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【2021年活動記録】ふるさと納税ワークショップを開催しました!【海猫ふれんず】

2020年に発足し、八戸圏域への移住者(UJIターン)を増やすため情報発信活動を行ってきた、私たち海猫ふれんず。

2021年は動画の更新が前年よりも少なくなってしまった私たちですが、実は情報発信以外にもなにかできることはないかと模索し、新たな活動に挑戦した一年となりました。今回はそのとある挑戦の活動記録となります。

ふるさと納税ワークショップのチラシ

私たちの故郷が消滅する?

突然ですがみなさん、「消滅可能性都市」という言葉をご存知でしょうか?

〈 消滅可能性都市 〉
全国の市区町村別に2010年(平成22)から30年間の人口の移動を推計した場合、行政や社会保障の維持、雇用の確保などが困難になるとみられる自治体のこと。

小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

簡潔な説明を引用しましたが、こちらは2014年5月に少子化対策の提言とあわせて「日本創成会議」より発表された資料で、全国の約1800市町村のうち、49.8%にあたる896自治体が消滅する可能性が高いという試算の結果となりました。青森県は県内の8割以上の自治体がリストに入っており、その中には八戸市も含まれます

「出産可能年齢の95%にあたる若年女性人口(20~39歳)を、人口の再生産力を中心的に担う層ととらえ、その若年女性人口が減少し続ける場合、人口の再生産力も低下し続け、総人口も減少する」という考え方がこの試算には用いられています。少子化対策の必要性とともに、若い世代が流出しつづけると将来的に自治体の存続が難しくなるとも捉えられます。

私たちは今当たり前のように、市民として公共施設やサービスを利用しています。しかしこのままでは、将来当たり前だと思っていたサービスが受けられなくなる、故郷のまちがなくなってしまう、そんな可能性があるということを多くの人が知る必要があるのではないかと思います。

私たちの故郷がいつかなくなってしまうかもしれない。

故郷を守り続けるためには、今の生活を守り、より良くするために、私たちは一体何をしていけばよいのでしょうか。

市民奨励金制度を利用し
「ふるさと納税ワークショップ」に挑戦

八戸学院大学でのワークショップの様子

私たちは今まで移住者を増やすことを目的に、八戸圏域の魅力を情報発信してきました。しかし、この方法だけでは実際に活動が移住者の増加に繋がるのか、移住したいと考えている人に情報が届いているのか、評価しにくいという問題がありました。

そこで私たちは今回、移住者の中でも「Uターン者」に目を向け、これから八戸を出ていくこととなる、大学生や高校生を対象に、八戸市への愛着や、「八戸出身」「生まれ故郷」など帰属意識の醸成につながるような活動ができないかと考えはじめました。

海猫ふれんずのメンバーは全員、一度八戸を出て海外や県外で生活をしたことのある、まさにUターン経験者です。八戸を外から見ることで、そして他の地域の文化を知ることで、さらに八戸の魅力に気がついたり、地元を離れてから初めて「八戸への愛着」に気がついたという経験が現在の活動に繋がっています。そのため高校生や大学生が、卒業後に地元を出て多くの経験をすることも大切にしてほしいという思いがあります。

そこで、今回の活動を通して、学生たちの八戸市への愛着・帰属意識を醸成し、まずは将来、地元から離れて生活していても、地域にルーツや愛着を持ち、地域と多様な関わりをもつ「関係人口」と呼ばれるような人材になってもらえることを目標に。関係人口となるためのひとつの手段として、生まれ育ったふるさとに貢献する、自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度である「ふるさと納税」について、学生たちと考えるワークショップを行うことにしました。

「元気な八戸づくり」市民奨励金制度

「元気な八戸づくり」市民奨励金制度

今回のワークショップを開催するため、市民活動や地域コミュニティ活動など市民による自主的な公益性のあるまちづくり活動を促進し、市民と行政の協働による市民主体のまちづくりを推進する「元気な八戸づくり」市民奨励金制度に申請。市民活動団体や地域コミュニティ活動団体が自主的に取り組む公益性のあるまちづくり活動を支援する、市民奨励金の交付団体として採択され、開催・活動費用として利用させていただきました。
令和4年度の「元気な八戸づくり」市民奨励金制度についてはこちらから

ふるさと納税ワークショップ開催

小田桐と八戸しょーてん小僧サイダー

ワークショップは「ふるさと納税」をテーマに、高校生、八戸学院大学の学生を対象に全3回開催。オンラインショッピング化してしまっているふるさと納税の、生まれ育ったふるさとに貢献する、自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができるという本来の趣旨を伝え、進学・就職などで一度市外に出ても八戸と関わり続ける方法のひとつであることをご紹介しました。
また、八戸の地場産品に興味を持ってもらうとともに、八戸中心商店街発信サイト『はちまちのご協力のもと、「八戸しょーてん小僧サイダー」を返礼品にするとしたらどのようにPRしていくかというワークを実践。実際のマーケティングでも使われるターゲット設定から経験し、PRページの作成・発表を実施しました。

ターゲット設定の様子

当日は、市民奨励金制度のご担当者の方、実際にふるさと納税に関わっている広報統計課シティプロモーション推進室の方など八戸市役所、そして八戸学院大学地域経営学部の先生のご協力のもと進められました。みなさま本当にありがとうございました。また、高校生のみなさん、大学生のみなさん、ご参加いただきましてありがとうございました。みなさまのご協力のおかげで、無事全3回のワークショップを終了することができました。

ワークショップを終えて

ワークショップの様子

今、私たちが当たり前のように過ごしている日々は、今まで地域をつくり支えてきた人々が築いてきたものの上にあります。私たちは地域の先輩方の役目を引き継ぎ、そして同時に地域の未来を託す人材を育てる役目があります。ワークショップの最後に、小田桐から学生のみなさんに、「進学・就職で八戸を離れたとしても、八戸で育ったことを忘れないでほしい。そして、これからの八戸を作っていくのは自分たちである」と伝えさせていただきました。特に高校生のみなさんはふるさと納税の経験もなく、もしかしたら難しいと感じる内容もあったかもしれません。今回のテーマである、ふるさと納税は、八戸と今後つながるためのひとつの手段です。最終的に私たちが伝えたかったことはやはり、小田桐の言葉のなかにあると思っています。

さいごに

平沼と八戸しょーてん小僧サイダー

2021年は「ふるさと納税ワークショップ」をメインに活動を行いました。今年はどのような活動をしていくか、ワークショップの経験を生かしこれから相談していくこととなります。まだまだ未熟な私たちですが、2022年も応援していただければ幸いです。どうぞみなさま、今年も海猫ふれんずをどうぞよろしくお願いいたします。


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