いよいよ個人が企業を選ぶ時代へ
時代の変化に置いていかれそう、取り残されそう、そう思う人は多いのではないだろうか。
けれどこの時代にいることを喜んでほしい。
特に日本女性は。
個人と企業を繋ぐ転職エージェント
今朝、収録してあった「カンブリア宮殿」の2月9日のビジョナルの放送回を観た。ご覧になった方も多いはず。
ビジョナルとは、あの「ビズリ~~~チ!」で有名な企業。
ちょっとした作業をしながら観ていたけれど、途中で見入ってしまった。
この会社が他の転職サイトとは全く異なる企業だったからだ。
TVでもネットでも数々の転職エージェントがCMを流す。けれどこの会社は個人と企業を直接つなぐ会社だった。
転職希望者がビズリーチに登録する。その個人の職務内容をビズリーチと契約する何十万社という企業が見にいけるという仕組みだ。間にエージェントが入らない。
異質であることの可能性
その創業者である南壮一郎さんの経歴が紹介された。小学校時代はカナダ、中高は日本、大学はアメリカと華々しい経歴をお持ちだった。
こうした国際性豊かな経歴をお持ちの方には、同時にマイノリティであった経験もおありだ。その社長さんもそうで、少数派に身を置く強烈な経験をされた。その経験からだろう、独自の世界観をお持ちだった。
日本になかった転職エージェントを立ち上げられたのは、ご自分が転職するときもどかしい思いをされたから。それが新しいタイプの転職サイトビズリーチ。
さらに大学生と企業を繋ぐビズリーチキャンパスでは、企業で働く卒業生と在校生を繋ぐアプリも作られた。学生が先輩から直接会社の話が聞ける。
これはご自身のアメリカ大学時代、社会人が大学で学ぶ姿をご覧になっていたから。学生と大人が触れ合うことで互いに変化が起こることを感じていらしたのだ。
そうした異質な体験は、海外暮らしでなくとも体験することがある。
たとえば日本女性。
新卒一括採用という男性中心のメンバーシップ型をとるこの国の労働市場は女性を今も細分化する。
だからこそ社会で活躍する女性は働く場でマイノリティ化する。さらにDXが進むと一般の女性もマイノリティ化していくだろう。
日本女性は労働市場では異質でもある。だからこそ見えるものもある。
マイノリティだからこそ、これまで恵まれてこなかったからこそ、時代の変化が自分事として感じられる。
はじまる女性の活用
今でもこの国では30歳を過ぎると女性は転職の機会が減る。だからアラサー女性は悩む。動くならこれが最後かもしれないと。
しかもこの国では自分のキャリアが語れない女性が多い。
一般職女性だけでなく総合職でも同じだ。自分の強みが語れない。それが一社で働き続けるメンバーシップ型の働き方の弱点でもある。
2日前わたしは転職について下の記事を書いた。
今、学びの機会が増えている。
先進国は既にこうした動きを進めてきたが、新卒一括採用のこの国では一度企業に入ると競争は内向きになる。加えて企業は今も英語から遠い。だから英語を使う人材は使いにくい。
競争が起きにくい社会。
だからDX時代に世界から取り残されようとしている企業に国は焦りをおぼえている。
時代に追いつく人材が欲しい。労働人口は確実に減る時代、このままではいい人材が欲しくても人が見つからなくなる。
だからこそ女性にも可能性が出てきたということ。企業も「いや~女じゃね~」なんてこれからは言っていられないのだ。
個人が企業を選ぶ時代
個人と企業をダイレクトに結ぶ転職、これは面白い。
従来であれば中小から大企業への転職はあまり望めなかった。けれどこのケースであれば中小から大企業へ人が動ける。
なにしろ日本の女性の大半は中小企業で働く。
中小の強みは幅広い仕事の経験が積めること。大企業では積めない光るスキルを身に着けられる。
先の放送でも恐らく中小企業でキャリアを積まれた女性が巨大企業へ転職されていた。
わたしは初職で準大手メーカーで貿易の仕事をした。そこで貿易の全ての工程を担当した。工場発注から船会社の手配、L CやB L等の管理、取引先との文書のやりとり等任せてもらえた。これが大手では分業であることを知って驚いたことがある。
企業は優秀な人が欲しい時代、女性にとってまたとないチャンスが来る。大人が再び学ぶ環境が整う時代はこれまでなかった。
おわりに
偶然観たTV番組で新しい時代を感じた。と共に、この企業の創業者である南さんが恐らく収益だけを求めていらっしゃらないことに心を動かされた。
マイノリティであった若き日の経験から得られた複眼的思考。よりよい社会へ変えていきたいという思い、そんなメッセージが伝わってきた。
この国はすでに変化中だ。労働人口が減る。だからこそ労働市場から締め出されてきた女性には今こそリスキリングしてほしい。個人が企業を選ぶ時代がもうすぐくるのだから。
※写真はみんなのフォトギャラリーのクリエイター閒(あわい)さんよりお借りしました。ありがとうございました。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています。
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