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密やかな結晶
小川洋子さんの『密やかな結晶』を読了しました
もう少しで28歳になります
1年が365日もあります
10227日をもうすぐ迎えるようです
10227日をすべてぎゅっと鮮明に覚えているように、私の身体はできていないようです
出来事たちは消滅してしまっている方が多いでしょう
少しずつ記憶も身体も消滅にむけて進んでいます
私の中にも結晶があります
この結晶が実はその時あった出来事とは違う可能性もはらんではいるので、おそらくの結晶です
キュウリと卵とシーチキンサラダがのったトーストであったり
家の車であったり
ベッドの配置であったり
行ったところであったり
聴いたものであったり
誰かに言うことでもない、ずっと密やかに佇む結晶が私の中にあるのだと思います
誰かに引き継いでもらうこともなく、奪われもしない、私が消滅するときに一緒に消滅してくれるものたちです
よければ手にとり、みなさまの密やかな結晶たちを眺める機会にしてみてください
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