山月記大好き
高校の国語の授業ではじめて山月記を読みました。
先生が一語一語に解説をしてくれて
やっと理解できるくらい、
全然知らない単語ばかりが並んでいて
「性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く」
なんてまず狷介の読み方も知らなかったし、もちろん意味もわかりません。
意味がわからないのに
文章の格調高さと圧倒的なカッコよさは
なぜかすごく伝わってきて、その授業では夢中で
ノートをとりました。
李徴ははちゃめちゃに優秀なのに
プライドの高さが邪魔をして
詩人になりたかったのになれないまま
虎になってしまった。
かなしい話だと初めて読んだ時は思ってました。
でも、何年も経ってから
虎はその模様から
文字の獣といわれているという話を知り
李徴、よかったね!と
思わず心の中で叫びました。
虎の姿になることで
詩人になりたかった李徴が
詩を構成する文字そのものになるなんて
ほんとうはしあわせな話だったんじゃないかって。
「己の詩集が
長安風流人士の机の上に置かれている様」
を李徴は夢見ていたけれど
山月記の中で李徴が詠んだ詩は
教科書に載って学校の机の上に
置かれて多くの学生に読まれています。
わたしにとっては
国語の授業で出会った一番好きな話です。
虎を見ると李徴を思い出すくらい大好きです。
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