをワンストップで行うEQJapanを設立。
ウォータースポーツ向けのオリジナルブランドblueeqを立ち上げ、昨年からベースボールグラブやバット、チーム用のバックなどのさまざまなスポーツ用具の開発を行う。
EQjapan https://www.eqjapan.com/


ユーザーの声を生かした、オリジナルのライフベストをつくっています

ー現在、おこなっている活動内容について教えてください。

五十嵐:

EQ japanの展開するblueeq(ブルイク)は、ボードの上に立ってパドルを漕ぎ水面を進む新スポーツSUP(Stand Up Paddle Boarding)専用ライフベストの開発からはじまりました。

ハワイで生まれたSUPは2000年代初頭から日本でも広がりましたが、ライフベストを着けて楽しむ方は少数でした。そんな中、湘南の海でSUPを楽しむ人たちから「SUPで海に出て行きたくなるかっこいいライフベストがほしい」という声が上がりました。

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海の上で安全に遊ぶにはライフベストは不可欠です。私たち自身、もっと海を楽しむ人が増えてほしいと考えていましたので、早速現場の声を取り入れたライフベストを作り始めたのです。


大人が好むライフベストは、子どもが憧れるライフベストだと思う

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ー活動の中で、特に注力されていることは何ですか?

五十嵐:

我々は「大人が思わず着たいと思う機能を持つ、ファッショナブルなライフベストとは」を追求しています。

“離岸流に流された時に使えるホイッスル”“目立つ配色”など、基本的な安全機能を確保しながら、一方でファッション性・利便性も重視し、“防水ケースに入れた携帯電話を入れるポケット”“海の上でキレイに見える柄”などにも気を配っています。

危ないから仕方なく着ける、ではなくて大人が格好いいと思って積極的に着ける、着こなしている世界を目指したい。子どもが「カッコいい!着たい!」と思うものって、大人が格好良く身に着けているものだと思いませんか。


ライフベストが広がれば、めぐりめぐって命が救われる

ー今後、活動をどのように展開していく予定でしょうか?

五十嵐:

現在、沖縄県の久米島で“blueeq camp kumejima”という施設を運営しています。全国からいらしたたくさんの人々が、私たちのライフベストを着用しながら、SUP体験などを行っています

皆さん色や柄などを選ぶところから楽しんでくださり、ライフベストを抵抗無く受け入れているのがうれしいですね。写真をSNSにアップしてくださる方もいるんですよ。

今後は別のリゾート地などとの提携を進めており、ライフベストの貸し出しも考えています。展開場所が増えると、着用する人が増え、助かる命が増える。「着たくなる」オシャレなライフベストが、めぐりめぐって命を救うと思っています。


ライフベストを着用して海のファッションを楽しめ

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ー事故を起こさないために、わたしたちができることを教えてください。

五十嵐:

ライフベストはファッションとしても楽しむことが重要です。大人がオシャレなライフベストを着れば、子どもも真似をして着用します。その結果が、親子で安全に海を楽しむことにつながるのだと思っています。

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”カッコいい、オシャレ”の視点からライフジャケットに興味を持つことが、ゆくゆくは事故を防ぐことにつながる。この図式ができたら、最高だと思いませんか。ファッション視点からの、新たなアプローチが楽しみです。

今後も海のそなえ事務局では、世の中の海辺の事故をゼロにするため、さまざまな活動をおこなっていきます。