元気のない日の映画
あれれ?自分、元気ないかも、、、今日はそんな日でした。
原因は、、、と探していくと、
いえいえ、探さないでおきました。
そして散歩にでました。といっても、いつもはタクシーで行く母の病院へ、わたし一人で歩いて行きました。
昨日までひんやりと気持ちよかったというのに、今日のお日様はギラギラで、40分ほど歩いて到着した病院で汗が吹き出しました。
それでも、まだ足りません。
何もしたくありません。
こんなことは珍しいのです。
決まりかけた仕事が流れました。いえ、正確に言うなら、自分でお流れにしたのです。
こんな時は、映画に限ります。
早めの夕食を済ますと『プラダを着た悪魔』を一気に観ました。
そうそう、このテンポです。
ゴージャスな美女、アン・ハサウェイを観ているだけで体がぽかぽかしてきます。
映画の舞台は、NYの有名ファッション雑誌ランウエイの社内。一度だけ遊びに行ったニューヨークの街並みが画面に贅沢に映し出されます。そのたび、わたしは10数年前のパッションを思い出し、徐々に背筋が伸びてきます。
本来はジャーナリスト志望だったはずのアン・ハサウェイが、ファッション雑誌界で働きはじめ、めきめきと頭角を現していく物語です。
編集部・編集長役のメリル・ストリープも素敵です。彼女が登場するだけで、画面がピリリと引き締まります。20代の頃から、わたしはメリル・ストリープが好きです。したたかで自分の道を突き進む才女、そして強い女性の役なら彼女にぴったりです。
懐かしいマドンナの曲も流れます。
だんだんと、元気になっていました。
ずっと観たいと思っていた映画でした。
もう古い映画ですが、フィルムには、今でも十分に通用する、働く人のメッセージが、ぎっしりと詰まっていました。
実に厳しいメリル・ストリープ編集長が認めた栄誉ある仕事より、主役のアン・ハサウェイは、大切な物をとります。
それが今日のわたしと重なりました。
偶然にしては、余りにでき過ぎでした。
わたしも、頂いたお仕事をお断りして、
この決断しかなかったと思ってのことでした。
映画の後、ためらいつつも、メッセンジャーを開きました。
返信は、、、と思いつつ開いてみると、朝、お断りを入れた方からメッセージが届いていました。
温かいメッセージでした。
夢のようなお仕事で、迷いはありました。
けれど、仕事と同じほど、いえ、その仕事より、遥かに大切な物が、わたしにはあると思えたのです。
これで良かったんだと心から思えました。
そして、
「ありがとうございます。わたしは元気です」
とお返事をしました。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
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