音楽から受け取ったまっすぐなボールー社会人2年目の小休止日記④ー
騒音がうつ発症初期より気にならなくなったのと、少し体力がついてきたのもあり、人生初の“ひとりフェス参戦”にチャレンジした。結果、最高だった。音楽に踊らされ、励まされ、寄り添ってもらった。生きる活力になった。生きる楽しみができた。
休職当初は騒音が苦手で、普段大好きだったロックなどの激しめな音楽からも遠のいていた。これからは、高校生の頃から生きがいの一つとして楽しんでいたフェスにもう行けなくなるのではと心から悲しんだのを覚えている。
そんな心配をよそに、ステージで輝くミュージシャンたちが奏でる音楽で、私の体は自然と横に縦に動いた。大好きなSIRUPさんの「いろんな事情があって見に来ていると思うけど今はそんなこと忘れて楽しんで」「周りの目なんか気にせずに生きたらいい」。そんなMCに、音楽に涙しそうになった。
幼少期から音楽を愛してやまない私だが、とくに大好きなアーティストの生演奏を聴くことが大好きだ。砂浜でライブを楽しみ、のんびりとタコライスを食べながら、なんでだろうとぼんやり思っていると、一つの考えに辿り着いた。音楽から伝わる、まっすぐで純粋な熱意が、琴線に触れるんだ。だから、大好きなんだ。
シンガーのまっすぐな目、体の動き、歌声。バックミュージシャン同士のアイコンタクト、弾けるような笑顔、鋭い音色。自分が目にし、耳で感じるそれらは、嘘偽りなくミュージシャンや楽器から伝わるものだ。曲がった思惑や、音楽から得られる私利私欲的な感情などは関係ない。心動かされる生の音楽は、そんなものは感じさせない。音楽に真摯に向き合って人々に届けようとしていること、何より音楽が大好きだという信念がまっすぐに伝わってくるから、その気持ちのボールを、まっすぐに直接受け取らせてもらえるから、生演奏が好きなんだ。
社会人になってから、このボールは本当にまっすぐ受け取っていいのか、中に何が入っているのかと不安になることがとても増えた。まっすぐに受け取れる素直さが自分の良さだと思っていたのに、受け取ると心が傷んだこともあった。それが休職の理由の一つでもあると思う。音楽というまっすぐなボールの大切さを思い知った体験だった。
最後に、大好きなSIRUPさんのこの曲を添えて。
フェスでじんわりと心が温まった大好きな冒頭の歌詞も載せさせていただきます。体調が心配だったけど行って本当によかった。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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