イスラームの「過激派」「穏健派」ってなんなのよ!

【勉強用まとめ】松山洋平 イスラーム思想を読み解く①

イスラームゼミに入っているのですが、全く勉強をしてきませんでした。

3年生になって卒論の構想発表が近づいてくる中で「わたし、ヤバイ!」と思ったのですが、卒論を書く先輩が8人ほどいるため、ゼミでは発表できません。

ちょっとずつ要約と感想・疑問を書いて勉強していきたいと思います。

もし、イスラームを知りたいけど、本を読むのはな~みたいな人がいたらのぞいていってください。

今回は、松山洋平さんの『イスラーム思想を読みとく』を読んでいきます。


【はじめに】

イスラームの宗教的言論の対立の中でも本書ではスンナ派の、

「穏健派」と呼ばれる人たちと「過激派」と呼ばれる人たちの間に存在する争点をイスラーム神学とイスラーム法学の観点から解明することが本書の目的です。

イスラームの穏健派と過激派の認識として、

穏健派…優しい暴力を否定する善良なムスリム

過激派…テロリスト。すぐにジハードをする。暴力的。

というイメージがあります。

しかし、ムスリム諸国の現状を見ていると、「穏健派」と呼ばれている人たちのほうが「過激派」と呼ばれる人たちよりもより暴力を行使しているというケースもあると筆者は言っています。

このようなことから筆者は

①「穏健派」と「過激派」の争点は何か?②そもそも「穏健派」と「過激派」とはいったい何者なのか?③なぜ現代のムスリムは「過激派」を「破門」し、自浄できないのか?

といった疑問に答えていきます。

しかし、この対立線は千年前から続く「基本的な」対立線なんだそう。ムスリムの紛争や政治問題、ISの破壊に至るまで神学的な問題が関わってくるのだそうです。

このようなイスラームの思想的対立と現実の紛争との関係性について考えるための手掛かりとなるように本書は設定されています。


【用語解説】(私がわかることをざっくりと!)

Q1 イスラム教とイスラームって何か違うの?

A1 イスラム教っていうのはそもそも誤訳で、イスラームって言葉の中にすでに「教」って言葉が入っていたんだけど、それを知らずに「教」をつけちゃったらしい。だから、正確には「イスラーム」。

Q2 イスラームとムスリムって何が違うの?

A2 イスラームは宗教そのもので、ムスリムはイスラームに帰依している人。正確にはアッラーのほかに神はなく、ムハンマドは神の使徒であるということを信じている人たちのこと。実はムスリムは男性のことをさしていて、女性のことはムスリマと呼ぶ。多分アラビア語が男性名詞と女性名詞があるんだと思う。

Q3 イスラーム神学とかイスラーム法学とか出てきたけどこれはなに?

A3 イスラーム神学とは、松山洋平さんの別の本『イスラーム神学』の言葉を借りると、「人は死んだらどうなるのか?神はどこにいるのか?世界とは何か?信仰とは何か?そういったごく基本的な問いにたいし、クルアーンやハディース、あるいは理性的な論証などを典拠として回答し、イスラームの骨組みを説明するもの。」なのだそう。

イスラーム法学は、なんだか難しいので私もよくわかってないからあまり説明できない。でもイスラームっていうのは宗教実践(五回の礼拝とか、豚肉食べないとか、断食とか)が規定(推奨)されている宗教だから、生活と宗教が一体化していて法規範みたいなものがある。国民国家になった今では、厳格にイスラームの法規範で国家を運営している国もあれば、イスラームほうとはべつに国家の法を規定している国もある。だから、トルコはイスラーム法を敷いていないから、ムスリムがお酒飲んでも捕まらないけど、サウジアラビアは国家としてイスラーム法を敷いているからお酒飲んだらアウトなんじゃなかったかな~。

【感想】

「イスラームってこういう宗教だから」と少し学んでわかったつもりになっている自分を打ち砕かれるような「はじめに」でした。

でも、イスラーム神学やイスラーム法学をちょっとずつ学んでいけば、「どうしてイスラームって平和な宗教なのに戦えるの?」とか、「どうしてイスラームは同性婚にきびしいの?」とかそういう疑問にも答えが見えてくるのかな…とワクワク。

疑問を解決していく中で、卒論に繋がる新しい疑問が出てくるといいな。


おわり

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