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推しは古い体制の最後の犠牲者なのかも

穏やかならぬタイトルですみません🙏

推し…(以下ジャスティン)のバンド内での扱いは、私の理想とは大きく相違がありました。

2019年にバイラルセンセーションを起こしたジャスティンは、その翌年の卒業間近には進学先をどこにするのかという大騒動に巻き込まれていました。
高校時代に取り入れていたドラムメジャースタイルのJSU(ジャクソン州立大学)への進学を期待されていたにも関わらず、結局は地元のASU(アラバマ州立大学)を選択し、大勢のファンが落胆しました。

~実際の動画をいくつかご覧ください😊~

ジャスティンが大注目された、JSUのスタイルを取り入れた高校時代のマーチングアウトの様子


進学を期待されたJSUのドラムメジャーパフォーマンス。
これはマーチングインの様子の一部。

次に大勢のファンが落胆したASUのマーチングのスタイル


そのASUのマーチングバンド、マイティマーチングホーネッツ(以下MMH)の名物バンドディレクターであるオリバー博士は、「我々は話題になった子の扱いに慣れています」と、とある取材で答えていました。

スナップチャットでは博士自慢のプラスサイズダンスチーム「ハニービーズ」の番組を持ったり、バンドの日常を追う「Bama state style」というリアリティ番組の舞台になったりと、話題に事欠かないバンドであり、そのバンドに長年君臨する悪名高き名物ディレクター、それがオリバー。


ハニービーズの番組
リアリティ番組 bamastatestyle


オリバー博士(MMHインスタアカウントのスクショ)

普通、番組の舞台になったら大人気となるだろうと思うのですが、MMHはそこから下降の一途を辿ります。
妬み嫉みの他にも、どこかの軍隊?と揶揄される厳しい練習環境など、敬遠される要因はいくつもあるようですが、一貫して言えるのは、そのオリバー博士の独裁的な采配。
5年前のYouTubeのコメント欄に「彼は10年前に辞めるべきだった」とすでに書かれているので、長年に渡りHBCUのマーチングバンドファンに煙たがられているのです。

そのオリバー博士の悪評を一気に不動のものとする出来事が2019年にありました。
動画を見ていくうちに漠然と「この年に何かあったんだろうな…」とは察しがついてましたが、つい最近ようやく全容が掴めました。

MMHにはスティンゲッツという、大人気ダンスチームがあり、特に2019年のキャプテンは、今も語り継がれるほどのカリスマ的存在でした。
そのキャプテン、ジャナエに対するオリバー博士の酷い対応が大炎上したのです。

伝説の2019年キャプテン ジャナエ(スティンゲッツファンページよりスクショ)

それはアメフトの試合後に行われる、5thクォーターという、バンド演奏合戦の中で、ある曲のパフォーマンス中にジャナエが行った振り付けが、数年前に禁止にしたものだったらしく、それに気付き激高したオリバーが曲の途中でダンスを止めさせ、次の曲の時にはキャプテンポジションを他の子と交代させたのです。
(HBCUのダンスチームにはそれぞれ伝統的な振り付けがあり、それを守りつつもキャプテンが個性をプラスしていくという文化があります)

大勢のファンがスタンドに押し寄せる中で行われた屈辱の対応に、本人は今にも泣きそうな様子を見せ、それを動画で知った大勢のファンは怒り狂いました。
結局この後、再びキャプテンポジションに復帰して無事卒業したようですが…。

この「ジャナエ騒動」は今も尾を引きずっていて、オリバー博士の行動ひとつひとつに否定的なコメントが並びます。

まあ、当のオリバー本人はそんなファンの戯言には耳を貸さず、「俺がHBCUマーチングバンド全体の長だ!」と言わんばかりの振る舞いで、それもまたファンの怒りを煽っています。


2019年の騒動の後、パンデミックを経た2020-2021シーズンは、バンドメンバーがそれまでの半分近くとなり、バンドの評価としては「地に落ちた」年にジャスティンは新入生として加わりました。
それでもジャスティンはこのバンドのサウンドを愛し、次シーズンからはファン待望のドラムメジャーにもなり、バンドの人気復活に多大なる貢献をしました。

あの…バンド運営陣は自分たちの力で復活したと思ってるかもしれませんが、それ、違いますから。
ジャスティンへの注目のおかげでバンドの評価も少しずつ上がってきたんですからね!(まあこれも偏った考えですが😅)


2021シーズンには、スティンゲッツのコーチが衣装等の資金源を調達するために、チームメンバーの水着カレンダーを制作しました。
これは事前にオリバーに伝えられ、承諾も得て、プロのヘアメイクやカメラマンも参加した正規の制作のはずだったのですが、発売後すぐ大学側からNGが出てしまったようです。
するとオリバー博士は保身に走り、『それは全てコーチが勝手にやった事』と話をすり替え、コーチは翌シーズンの直前に電撃的にクビとなりました。
これにはコーチも怒り心頭で、インスタライブで口汚くオリバーを罵っていましたが、結局個人的怨みで片付けられてしまいました。

それで言うと、ジャスティン自身も謹慎扱いになった事があります。
詳細はわかりませんが、ドラムメジャー1年目のバスケの数試合にジャスティンの姿が無く、本人のインスタ投稿には意味深な文言がありました。

これも憶測に過ぎませんが、その年にジャスティンがエキストラとして参加したアトランタ映画に関わる事で、変な疑いがかけられて謹慎に至ったようです。
それまで映画撮影に参加できた事をたくさんアピールしていたのに、ある時から「無かった事」のように振る舞っているのが私がそう思う根拠。

また、翌シーズンのオフ期間にジャスティンが目の色が変わるアプリを使用してリール動画を投稿したのですが、それが変にバズってしまい、いわゆるゲイ界隈の方から大絶賛を浴びてしまいました…😅 
古い思考のオリバーの逆鱗に触れた…かどうかはわかりませんが、ヘッドドラムメジャーを期待されたシーズンの直前に、そのリール動画は消されていました。

このように、オリバーの嫌う『個人的に目立つ事』が何回かあって、ジャスティンがヘッドに就任する事が阻まれたのだろうな…と感じます。

結局、冒頭にあったような「我々は話題になった子供の扱いに慣れています」と言うのは、特別扱いせず他の生徒と同様に接しますという事だったのかもしれません。


つい引き合いに出してしまいますが、ジャスティンの大勢のファンが進学を期待したJSUには、ヒスパニック系のドラムメジャーがいて、彼は2022シーズンにヘッドを務めました。それをグッドモーニングアメリカが取り上げ、感動的な物語を演出し、レポーターが現地に行った際にはサプライズでママと兄弟を登場させるお涙ちょーだい的な展開…
ひねくれた私から見ると陳腐な演出に映るのですが…😅
黒人大学に通う中で、そのトップのポジションになるにはそれ相当の苦労があったと想像できるし、また運営陣も「黒人大学において、それ以外の人種を受け入れる多様性」を上手くアピールし、結果、感動の嵐を引き起こしました。


それに比べてMMHよ…
ちなみにオリバーは、4年そのポジションに居座ったJ氏を同様に注目させたかったようで、取り上げてもらったものの、信じられないくらい注目を浴びませんでした😱

再生回数の差…😭


考えてみれば、あれだけ古い考えを持つオリバー博士が、白人に対して寛容であるとは思えません。
しかも、何かと黒人問題が取り上げられるアラバマ州での話です。

ジャスティンがどんなに血のにじむ努力をしたとしても、それを大きな話題として主人公に仕立て上げるようなシナリオは存在してなかったんでしょうね…

またタイミングが悪い事に、去年ジャスティンがヘッドとして合宿をしていた最中に、大学からほど近い場所で白人対黒人の暴力騒動が起きて大きなニュースになってしまいました。
私はそれが直前にヘッドポジションを降ろされた大きな要因だと確信しています。

合宿当初、確かにジャスティンがヘッドの構想があった証拠


過去に何度も個人的感情で采配を振るってきた実績があるので、今回もまた長年の個人的な人種差別による怨みの感情がジャスティンに向けられ、ポジションに影響を与えたとしても何ら不思議では無いし、それが一番しっくりきます。


もしオリバーが引退して、今のアシスタント陣が主導していたら、ジャスティンは間違いなくヘッドドラムメジャーを務めたと思います。

ジャスティンの加入は新しい風を吹き込む最高のタイミングだったし、でも残念ながらオリバーの私欲によってそれが阻まれてしまった…

昨今、昔ながらの高圧的な態度が許される風潮じゃなくなってきているのを感じます。
アメリカだって例外じゃないでしょう。
そこはアメリカのスタンダードではない黒人大学が舞台なので、もう少しタイムラグがあるのかもしれませんね…。

でも革命は起こしていました。
オリバーは頑なにその事実を伏せたいようですが、2024年1月~5月までの春学期、ジャスティンは繰り上げとはいえ、確かにヘッドドラムメジャーに就任しました。
バンドは認めなくても、複数のビデオグラファーによって、その姿はしっかり映され、一番人気のビデオグラファーさんはジャスティンにスポットを当てたショート動画を大量に投稿し大反響を呼んだので、たくさんの人の心に刻まれました。

いつかマーチングバンドのメインであるアメフトシーズンにおいて、白人のヘッドドラムメジャーが誕生する日が来るかもしれません。
それがジャスティンであって欲しかったけど…
その理不尽を経験する事で、自身が指導者となった際に、その悪しき風潮を断ち切る原動力になる事でしょう。
「自分がその古い体制の最後の犠牲者だ」と。

私はそんな光と影を経験し続けるジャスティンをこれからも推します✨

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