見出し画像

大澤昇平氏の批判派も擁護派も落ち着け

前の記事のとおり、大澤昇平氏に対しては極批判派。

でも、今回の中国の差別発言については正直そこまで思ってない。というか、大澤昇平氏を取り巻いている人たちが過激になりすぎて引いてしまっているというところかもしれない。個人的には中国の差別発言よりも「弁明」が頭がおかしいとしか思えない発言だったのだけど。

というわけで、批判派・擁護派の両方のトンデモ意見をトピックしてみようと思う。

批判派

「バカ」
「グズ」
「ダサい」
「死ね」
「消え失せろ」

こういう悪口は意味もない上に、何を持って反対しているかという矛先がずれるのでやめましょう。もっと冷静に非難しましょう。

大澤昇平氏が自民党を支持するというツイートをしたことから発生したツイートだと思われるけど、自民党関係ないから。自民批判の材料に使うんじゃねぇ。

東大に対する非難

東大を避難するのは矛先違い。東大は声明の出し方に非難はあるものの、率先して大澤昇平氏に対する文書を公開し、現在も対応している。彼を採用したことに関して批判したくなる気持ちもわかるが、彼が豹変したのはほんの宣伝だとも言われている。こうなることを予測できなかったからと言って、東大は非難されるべきではない。

擁護派

「中国人はスパイだ。だから大澤昇平は間違ってない。」
「大澤氏を叩いているのはパヨク。」

実態として中国がスパイ活動をしていることは明らか。じゃあ差別していいの?って話だ。法律で差別しちゃいけないっていってるんだから、差別しちゃいけないんだ。「結果的に」雇用しなかったとしても、ね。それを表立って出しちゃまずいことは明らかだろう。ましてやスポンサーは海外にも展開している会社だ。

後者の「パヨク」発言は単なる侮蔑なので。

海外ではもっと差別的な発言をしている大学の教授がたくさんいる

それも問題だから。論点のすり替えと詭弁です。

いや、悪いだろう。一つも悪いところがないとでも?

個人的に思うこと

今回の一件は、いくつかの問題が重なっていると思う。一つずつ見ていく。

普段の言動

こんなツイートをみかけた。

これが本当だとすると、彼は「炎上商法」が狙いで普段から過激な発言をしていたわけだ。つまり「炎上」が狙い。にもかかわらず、実際に炎上したら「自分は被害者」と言い始めた。これは通らないだろう。

自ら批判を東大からスポンサーへ誘導

今探したけど見つけられなかったが、炎上した直後、

通報するなら大学ではなく会社のスポンサーへするとなにかしてくれるかもしれません。

と本人がツイートしていた。そして実際にスポンサーへの非難が殺到し、各スポンサー会社は大澤昇平氏からの支援の停止を表明した。そうしたところ、スポンサーから支援の停止が表明された。それに対して大澤昇平氏は

「ある団体」による操作が行われた

と言った発言がされた。自分で斡旋しておいてそれはないだろう。


都合の良い立場の使い方

ある肩書では「差別」をしある肩書では「差別をしない」というのは、一般的に通用しないだろう。よほど論理性に優れた人間であれば可能だと思われるが、今までの彼の行動をみていてとてもそれらを持ち合わせているようには考えられない。

彼は「東大准教授」という肩書を使っていた。しかしそれ自体も「一時的な特任准教授」であることが明らかとなった。まぁ、特任の准教授でも「准教授」とついているから名乗ってもいいのかもしれない。「副社長が社長とついているから社長と名乗る」くらいの飛躍はあるが。

それはさておき、彼は「社長」と「准教授」という肩書を都合のいいように使い分けた。これが失敗の大きな原因だ。肩書が複数あろうとも、一人の人間だ。ある肩書でアブナイことをしたら、他の肩書を持つ団体も「アブナイ」と判断して手を引くのは火を見るより明らかだろう。そこらへんをなめていたのか、それとも手を引かないほど自分は有能だと考えていたのか。

都合の良い解釈での語り

「数のテロリズム」といった言葉を作ったり、「合成の誤謬」や「みにくいアヒルの子の定理」といった各分野の専門用語を持ち出して弁明している。が、専門家が目にすれば「?」と思うだろう。尤もらしく語るために言葉を作ったり専門用語を持ち出すことは、よく論点ずらしに使われるテクニックだ。要するに論点ずらしが目的だ。

総括

こういう経緯だった。

大澤昇平氏が東大の特任准教授になる
-> 会社を起こす
-> 本を出す
-> 本を売るための炎上商法として過激な行動をしだす(SSLや金子勇氏、今回の件)
-> 炎上する
-> 大学に非難が集中する
-> 大澤昇平氏がスポンサーへの抗議を促す
-> スポンサーへ抗議が集中する
-> 大学から声明が好評される
-> 各スポンサーが「支援を停止する」旨の声明を公表する
-> 大澤昇平氏が大学や各スポンサーへの非難を「ある団体」による情報操作や圧力であると弁明する
-> それに対する反論や擁護で更に炎上中

傍目からみていると、今の状態も大澤昇平氏が誘導しようとしたように思う。それは「ある団体」のせいにすることで、論点をずらそうとしたのである。しかし、正直うまくいっているように見えない。そして、彼がどうしたいのかが全く見えない。

これは憶測だが、もともと彼は「歯に衣着せぬ人」になりたかったのだと思う。歯に衣着せぬ人、と想像すると亡くなった立川談志師匠が思い浮かぶ。談志師匠は人の出る場では一貫して「談志師匠」だった。丁寧な言葉を使うことはあれど、自分の思うことをそのままいう人だった。ホリエモンこと堀江貴文氏もそうだ。おそらく、それが「歯に衣着せぬ人」だろう。

大澤昇平氏の場合はどうだったのか。上でも書いたとおり、2つの肩書のいい部分だけを使おうとしていた。この時点で「歯に衣着せぬ人」にはなれない。どちらかというと「二枚舌」なのだ。一人の人間である以上、どのような肩書でも一人の人間としてみられる。一人の人間としてみられている以上、問題ある発言をしたらいくら本人が「この肩書の発言」といったところで弁解できるものではない。そんな都合のいいように世の中は作られていない。

人工知能を信じたのであれば、信じた道を歩めばいいのに。

フリーランスをしていますが病気で働けないことがあります。記事がなにか琴線に触れたら支援いただけるととてもうれしいです。