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2023年の振り返り、読んだ本マイベスト10、見た映画マイベスト10

みなさん、こんばんは。
今年もあと3時間弱という事で、
年末いかがお過ごしでしょうか。

毎年大晦日の恒例、
私自身の今年一年に読んだ本と見た映画のマイベストを発表したいと思います。

ちなみに私にとって今年は、
新しい事を4つやった年でした。

ひとつはストリートピアノ。

X(Twitter)でも書いてきましたが、
ストリートピアノなるものを知ったのが確か4月か5月、
そこから1~2か月、県内のピアノをほぼ毎日弾いてきました。
めちゃめちゃ緊張しながらすごく新鮮な経験をしたのと、
あの期間でピアノの腕がかなり鍛えられたように思えます。

最近ご無沙汰ですが、
今挑戦している曲がある程度弾けるようになったら、
またストリートピアノに挑戦したいと思っています。

二つ目は絵画。

7月くらいでしょうか。
後述する「13歳からのアート思考」という本に出会って、
そこから絵画について調べまくりました。
絵画の世界は以前から覗きたかったので、とても良いきっかけになりました。
絵画関係の本を読み、ネットで記事を探し、映画も見ました。

結局夏の読書「万物理論」を読み始めるまで続きましたね。
読み終わらなかったらそのまま秋ぐらいまでマイブームが続いていたでしょう。

三つめはスポーツジム。

10月から開始。
ジムは遥か昔(会社員時代)に少しだけ通ってた事がありましたが、
ここにきてまた復活させました。
ずっとやりたかったので、これも良いきっかけとなりました。

そして四つ目が明晰夢です。

私にとって二年越しの記事、「2次元嫁と結婚する方法~夢の考察」を、先日このnoteを電子書籍化(「おっぱいの考察」)するタイミングで完成させたのですが、その記事を書き始めた時からずっと気になってたものです。

最初は「夜に見る夢ってなんだろう」という素朴な、しかし小さい頃からずっと持っていた疑問について改めて調べたくて、何冊か本を読んだのがきっかけでした。

最初は「夢を見る時脳は」という本に挑戦したのですが、ちょっと読み難く途中で挫折。

そこからしばらく期間が空いてたのですが、
今年に入ってようやく、何冊かまとめて読む事ができました。

私にとって新しい出会いをもたらせてくれた本という事で、
今年読んだマイベスト本のトップを飾るのは、

■1位 スティーブン・ラバージ/明晰夢 (12/3読了)

です。

今年読んだ本の個人的ランキングを作るなら、
第1位は文句なしにぶっちぎりでこの本なのですが、
そう言いながら、本書の魅力を伝えるのが非常に難しいです。

まず訳のせいなのかどうか、結構読みづらい。
内容もなかなかぶっ飛んでおり、
スピリチュアルな側面もあって、
人によっては引かれる事間違いなし。
同じ理由から、読書仲間の間で本書を話題にする事もしにくいという(というか話題にした途端変な目で見られる気がして怖い)。
そういう訳で、リアル読書仲間にもなかなかお勧めできず、
さらに一つの記事として書く事もできず(多分変人扱いされる)、
結局はこのランキング内で細々と書いてる訳なんですね。

恐らく人気無かったんでしょうなあ、この本。
今では古本でしか手に入れられません。

要するに「夢の中で『これは夢だ』と分かる夢」という「明晰夢」について書かれた本な訳ですが、
他の類似書がかなりスピリチュアルな面に偏っている(対外離脱とか幽体離脱とかまでいく)のに比べて、
本書はかなり科学的なアプローチの要素が強い(はず)です。

以前から夢については興味があって(でもフロイトはあんまり興味なかった)、
関連書籍を読みたいと考えていました。

本書を読む前に、
北浜邦夫/夢
アリス・ロブ/夢の正体
を読んだのですが(ちなみにアントニオ・ザドラの「夢を見る時脳は」にも挑戦したのですが現在途中で止まっています)、「夢の正体」で明晰夢について取り上げられてたのをきっかけとして興味を持ったものです。
その後、
松田英子/はじめての明晰夢
を経て、本書に取り掛かりました。
「明晰夢」に関する一番基本的な書にして集大成と言うか、原書というか、
先に挙げたように訳のせいかかなり難解だったんですが、
1日数ページずつチビチビと読んでいきました。

そういう訳で、
もし明晰夢に興味がある人は、
いきなり本書にとりかかるのではなく、
まずは「夢の正体」の方から読む事をお勧めします。
※ちなみに、「夢の正体」の中にはなんと、本書の著者、ラバージ博士本人も登場します。



以上が、今年読んだ本の第一位の感想でした。

前置きが長くなりましたが、
最初に今年の読書の振り返りをしたいと思います。

まず、今年一年で読んだ本は85冊(うちライトノベル23冊)でした。

うーん、100冊は超えませんでした。
年始からのスタートダッシュが少なかったですね。
確か今年の最初の頃は、
「年間80冊以上に縛られてないか」
とか思って、そのプレッシャーを外そうとあまり読んでなかった気がします(2月なんて2冊だけでした)

しかし後半、80冊まで行けるかなと思ってからはやはり欲が出て、読み始めましたね。

後で書くように、今年は映画をよく見た年だったのですが、
でもこの数字を見て、なんだかんだ言って本も読んでいたんだなあと。
100冊は行かなかったものの、80冊は超えたという事で、まあいいのかな。
60冊とかだとちょっと落ち込んでたかもしれないので、
ちょっとホッとしています。

では2位以下の発表です。

■2位 坂本龍一/ぼくはあと何回、満月を見るだろう(6/25読了)

これ読了後すぐはそんなに上位に入ると思ってなかったのですが、今改めて振り返ると一気に上位に入った感じですね。

坂本龍一という、一人の芸術家の生き様と死に様。
政治的発言により色々言われる事もありましたが、それでも私は小学生の頃から一番好きなアーティストです。
私自身、ピアノを趣味としているので、ものすごく響いてくる。
本当に偉大な人だったと思えます。

■3位 グレッグ・イーガン/万物理論 (8/20読了)

いやー、一昨年が「ハロー、サマー、グッドバイ」、去年が「三体II・III」ときて、今年もSFが来るかなあと思ってたんですが。
しかもこれ夏の読書(後述)だし。
でも最後、上位2作品にまくられましたねー。

そうは言ってもこのSF、半端なく面白かったです。
上位2冊がなければ一位だったでしょう。

グレッグ・イーガンはやはり凄いなあ。

めちゃ分厚くて読み進めるのも大変だったのですが、
夏の読書という事で、
一ページ一ページ、チビチビと読み進めていきました。

読んだ後は充実感も半端ないです。

■4位 三上智恵/証言 沖縄スパイ戦史 (6/22読了)

太平洋戦争の中でも唯一の地上戦であった沖縄戦、
その中でも特に強烈な、「護郷隊」という少年を使ったゲリラ戦の話です。

「これ新書か!?」というぐらい分厚い新書で、
読んだ後は「すごい読書をしたなー」という感想を持ちます。

■5位 沢木耕太郎/天路の旅人 (4/9読了)

沢木耕太郎9年振りのノンフィクションということで、
これまた重厚な大作でしたね。

GoogleMapを見ながら読むのが楽しかったです。

第二次世界大戦末期、すごい旅をしてた人もいたもんだと思わされます。

■6位 本橋信宏/エロ職人ヒビヤンの日々涙滴(3/10読了)

これはかなり笑いました。
Audibleで聴いたのですが、とにかく朗読者が上手すぎて、ぐいぐい引き込まれました。

■7位 中村計/笑い神 M-1その純情と狂気(4/15読了)

「甲子園が割れた日」で知ったこの著者ですが、
野球の人かと思ってたらいきなり漫才の本が出たのでビックリしました。
昔から漫才は好きなのですが、最近のコンビをあまり知らなかったので、色々興味勉強になりました。
この本を読んだのがきっかけとなって、しばらく通勤中にYouTubeで漫才を聞きまくってました。

■8位 百田尚樹/禁断の中国史(11/2読了)

これもまた面白かったです。さすが百田尚樹、ぐいぐい読ませますね。
特に科挙の章は必読でしょう。

■9位 末永幸歩/13歳からのアート思考(7/1読了)

上で書いたように、私を絵画へと目覚めさせてくれた貴重な本です。
やっぱりHONZは外れが少ないですね。

■10位 米本和広/カルトの子(4/21読了)

キツい本でした。
子供が不幸になるというだけでカルト宗教は認めたくありません。



という訳で以上が10位までのランキングですが、
以下の本は、ランキング外ながらかなり興味深かった本なので、一言コメントと共に紹介します。

■佐藤究/テスカトリポカ(1/14読了)

かなりエグかったけどラストバトルは良かった。これまた重厚な一冊。

■三浦英之/牙(2/6読了)

この作者のはかなり積んでます。記念すべき読了一作目。

■読売新聞社会部「あれから」取材班/人生はそれでも続く(3/4読了)

短編集ながらそれぞれの話がどれも面白かったです。

■齊藤彩/母という呪縛 娘という牢獄(3/10読了)

これまたかなりキツいです。
こういった事件ものは胸に刺さりますね

■ベア・ウースマ/北極探検隊の謎を追って(4/2読了)

写真が多くて面白かったです。こういう謎系もかなり好きです。

■石井光太/誰が国語力を殺すのか(6/4読了)

国語力、あるいは言葉の力は大事と思わされる本。
そのうち言葉力に関する記事を書きたいと思ってます。

■高畑京一郎/タイム・リープ(8/6読了)

ライトノベルと油断してたらものすごい引き込まれました。
時間もので、すごい面白いです。

■市川沙央/ハンチバック(8/21読了)

メディアでの発言で色々言われている著者ですが、
本作、私は好きでした。
1ページ目だけ立ち読みしたらそのままレジへ持って行ってましたね笑
近年の芥川賞の中でも特に面白かったかも。

■浅田次郎/世の中それほど不公平じゃない 最初で最後の人生相談

Kindleでチビチビ読んでました。
同意できない部分も多々あるが、浅田次郎節が炸裂していて面白かったです。

■高野和明/踏切の幽霊(8/30読了)

「ジェノサイド」レベルを期待しすぎたかな。
そこまででもなかったですが、でもまあまあ面白かったです。

■佐藤友則/本屋で待つ(9/4読了)

こんな本屋さんいいなあ。

■大原綾希子/保育士よちよち日記(9/17読了)

このお仕事シリーズはなんといっても表紙のイラストが良いですね。

■石川直樹/最後の冒険家(10/7読了)

ずっと積んでたのをようやく読めた本。
「デス・ゾーン」「さよなら野口健」と似ていて、
やはり冒険家というのはどこか変わってますね。感慨深いです。

■武田惇志、伊藤亜衣/ある行旅死亡人の物語(10/8読了)

これもサラっと読めました。
なんとも切ない読後感ですね。

■國友公司/ルポ路上生活(10/18読了)

これもずっと中断していたのをようやく読了できて良かったです。
面白かった!

■高田裕美/奇跡のフォント(10/23読了)

仕事でタイポグラフィに絡む事が多いので、
その裏側が知れて面白かったです。

■本橋信宏/僕とジャニーズ(12/3読了)

ジャニーズ事件をある側面から見たら、という本。
この作者も好きなんですよねえ。

■福田ますみ/ポリコレの正体(12/19読了)

これも面白かった。
普段からX(Twitter)のTLを日々見ててモヤモヤしてた気持ちを代弁してくれた感じです。

■小川哲/君のクイズ(12/24読了)

めちゃめちゃ引き込まれる徹夜本です。
こんなスピード感のある読書は久しぶりでした。



という訳で、以上が2023年読書の振り返りですが、
冊数も含めて、自分の中で、今年の読書はちょっと心残りです。

ガッツリとした本(読みごたえがあって充実感のある本)の数が少なかったし、
結局積読もほとんど減ってない。

Xでもまた書こうと思ってますが、
現在、積読の中でも結構本格的な本を集めたリストを作成してますので、
来年の抱負にしたいと思っています。

その代わりと言ってはなんですが、
今年は映画をよく見た年でした。
特に9月からは勢いに乗ってしまって、
ほぼ毎週一本は見てた感じです。

今年見た映画は55本でした。
私にとって50本を超えるのは珍しいですね。
ちなみに2回見た映画も含めると60本近くいくかもしれません。

例年はマイベスト5本なのですが、
今年は見た本数を考慮して、マイベスト10本を選んでみたいと思います。

※ちなみに作品名の前に書いてるのは監督名です。

■1位 リドリー・スコット/ナポレオン

とは言え、上位マイベスト5はものすごい接戦なんですよね。
どれもこれも、見た年が違うなら1位を取ってもおかしくない凄い作品ばかりです。

まぁそれでも、トータルに考えてこれにしました。

今年は映画館で観た映画も多かったのですが、
ラストを飾るこの映画は、
久しぶりにリドリー・スコット監督がやってくれた、
という、大作も大作で、
もうしばらくは映画館で映画見るのはいいや、と思うぐらい、
お腹一杯になる映画でした。

■2位 ウォルフガング・ペーターゼン/Uボート

途中までこれが1位だったんですけどね。
お正月に見た映画です。

映像こそ古くてセットもなんとなくちゃちい感じはしますが、
何と言ってもストーリー、音楽、キャストの演技、
どれを取っても上質でした。
この監督の最高傑作だと思います。

■3位 ジェームズ・マンゴールド/インディジョーンズと運命のダイアル

これは世間での評価はあまり高くもないのですが、
私にとっては「遂に終わった」という感慨深さ、
特に子供の頃に2作目(魔宮の伝説)をテレビで初めて見てからずっと追いかけてきたシリーズなので、
「遂に終わった」という感慨深さ、少しの寂しさ、
そして思い出補正もありこの順位となりました。

■4位 山崎貴/ゴジラ -1.0

いやあ、これ、良かったですねえ。
めちゃめちゃ国内外での評価も高いですし。
それでも私は「シン・ゴジラ」の方が好きなんですが、
これはこれで、大作でした。
良く分からないゴジラ映画を作り続けるハリウッドに対して、
「アメリカ人よ、見たか!これが本当のゴジラ映画だ」
と、日本人として誇らしくなりましたねえ。

■5位 ポン・ジュノ/パラサイト

いやあ、韓国映画バカにしてましたねえ。お見それしました。
これはアカデミー賞獲るのも納得。
近年のアカデミー賞受賞作品の中では一番面白かったんじゃないでしょうか。
邦画も頑張って欲しいなあ。

■6位 ピート・ドクター/ソウルフルワールド

めちゃめちゃ良かったです。PIXAR凄い。
一つだけ不満があるとするならば、
エンディングスタッフロールが終わった後、
最後の最後で余計なシーンがあったという事でしょうか。
あれがなければ1位を取っててもおかしくなかった。

■7位 テイラー・シェリダン/ウィンド・リバー

とにかく主役のジェレミー・レナーが大好きなんで、
ずっとチェックしていた作品なのですが、
今年見れてすごい良かったです。
いやあこれも凄い映画でしたねえ。
実話を元にしているというのも良かった。

■8位 三上智恵×大矢英代/沖縄スパイ戦史

今年読んだ同タイトルの本の後にすぐ見たドキュメンタリー映画。
いやこれ、凄いですよ。
最初から最後まで魅入られっぱなしでした。

■9位 新海誠/天気の子

「君の名は」や「すずめの戸締り」の方が好きとか色々言われてる本作ですが、
私は大好きですこの作品。
ひょっとしたらこの作者の中では一番好きなんじゃないか。
そんな風に思わされる上等な作品でした。
新作をまた作って欲しいなあ。

■10位 ブライアン・レヴァント/ジングル・オール・ザ・ウェイ

とりあえず今年最後に見る映画かなと思いながら見ました。
途中まですごい辛くて、面白く無くて、
「これは年内にあと一本見ないと収まらんな」と思ってたんですが、
最後にやられましたね。
流した涙の量では間違いなくダントツで一位です。
浄化されたなあ。
年末に「じぶんでできる浄化の本」という本がベストセラー入りをしてましたが、
私もちょっと立ち読みはしてましたが、
あの本を買うぐらいなら、
こういった映画などで涙を思いっきり流した方がよっぽど浄化される…
と思ったのは私だけでしょうか。



ちなみにランキング外ながら非常に面白かったのは以下の2作品です。

■宮崎駿/君たちはどう生きるか

ずっと噂だけが先行していて、ようやく公開された作品。
何も情報が無い中での鑑賞は初めての体験で面白かったです。
不満点はいくつかあるものの、
やはり宮崎駿はすごいなあと思わされた作品でしたね。

■アンドリュー・ラウ/インファナル・アフェア

こちらもまた積みDVDだったんですが、今年見れて本当に良かったです。

とにかくトニー・レオンとアンディ・ロウがカッコいい!
イケメンなのはアンディ・ロウの方ですが、
好きなのはトニー・レオンの方でした。

最後は納得いきませんでしたが、
前半のやり取りはめっちゃカッコ良かった。



はい、という訳で、以上が今年の本と映画の振り返りとなります。

ちなみに私、マンガも好きなんですよね。
もしかしたら本以上にマンガも読みまくったんですが、
本のように読了の記録をしてないので、
マイベストもなかなか発表するのが難しいです。
来年は読んだマンガの記録もしてもいいのかな。

あ、あと書き忘れてましたが、今年の抱負だった、kindle電子書籍をようやく出せたのが嬉しかったですね。
前にも紹介しましたが、このnoteの記事をまとめたもので、柏木海名義では初のエッセイ集(?)となります。
kindle unlimitedにもなってますので、またよろしければチェックしてみて下さい。
https://amzn.asia/d/fMZ9ymx

来年の抱負はもう決まってまして、
またXでも発表しようと思うのですが、
仕事の方がまだどうなるか分からず、
抱負を実現できるかどうかも今のうちから不安なのですが、
少なくとも一つ言えるのは、
今年は映画をかなり見たので、
来年はまた読書を充実させたい…というのだけは考えてます。

来年も(は?)いい年になるといいなあ。

それではみなさん、良いお年を~ノシ

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