芥川とスパイダーマンとおかん

画像1 急にこんなに長い糸が垂れ下りてきたとあっては、まるで、芥川の『蜘蛛の糸』を彷彿させる。空気中のほこりをまぶした糸が余計に天からの『思し召し(おぼしめし)』感を得ている。ちょんっと軽く引っ張っても天井から剥がれる様子がない。そんな私の傍で『スパイダーマンの武器になるくらいだからなぁ』とおかんがほうきで天井を拭った。糸がほうきにからみつく。おかんは、一仕事終えた気になってにんまりした。芥川もスパイダーマンもきっとおかんのほうきには敵わない。という一幕です。

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