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投資#54  幸福の意外な正体


書籍の情報

タイトル:幸福の意外な正体 なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか
著者:ダニエル・ネルト
出版社:きずな出版
発行日:2020年2月15日

書籍の要約

  • 認知行動療法は幸せを増やすこと鼻できない。つまり、ネガティブな感情の過剰な影響力を排除できたとしても、そこを超えてさらにポジティブな方向に変えられるわけではない。

  • ポジティブな感情の向上は、「快行動トレーニング」によって達成することができる。そのテクニックは、どんな行動をとることが自分にとって快いかを見極め、それを頻繁に行うというものだ。

  • 人間の脳は欲望システムによって装備されていて、昇進や昇給、豪邸を得るために、他人と競うように私たちを仕向ける。脳がこれらを求めるのは、人がそれらを好むからではない。石器時代に、それらの等価物を勝ち得た者こそが私たちの先祖であり、それらを得られなかった者は滅んでいったからだ。

  • 人が欲しいと思うものは、脳によって欲しがるよう命じられているものであり、そこには幸福という概念が入り込む隙などないのだ。

感想


前回、こんなことを書いていました。

「負の感情は他者との「違い」を脅威ととらえるところから始まる」
という記載があります。それはそうだと思います。
私たちのご先祖様、2000年前ぐらいだと、
異質な存在がいると生存が脅かされる時代であったと推測されます。
例えば、野生の肉食動物ですね。
自分たちの身を守るために、異質な存在に敏感であり、
ちょっとした違いにでも敏感であるべきでした。

私たちの遺伝子には、違いを警戒することが脈々と受け継がれて
いるはずだからです。


ところが、事情はちょっと違うようでした。

人間の脳は欲望システムによって装備されていて、昇進や昇給、豪邸を得るために、他人と競うように私たちを仕向ける。脳がこれらを求めるのは、人がそれらを好むからではない。石器時代に、それらの等価物を勝ち得た者こそが私たちの先祖であり、それらを得られなかった者は滅んでいったからだ。

とありました。

生存するために必要なものを、脳は勝手に集めるよう私たちに命令をしているようです。

すでに目的がすれていますよね。

私たちは、幸せになりたい。

その前提には、生存していることが必須であるのですが。

ちょっと手が届いていない感じなのでしょうか。

幸せになりたくて、

ネガティブな感情を排除したり、

ネガティブな感情の元となった事件について見方を変えて、解釈を変えたり、

快いことを頻繁に行うようにしたり、

します。

でも、それでは、幸せには手が届かないのですね。

なお、この書籍では、

経済学者ロバート・H・フランクによれば、非地位財は、「地位財」と「非地位財」に分かれる。真の幸福は、非地位財がもたらすとあります。

非地位財とは、他人が何を持っているかとは関係なく、喜びを得られるもの。健康や自由などをいいます。

幸せになりたければ、非地位財、健康や自由に目を向ければいいのですね。

まとめ

真の幸福は、非地位財がもたらす。


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