想い出はいつもキレイだけど

やっと上記の歌詞の指す意味がわかったような気がします。そんな大人になりたくなかったけれど時の流れというのは残酷なものです。

失恋の記憶というのはまさに「想い出」ですよね。そして叶わない恋の多くが恋に恋していて、想い人に対する本質的な理解をさっぱり欠いていることが要因のひとつに思われます。

例えば、私は『ひぐらしのなく頃に』の古手梨花というキャラクターを心から愛していますが、恋はしていません。
彼女は架空の人物ですし、現代技術において彼女が実在するという証明は今のところできません。なので、私の一方的な想いが彼女に伝わることはありません。
上記のような現実を理解しようとせず、想えば報われると思っている状態が恋に恋するということです。そしてその期間を追憶する時「想い出」に昇華するのではないでしょうか。

私にもかつてうまくいかない恋がありました。
その時、私はまさに恋に恋する乙女だったと思います。その頃の記憶は楽しかったというよりは、苦しくて、嫉妬まみれでした。
結局のところ自身の思い描く美しい想い人とそうでない現実の彼とのギャップに幻滅し、自分から離れていきました。

あの頃の自分は今よりもっと未熟で、純真で、自己中心的だったな。
彼に会いたいとはもう思わないけれど、今の私ならもう少しマシな結末に持っていける気がしてなりません。
確かに、あの人の笑顔も涙も思い出せません。だってあの頃の私は自分しか見えてなかったのだから。

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