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ブラックバード


6月8日の早朝、散歩しているわたしの頭にカラスが乗った。2回も。

一瞬のことだった。鳥が頭に乗っかった。珍事だ。

けれど気を取り直した。これはスピリチャルに違いないとググってみると、良いことが書かれていた。

詳しくはこちらに書いたのだけれど…


冷静に対処して、翌朝も同じルートを歩いた。歩けた。わたしは大人だ。

気持ちいい。大きなアジサイが咲き乱れ、サクラの大木には鮮やかな色をした葉が豊かに茂っている。

まだ空気がひんやりとして気持ちがいい。一日のはじまり。これほど贅沢な時間はない。

引越しをする時、母が歩けなくなった日のために車椅子でも歩ける歩きやすい街にこだわった。そうして選んだのだけれど、それは自分のために良かった。なんとも歩きやすいのだ。

ところが、昨日、いつものように早朝散歩をしていると、カラスが鳴いた。しかもあの場所の近くでのこと。するとわたしはクルリと向きを変えて、きた道を引き返した。気が付いた時には、体が動いていた。

そして、今朝は違うルートを歩いた。こちらは住宅街。

それでもアジサイがきれい。住宅街を歩くのも悪くない。あゝ、こんなところにこんな家があったんだ、なんて思いながら歩いた。距離にするならいつもの散歩コースの半分ほどだろうか、もう少し先まで歩こうかなと思っていたところ、目の前の電信柱にス~とカラスが舞い降りた。どこにでもある光景だ。鳴いてるわけでもない。ただのカラスだ。

それなのにわたしは踵を返し、来た道を急いだ。

まただ。

自分の無意識ってやつにまたもや引きずられいる。

そうか、わたしは怖かったのだ。あの朝のカラス事件が。

そこで思い出した。

スタエフで数週間前に一つの企画があった。ロック好きなパーソナリティさんが「ザ・ビートルズ・ベスト10」イベントを開催された。 

その時、レターでリクエストを頂いた。ビートルズはわたしの世代ではないけれど、知らない訳じゃない。ただ考えてみると意外に自分の暮らしと接点がある。で、選んだのが「ブラックバード」。

どちらかといえばわたしはジョン派だけど、この曲を選んだ。歌詞が今のわたしにぴったりだった。

ようやくフリーで動きはじめた。なんども諦めようとしたけれど諦められなくて。知ってしまったから。だからもう知らんぷりなんて出来ない。そう思って動き出した。

女性の働き方を何とかしたい、でもまだ上手く動けない、そんな今のわたしと見事に重なる歌詞なのだ。

日本語訳を見つけたのでご紹介してみたい。

夜の暗闇でさえずる黒い鳥

その折れた翼で飛ぼうとしている

人生をかけて

立ち上がるこの時を待っていたんだね


夜の暗闇でさえずる黒い鳥

その落ちくぼんだ瞳で闇をみつめている

人生をかけて

自由にはばたけるこの時をまっていたんだね


黒い鳥よ 飛んでいけ

黒い鳥よ さあ飛び立つんだ

暗闇にさす光の中へと

黒い鳥が飛んでいく

闇夜に灯る光に向かって

考えてみると偶然だった。

この黒い鳥はカラスではないけれど、カラスをイメージしてわたしはリクエストした。

よく楽天家だと周りにいわれる。

きっとそれはそうなのだろう。

けれどカラスは怖い。この一件で叩かれた、や、突っつかれたという言葉を聞いた。予測不可能な動きをする生き物は苦手だ笑。

けれど、これは偶然じゃないのかもしれない。

セレンディピティってやつ?

きっとそうに違いない。

なぜって、わたしの中のブラックバードは希望だから。

ネットには、

セレンディピティとは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。

また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。

平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

とある。

頭に2度乗ったあのカラスは、まだ赤ちゃんだったのだろうか。ぽにょんと柔らかいお腹だった。あの感触が今も忘れられない。悪くはなかった。

これから、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取るのだろうか。きっとそうだ。だから怖がらずに外へ出よう汗。

幸運は家の中にいてもやってはこないのだから。


※最後までお読みいただきありがとうございました。


※こんなお知らせが届きました。


※スタエフでもお話ししています。

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