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投資#111 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の思考が大切

書籍の情報



タイトル:戦略読書日記
著者:楠木 建
出版社:株式会社プレジデント社
発行日:2013年9月30日

書籍の要約

第6章 「バック・トゥー・ザ・フューチャー」の戦略思考
『最終戦争論』石原莞爾著│中公文庫【初版一九四〇年】より

  • 石原莞爾という突出した人物が、その論理においてはわりと鋭く本質を言い当てている、そこがたまならなく興味深い。『最終戦争論』の中身それ自体は時代のあだ花かもしれない。しかし、この本から学ぶべきことは少なく、それは時代を超えて通用する戦略を構想する人が持つべき思考様式である。

  • 石原という人が面白いのは、何かを考えるときに、必ずそれが「何ではないか」をかんがえているところだ。いつも頭の中に「A」と「Aでないもの」の二つの対立する概念があり、それらが思考のエンジンになっている。石原の構想の中核には、「決戦戦争」と「持久戦争」という二つのタイプに分け、それを対比することによって戦略を考えるという思考様式があった。

  • 決戦戦争の目的は敵の殲滅であり、統帥が第一になる。これに対して持久戦争は、文字通りだらだらと長引く戦争で、その間の要所要所で政治の駆け引きがものをいう。このように、何かを考えるとき、それが「何でないか」を合わせて考えると、一つの思考がメソッドになり、物事の本質が見えてくる。決戦戦争と持久戦争という二つの理念型の対比が、常に思考のバックボーンになっている。これが石原の戦略構想を強く太くしている。

  • もう一つ、この本から学べる戦略家の構えとして大切なことがある。それは戦略思考における歴史的な視点の重要性である。一般的な法則や「ベストプラクティス」は役に立たない。特定の文脈でどうしてそのことが起き、なぜそのような結果をもたらしたのかを論理的に考察する題材として、歴史は最高に優れている。

  • 歴史的な時間軸に基づいた戦略思考の重要性は企業経営でも変わりがない。現在は必ず過去とつながっているし、現在と切り離された未来もない。戦略というとすぐに「未来予測」となり、「この三年で何が起こるか?」とか「二〇二五年の産業構造は?」とか「二〇五〇年の世界はどうなっているか?」という語に目が向きがちなのだが、これは邪道である。しょせん未来のことは誰もわからない(今までだってわからなかった)。だから、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の思考が大切になる。

感想

○○戦略というのも、
引き出しの一つとしたいと考えています。

昭和の戦争時の書籍を読むと、
石原莞爾という名を目にするはずです。

学校の歴史の教科書には出て
こなかったかなとは思います。

最近はどうだかわかりませんが、
2010年代は、
リベラルアーツがもてはやされ、

リベラルアーツに、歴史も
含まれていたかと思います。

外国に出張した時に、
自国のことを良く知らねば、
恥をかく。

海外に出ていく人の
一般常識みたいな感じで、
私は受け取っていました。

下手すると、雑学レベルです。

論理的に考察する題材として、
歴史は最高に優れている。

こんなこと微塵も考えており
ませんでした・・・。

優れた経営者がこぞって、
歴史を学んでいると聞きますが、
一般常識的な感じでなく、
論理的思考を鍛えていたのか
と今更ながらに気づきました。

戦略思考は、もちろん、
仕事でも重視されています。

この書籍ではいいことを学びました。

それは、

二つの理念型の対比を、
常に思考のバックボーンにすると、
戦略構想が強く太くなる。

これを実践していきたいと思います。

あと、これもぐさりと刺さりました。

戦略というとすぐに「未来予測」となり、
「この三年で何が起こるか?」とか
「二〇二五年の産業構造は?」とか
「二〇五〇年の世界はどうなっているか?」
という語に目が向きがちなのだが、
これは邪道である。

邪道なのですが、
言い訳をすると、
こういう未来予測は面白いのですよね。

そして、あれは当たった、
これは外れたと、
検証するのも。

以前、検証してみたという記事を書きました。
よかったらこちらも読んでみてください。


まとめ

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の思考が大切

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