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「結婚」が教えてくれた『北風と太陽』

昨日、雅樹さんの記事を読み、キラキラとした幸せな光がどんどん押し寄せてきて、あぁ幸せは伝染するのだと思えました。

そんな雅樹さんの記事に触発され、結婚について書いてみたくなりました。

わたしも、「結婚」してよかったと心から思える一人です。驚かれる方もいるかもしれませんが…。

きっとどんな夫婦にも山や谷があります。というわけで、きょうは谷についても書いてみようと思うのです。谷はちょっと、という方はどうぞご遠慮下さいね。



運命は変えられる

子どもが成人したら家を出よう、そんなことを考えていた時期が長くありました。それなのに夏の家族旅行だけは欠かしたことがありません。大きな紙のアルバムには、夫と子どもと私の笑顔が溢れています。

喧嘩してもすぐに機嫌が直せる私。でも不器用な夫はそれができません。

ところがある日、ふと思います。喧嘩ばかりのこんな人生は嫌だと。どう考えてもそれは楽しい暮らしではありません。それではせっかくの自分の人生が台無しです。だから本気で自分のために笑おう、そう決めたのです。

それまでの私は、夫が帰ってくる深夜、二階で「お帰り…」、なんて机に向かったまま振り向きもせず言っていました。いやな女でした。

でも笑おうと決めたその日から、ガチャガチャとカギの音が聞こえると、トントントンと階段を下りて「お帰りなさい」と出迎えするようにしました。もちろん朝も同じです。「行ってらっしゃい」と門まで見送ります。そう、まだ仲が良かったころのように、そんな小さなことをはじめてみたのです。

夫は一瞬ぎょっとしました。あまりにいきなりだったからです。少しだけ右の眉毛が上がったのが見えました。

習慣とは面白いもので、いつしかそんな小さな儀式が再び我が家で当たり前になっていきました。

けれど、もめた朝はまさか見送りしません。すると夫はなんだか体を動かしにくそうにして玄関へと歩いていくのです。

自分のために行動を変えてみた。そう、自分の人生を台無しにしないためでした。そうしたら、予想もしていなかった反応がありました。朗らかな声と言葉と態度が人を柔らかくする、考えてみれば当たり前のことです。そう、それは、イソップ童話の『北風と太陽』で既に学んでいたことでした。

※ここからは個人的な内容が含まれますので2012年12月に有料記事としました。

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