カラスが頭に乗る、その解釈は?
還暦は人生の折り返しだといわれているけれど、還暦を過ぎた。
そんな還暦過ぎのわたしに、可笑しなことがあるものだ。
昨朝、わたしの頭にカラスが乗った。
わたしは早朝一人散歩をする。所要時間は約20分。歩くルートは決まっている。
犬の散歩の人や、ジョギングしている人とすれ違うぐらいで、人通りの少ない道を選び、空を見上げながらご機嫌に歩く。
昨日は実に気持ちのいい朝だった。いつものようにストレッチを済ませると、歩きはじめた。
家を出て、少し上りの坂を歩き、それからくだり道へ。そこから平らな道路をあるいて、小さな横断歩道を渡る。そこから先は車も通らない住宅街。そこから空の色を見る。
周りのみずみずしい緑の葉が道路にやさしい影を落とす。
気持ちがいい。
それから小さな橋を越えて、左右にマンションがそびえ立つ真ん中の道を歩く。
その時だった。
バサバサっと大きな音がした。と同時に、何やら物体が頭に乗った。と同時に声が出た。
「えええ、何〜〜〜」
と。
一度しゃがんで、それから立って前を見ると、若い桜の木にカラスがとまっていた。
「えええ、カラス〜〜〜???」
と小さく叫んだ。
そんなことがあるの????と驚いた。
すると、
バサバサっと再び大きな音がした。
と同時に、またもや何やら物体がわたしの頭に乗った。
「ギヤ~~~~」
と小さく叫ぶと、はるか向こうに犬の散歩をしている女性が見えた。
とにかくその人のそばまで走った。
で、走りながら思った。
なんでカラス????
と。
それに、2度あることは3度あるというではないか。だから、また来るんじゃないかとビビりながら走った。
で、犬の散歩中の見知らぬ女性の近くまで来て、あああ助かった~~~と思った。
なぜか、もう大丈夫だと思えた。
ようやくいつものように歩き始めた。
すると、あの感触が思い出された。頭にうさぎのようなポニョリとした感触が残っている。わたしの頭に乗ったのは、確かにカラスだったのだけれど、触れたのはポニョリと柔らかい肉のようなものだった。
歩きながら、あれは本当にカラスだったのだろうかと思えるほど柔らかく気持ちのいい感触が残った。まるで白い大きな鳥が頭に乗った気分。ちょっと不思議な気分。
家に帰ると大騒ぎした。
シャワーから出たばかりの夫が、
「うん、不思議はあるよ、君ならあるよ」
とのたまう。
そう、彼は知っているのだ。
あれは、5,6年前のことだった。
日曜の夕方、散歩を兼ねて夫と近くのスーパーへ向かっていた。人通りの少ない歩きやすい道を選んで、お喋りしながらゆっくり歩いていた。
すると、わたしの頭上ギリギリのところをハトが猛スピードで飛んで行った。ビックリする間もなく、その後をカラスが猛スピードで追いかけて飛び去った。
「ヒエ〜〜〜びっくりした~~~~。なに〜〜〜今の。見た?ギリギリだよ???わたしの頭!!!」
と夫に向かって話した途端、おかしなものが目に入った。
わたしの頭上ギリギリを物凄いスピードで飛んで行ったはずのあのハトが、どうしたわけか、前方斜め左の上空からわたしをめがけて飛んでくる。その後ろからあのカラスも。
まるで漫画だ。
「ええええ~~~~」
と叫びながらわたしは猛ダッシュした。
ぶつかる!そう確信したのだ。
夫も走った。
それなのに、ぶつかった。
左太ももに見事にぶつかってきた。
ぶつかったのはハトだった。
そのハトがどうなったのかは知らない。
なぜって、膝ががくがく震えていたのだから。
夫も何もいわなかった。
そのままわたしたちはゆっくり歩き、黙ったままスーパーに入り、食材を買い求めた。
口なんてきけなかった。ずっと混乱していた。
その時着ていた冬物のダウンコートは、その週処分した。見たくなかった。思い出したくなかった。怖かった。
それからそこの道は長い間、歩けなくなった。
いや、家から出るのも怖くなった。
ところが、人生とは奇なもので、それからわたしは動き出せたのだ。人生でいうなら陰の時代の中に浸っていた。外に出るのも人に会うのも嫌だった。だからずっと一人で本を読んだり調べ物をしたり、文章を書いて過ごしていた。その陰の時代が突然終わった。そしてわたしは陽の時期に向けて動き出した。
といっても、あのハトがそのお知らせだったと思えたのはそれからずっと後のことなのだけれど。
だから夫は知っている。なぜって、隣でみていたのだから。まるで漫画だった。忘れようにも忘れられない可笑しな話なのだ。だから夫は、
「うん、不思議はあるよ、君ならあるよ」
という。
あの元気のなかった数年間、ハトぶつかり事件の前から、なぜか我が家の細長い中庭を、数羽のカラスが猛スピードで幾度も幾度も飛んでいくのが気になっていた。どうしてあんなに矢のような形でシューと飛ぶんだろうと。
けれど、わたしは、これって何だろう、気のせいかな???と思うタイプ。
だからハトだったんですよ、と、不思議にお詳しい美容師さんがおっしゃった。
確かに、あのハトは現実だった。痛いというよりはショックだった。ものすごくショックだった。
だからググってみたのだ。
キーワードは、カラス、スピリチャル。
まさかカラスが頭に乗るなんてことは書かれていないだろうと思ったら、書かれていた。ということは、この不思議体験を他にもした人がいるということではないか笑。
そこには、
なんてことが書いてある。
むむむ。
むむむ。
むむむ。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています。
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