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自転車日本一周WWOOFの旅(10軒目:佐渡) 〜アグリクエスト/ファームファンタジー(仮)〜

WWOOFを活用し、農家さんをお手伝いしながら農レベルを上げ、自転車で日本一周もしちゃおう & 日本全国の地元の美味しいものも食べちゃおう & 全国の観光地ではない自転車ならではの風景もお届けしちゃおうのUmiです。

新潟県での彫刻農家アーティストさんを後にし、新潟市へ向かいました。ここには大学の時よく一緒にいた一つ上の先輩がいて、大学を卒業し青年海外協力隊でパナマに行く前に会ったきりだったので絶対に行こうと決めていました!

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初めて目にする2人の娘さんはもう中学生と高校生。2019年に建てたという新築の広い家で2泊させてもらい、お互いの長年の出来事をお酒を飲みながら、美しい奥様の美味しいご飯もいただきながらたくさん話をしました。久々の再会でしたがそれほど変わっておらず、なんだか懐かしく安心しました。

(YK35の意味は山田錦を35%まで磨き上げ、長期低温醗酵で生まれた手造りの大吟醸酒。スッキリで上品な味!)

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新潟へ行くにあたり、佐渡にもいつか行ってみたいと思っていました。佐渡から始まり現在では世界的にも有名な「鼓童」という太鼓芸能集団がいるのですが、私が出演する舞台(和題:Hiroshima)の監督(Robert・Lepaage)が鼓童の演出も手掛けており、私がカナダのケベックに役作りのため長期滞在していた時にリハーサルでスタジオに来ていたのがご縁で知り合い、いつか訪れたい旨を伝えていたので、今回新潟へ来た流れで訪れても大丈夫か連絡を入れてみました。

そしたらなんと!ちょうど私の訪問候補日(11月23日)に1年ぶりとなる地元佐渡での公演があるというのです‼️ Go Toキャンペーン中とはいえこのコロナ禍で公演を行うのは非常に難しい決断だったようなのですが、できうる感染防止策をして、色々なものを覚悟の上での上演だそうで、私の来訪もPCR検査をして東京を出たことや自転車移動、密になる場所を避けてきたことを考慮していただき、受け入れてくれることになりました。

新潟と佐渡を結ぶのは船のみ。人だけを運ぶジェットフォイルは1時間ちょっとの航行ですが、私は自転車同伴なのでカーフェリーが唯一の選択肢。自転車の乗船賃も支払い他の車やトラック、物資と共に2時間半かけて上陸しました。

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https://youtu.be/3GInx3mpVoI

到着後、公演時間までしばらく時間があったので先輩が持たせてくれた自慢のコシヒカリ(今までの旅で出会った人たちは皆さん地元の食べ慣れたお米が一番美味しいと言ってますが、私にはどのお米も比べるのが難しくどれもめっちゃ美味しい!)のおにぎりを佐渡の道の駅で頬張り、公演のある両津文化会館へ。

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実は鼓童の公演を生で見るのは初めて。以前違う太鼓グループ「Tao」は見たことがありそちらも素晴らしかったのでワクワクしていました。冒頭から引き込まれるような静寂さと会場全体に高く響く非常に揃った太鼓演奏で始まり、高い太鼓の技術と繊細さ、強弱をつけた演奏や演出、伝統芸能の踊りをアレンジしたコメディーチックな演出もあり、途中休憩も含め2時間半弱があっという間に過ぎてしまいました。太鼓だけでこれほど人を惹きつけるのはすごいとしか言いようがありません。しかも人によっては何十分もすごい姿勢で太鼓を叩き続けるのであのスタミナは本当にすごいです‼️ 私が在籍していたシルクドゥソレイユもすごいパフォーマンス集団ですが、太鼓だけでというのがシルクとは全く違うところですね。

公演後宿まで送っていただきました。おかみさんが言うにはX - JapanのToshiや各界著名人も訪れるそうです。レセプション横には鼓童の演出を手掛けた坂東玉三郎さんからのお花も。その日は今度鼓童とのコラボでオーケストラと太鼓を指揮することになっている日本を代表する指揮者の下野竜也さんも今日の公演をご覧になり同じ宿に泊まっていて、明日から稽古があるのだそう。

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夜ご飯はカニが一人一杯においしいお刺身、煮魚、日本酒と今夜も最高❣️

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次の日は少し佐渡を観光したあと鼓童村を訪問しました。指揮者の下野さんとの稽古(太鼓のみ)を見学させていただきましたが、プロの作業を見るのは緊張感があり居心地がいいような悪いような。求められるレベルが高いので指摘や指導が非常に的確で明確で、久しぶりの緊張感に私の心も高ぶりました。好きなんだなぁこういう場、と改めて思いました。

昔は先代たちの音を真似、記憶することで紡いできました。その太鼓を楽譜のあるオーケストラとどうコラボし、指揮するのかが不思議だったのですが、最近の和太鼓は楽譜に落とすことも多いそうです。それでも太鼓は楽譜通りの音を出すというよりかは、リズムと強弱でメロディーに新たな表現を生むことができるというのを見せていただきました。 今度オーケストラと一緒にこの演奏を観る・聴くのが楽しみになりました‼️ 音楽ってすごい!そしてそんな表現ができるのがうらやましい‼️

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さて、みなさん鼓童というグループをご存知ですか? ただの太鼓演奏がめちゃくちゃうまいグループ!ではないんですよ‼️ 鼓童の太鼓奏者になるにはまず研修生として合格しなくてはなりません。そして研修期間の2年間は携帯電話もTVもない研修所で、農業をしながら体を鍛え、太鼓だけでなく様々な稽古、佐渡や日本の文化、歴史を学ぶのです。

なぜ私が鼓童を訪れたかったかお分かりいただけたのではないでしょうか? この旅のテーマでもある伝統がすごく関わっているんです。歴史や文化をエンターテイメントとして形にしていて、ただのビジネスや人を喜ばすためだけのものではなく、先人たちが脈々と繋げてきたものと現代の自分たちの価値を信じそれを表現(エンターテイメント)しているのです。これはもうかっこいいとしか言いようがない‼️

ざっくりですが、研修内容をお聞きしたので一部ご紹介します。

起床時間は5:00からのランニング(冬は少し起床が遅いよう。ホントに真っ暗で走れないらしいw)。7時30分からストレッチやチューニングからの朝稽古、9時30分から午前稽古して、お昼食べたら18時30分の夕食までまた稽古。食事は当番制で研修生自身で作るそう。包丁も握ったことがないまま研修所に来る人もいるらしく、最初はおいしいものを作れないそうですが段々上手になるそうです。19時30分から各自稽古やミーティングで22時消灯。

太鼓のほかは、笛、唄、発声、踊り、各地の民俗芸能、能、茶道、太極拳、鬼太鼓、俳句、などなど、、 人によっては箏や三味線、胡弓を個人稽古をします。

稽古だけでなく農業もやるので繁忙期は農作業で1日が終わることもあるそうです。お米作り、柿の作業はみんなで。自分の担当の畑では好きなものを育てているんだとか。トマト、ナス、玉ねぎ、ねぎ、きゅうり、ゴーヤ、はくさい、スイカ、にんじん、じゃがいもetc、、 しかも生ゴミを発酵させて堆肥にしていて循環型です!

この2年の厳しい研修が終わってもみんながみんな太鼓奏者として採用されるわけではないんです。厳しい世界ですね。

そんな鼓童村で育てたお米や野菜、果物(完全自給自足ではないので地元で採れたものも含む)で作られたお昼ご飯も頂かせていただきました。

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佐渡で作られた佐渡ミルクも!トキがイメージされていてかわいい❣️

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⬇️観光した場所たち⬇️

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無名異焼は佐渡で採れる土を使用し、その土は島外持ち出し禁止。

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いい作品がたくさんあって買いたくなったものもあったのですが、自転車旅には持っていけない。。

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裂織(さきおり)の文化も残ってました。

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スーパーでは佐渡産のものを見て回りました。島で採れるおいしい野菜、肉、魚、乳製品、お酒など全てが揃っていてすごい島です‼️ 同じ気候帯でみかんもりんごも育つのは佐渡だけなんだとか。食だけでなく多くの伝統文化も残る佐渡は多様性という意味でも日本の縮図なんだそう!

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こんな美しい風景の見られるカフェもあります!

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2日間だけの滞在でしたが、またゆっくり訪れたい場所認定‼️ さて、本州に戻りますか。

まだまだ自転車での旅は続きます。ぜひみなさまと日本を再発見し、生き方を見直す機会になればと思っています。面白ければぜひシェアやコメントしてください!サポートでの応援も嬉しいです!

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