人類はどこまで行けるのか?そして宇宙に我々以外の知的生命体はいるのか?

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アド・アストラを見た。

本作品は元々全然期待してなかったのだが、
レンタル屋やストリーミングでやたらプッシュされていたのと、
レンタル屋で子供のDVDを借りるついでに何か借りようと思ったけど、
特にこれといったものがなくて、
偶然借りたものだ。

インターステラー以来、久々にすごい面白かった。


①人は存続している間に、どこまで行けるのか?

②宇宙に我々以外の知的生命体はいるのか?


ということを考えさせられた。

そして、宇宙という場所の、
いや少なくとも人間が意識している太陽系という場所が、
究極に孤独な場所なんだということを思わされる映画だった。


本作品では、人類は太陽系の一番端の惑星、
海王星まで到達している。

月から火星へ、そして海王星へ。

相当スケールが大きい。

演出として美術として、
今までいろんなSFを見てきた者としても、
かなり満足度が高い。


今の人類が、
この物語で描かれる世界に到達するまで、
一体どのくらいの時間が必要だろう?

月を開拓し、
火星を開拓し、
そして海王星にまで行ける力を持った人類。

一万年か、二万年か、それとも十万年か、
それくらいの時間はかかるのではないだろうか。

そして、たまに考えることだが、
人類は果たして、
いつまで存続しているのだろうか。

経済の崩壊や、
世界中に巻き起こる戦争・テロリズムによる自滅、
あるいは地球の環境破壊から引き起こされる超自然的災害、
または今現在進行形で起こっている新型コロナのようなウィルス災害。

人類の滅亡に至る道は、それこそ無数にある。

海王星にまで到達できるほど科学を発展させるまで人類が生き残っているかどうか、
かなりの楽観主義でなければ信じるのが難しい所である。


そして、宇宙に我々以外の知的生命体はいるのか。

私はいると思っている。

だがそれは、太陽系のような小さい世界ではない。

一つの銀河の中で、人間が把握できる数字で表現できる程度の数だと思われる。

そしてそこまでの距離は、
何光年なのか、何百光年なのか。

銀河系の直径が約10万光年。

太陽系のような一つの恒星系に一つの地球型惑星があったとして(かなり希望的観測だが)、
銀河系に存在する恒星の数は2000億~4000億個。
太陽から一番近い恒星(プロキシマ・ケンタウリ)までで4.243光年。

……4光年以上。

なにしろ、本作品で描かれる、
人類がその科学を駆使してようやく到達した海王星、
その海王星までの、地球からの距離が、
光の速度で表すと、
たったの4時間にすぎないのだ。

我々地球に住む人類は、
一番近いお隣の恒星まで、
到達できるまで、
果たして存続できているのだろうか。

その距離を到達できたとして、
どの恒星系の、どの惑星を目指せばいいのだろうか。

そう考えると、

宇宙に我々以外の知的生命体は必ずいる、
だが、
その知的生命体と我々人類が出会える可能性は、
ほとんど不可能なくらい、
相当小さいと思わされる。


それでも人類は、
隣人を探しに深宇宙へ思いを馳せる。

我々人類は、
ついに隣人に出会えなかったとしても、
この作品のテーマでもあるそれを、
人類共通の願いとして、
滅びていきたい。


そんなことも考えさせられる、
非常にリアルで上質な映画であった。

(追記)

というところまで書いてネットでのこの映画の反応を見てみると、

……あれ?意外と評価が低い。

レビューを見てみると、
どうやら前評判と期待値が高すぎであったようである。
これは配給会社の罪かな。

あと、月面でのカーチェイスとか猿とか宇宙船の乗組員たちの短期さがかなり低評価の理由らしいが、
私はこれらはむしろリアルに感じた。
(説明しようとすると長くなるので端折るが)

でも一番は、
ほとんど情報が無い状態で、
全く期待せずに見たのが良かったのかもしれない。

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