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219冊目:最後のレストラン/藤栄道彦

こんばんは、Umenogummiです。




きょうは偉人が来客するちょっと不思議なレストランのお話です。



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最後のレストラン/藤栄道彦



あらすじ


フレンチレストアラン「ヘブンズ・ドア」のオーナー兼シェフ園場凌(そのば しのぐ)は亡き父からレストランを譲り受けたものの、まったく客が来ず、頭を抱えていました。レストランに灯油をまいて死のうとする園場を、アルバイトの高校生・有賀千恵と大学生の前田あたりが止めに入ります。

レストランを掃除し、ドアを開けると髷を結い甲冑を着た一行が入ってきました。白い装束を着た人物は織田信長と名乗り、「どこの誰も食べたことのない空前絶後の料理」を注文します。


物珍しいレストランの内装に驚く信長一行と、本物の銃や本当に怪我をしている信長の家臣たちを見て困惑する園場たち。

前菜に感激し舌鼓を打つ一行にハードルが上がったと戸惑う園場ですが、信長に料理を手伝ってもらうことで「天下無二の方が作った天下無二の料理」ということで信長を満足させます。


信長は料理のお代として備前長船光忠を園場に贈り、消えてしまいます。それを機に、ヘブンズ・ドアには、マリーアントワネットやユリウス・カエサルなどの最期を迎える偉人たちが次々と訪れるようになります。


しかし不思議なことに店を訪れたジャンヌ・ダルク安徳天皇だけは消えずに、ジャンヌは店を手伝い、安徳天皇は有賀の家に世話になり小学校へ通うことになります。この現象に前田はある仮説を立て、ジャンヌと天皇にあることをお願いします。



感想


誰もが知っている方から、少しマイナーな方、そして国は日本に留まらず世界各地の偉人が登場します。偉人の歴史が事細かに調べられていて、レストランを訪れる前に死ぬ少し前の情景が描かれます。さらに前田の口からどういった人物かが語られます。

注文する料理はどれも抽象的で、園場たちは思考を巡らせます。前田の歴史の知識が園場をサポートし、有賀の何気ない一言などが偉人に出す料理のヒントになり、超マイナス思考ですが元々料理の腕は良い園場が振るう料理が、偉人たちを感嘆させ、まさしく最後の晩餐となります。


出てくる工夫を凝らされた料理はどれもおいしそうです。


歴史の勉強にもなるマンガです。



☆補足☆

大好きグルメ作品をまとめました。




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