見出し画像

ウエスト・サイド・ストーリー映画レビュー:強い愛こそ命そのもの

はじめに

こんにちは、Umiです。

今日は、本日上映開始となった映画「WEST SIDE STORY」の感想をゆるり
となるべくネタバレせぬよう書くといたします。
ちなみに、結論からいうとおすすめな作品です!
私はもう一度見にいきたいと思っております!

本作は過去に公開されたブロードウェイミュージカル「ウェスト・サイド物語」を再映画化した作品です。私自身、元々、過去に公開されたものをずっと見たいと思っていたのですが、この度、幸運なことに、素敵なことに、時同じくして、スティーブン・スピルバーグ監督が再映像化を手がけてくださったものが公開されると耳に入り、運命感じて上映初日に映画館を訪れた次第です。
なので、本レビューはオリジナルをかっ飛ばしてのレビュー&感想となります。

解説を読むことのすすめ

本作鑑賞前の予備知識として、映画上映前の予告映像と映画.comの解説に触れておりました。そのおかげで、本作の見どころを逃さずにすんだと思います。読むことで、楽しみが減るのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本作は見どころ、聞きどころ三昧なので、読んでから鑑賞しても、十分楽しめます。
時間がないという方は、解説だけでも是非ご一読を。
以下は映画.comからの解説部分の抜粋です。

解説

スティーブン・スピルバーグ監督が、1961年にも映画化された名作ブロードウェイミュージカル「ウエスト・サイド物語」を再び映画化。1950年代のニューヨーク。マンハッタンのウエスト・サイドには、夢や成功を求めて世界中から多くの移民が集まっていた。社会の分断の中で差別や貧困に直面した若者たちは同胞の仲間と集団をつくり、各グループは対立しあう。特にポーランド系移民の「ジェッツ」とプエルトリコ系移民の「シャークス」は激しく敵対していた。そんな中、ジェッツの元リーダーであるトニーは、シャークスのリーダーの妹マリアと運命的な恋に落ちる。ふたりの禁断の愛は、多くの人々の運命を変えていく。「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートがトニー、オーディションで約3万人の中から選ばれた新星レイチェル・ゼグラーがマリアを演じ、61年版でアニタ役を演じたリタ・モレノも出演。「リンカーン」のトニー・クシュナーが脚本、現代アメリカのダンス界を牽引するジャスティン・ペックが振付を担当。2022年・第94回アカデミー賞では作品、監督賞ほか計7部門にノミネートされた。

https://eiga.com/movie/91412/

ここが見どころ!※あくまで個人的見解

見どころその①:ロミジュリとの比較で楽しめ

本作は「ロミオとジュリエット」をモチーフにした作品であるとのことで、大筋は「ロミオとジュリエット」要素てんこ盛りでした。しかし、味付けが違う!ロミジュリを知っている方も知らない方も楽しめる見どころは満載です。サウンド、ダンス、演出、画角、そして何より歌!エッジが効いたロミオとジュリエットを楽しんでほしいと思います!
特に私は一番最後のシーンで、奥底から熱く湧き出るものを感じました。感動なのか、歓喜なのか、感謝なのか、その正体は定まりませんが、悲劇で終わらない「一歩希望に近づいた」ロミジュリを見た気がします。


見どころその②:働く女の視点で見る。2組のロミジュリ

本作の主人公:トニー(ロミジュリでいうところのロミオ役)とマリア(ジュリエット役)の交流は最初から最後までメインストリームであり、作品の本筋をなしいく存在です。しかし、本作にはもう1組ロミオとジュリエットが隠れていたように思います。それは、マリアのお兄ちゃん、ベルナンドとその恋人アニータです。こちらの二人を見ていて面白いのは、移民としてアメリカで生きる考え方に若干違いがあるように見受けられるのですが、激烈に愛し合っているということです。妹マリアの前でも、お構いなしに甘々です。

そんな二人にもう一度会いたい。。。

というのも、この二人の物語にフォーカスしたい理由は、移住先のアメリカで活路を見出そうとバリバリ仕事をする女性アニータのキャラが光っているからです。同じ働く女としての視点が自ずと働いてしまいます。そして、ロミオとジュリエットでは出てこなかったキャラである(と記憶しています)ため、時代は違ど同じ働く女性であったり、愛する者がある人であれば、アニータたちにも感性が向くことと思います。元々の1960年代の作品にもこのようなキャラがあったのかは分からないのですが、女性の強くたくましく生きる様相を預け入れたことで、今見る人の心をグッと掴むのではないかと思います。そう、私のように。笑

もう一度見る時は、アニータとベルナンドに注目して、どんなセリフをどんなタイミングで誰に言って、何を言い表そうとしていたのかを鑑賞のポイントにしたいと思います。

見どころその③:Tonight…tonight、たった2日間の物語

ロミオとジュリエットが5日間のジェットコースター・ロマンスだったのに対し、本作はドドンパのように一瞬のロマンス。たったの2日間の出来事です。あの名作タイタニックでも、ジャックとローズの出会いから別れまで51時間(二日ちょっと)ありますが、多分、それより短い気がします。1回見ただけなので、なんとも言えませんが。しかし、その凝縮されたラブストーリーをより高みに引き揚げているのは、なんと言ってもあのミュージカル調の音楽、歌、ダンスに違いないです!
作品の一番ロマンティックなシーン、ひっそりと静まりかえった夜に二人、見つめ合い、つむぎ出され、響き渡る「Tonight…tonight」
束の間の一瞬でも二人にとっては永遠だったのではないかと思います。私はそのシーンで、純粋に人を愛するという二人の心の美しさに触れたようで、心を洗われました。今すでにパートナーがいらっしゃる方は改めてお互いの存在の大切さに気付き、いない場合は「今、いい恋出来そう」と背中を押してもらえたような心持ちになるのではないかと思います。かくゆう私は後者です。なので、フレンズ、ともにいい恋をしよう!笑

見どころその④:宿ったメッセージ

本作に限った話ではなくなるのですが、映画を見終わってからみなさんは余韻に浸る方でしょうか。私はエンドロールから劇場をあとにするまで、ひたっひたです。その間、一番印象に残っている部分はどこだったかを整理します。

今日の私は、

「強き愛こそ、命そのもの。」

という部分が鮮明に焼きついていました。
そこから、なぜこの言葉だったのか考えます。
愛や命に敏感になっているのだろうかと思うわけです。

こんな具合に、歌中やセリフに込められたメッセージを場面とともに味わうと自分だけのお気に入りのシーンが生まれ、今の自分を知るヒントにもなります。

特に本作は作り手の強いメッセージが至るところに散りばめられていたと感じます。そして、そこから、愛、友情、命、共存、自由、ジェンダー、人種といったテーマを受け取りました。それらがセリフ回しだけでなく、躍動するダンスやサウンドで力強く表現されているのです。もう、本当に圧巻です。是非、この作品に込めた作り手の思いを受信して、好きなシーンを切り取ってみてください。その心に留めたメッセージはきっと思い返す度に、あなたを楽しませてくれることでしょう!

さいごに

見どころを4つ挙げて参りましたが、他にもたっくさんあります!!
私もこの4つ以外にもあともう1つマリアの愛くるしさに悶絶しそうなシーンを入れたかったのですが、ネタバレが過ぎそうなため割愛しました。
本作を見た誰かといつかどこかで語り合いたいと思います。

見る前は「アカデミー賞に7部門ノミネート?そんなにハードル上げて大丈夫?」と思っていたのですが、そんな自分はバーローで、本当に杞憂でした。
まだ見る前で同じように思っている方に私が言ってあげましょう。
「安心してください、それ杞憂ですよ」

この出会いに感謝と感動を覚えて、思うままに長々と書いてしまいました。最後まで、拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。
映画鑑賞、楽しんで!

では、また!

東京ミッドタウン日比谷のB1広場にて


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?