見出し画像

131冊目:Artiste/さもえど太郎

こんばんは、Umenogummiです。

今日はパリの「アーティスト」たちの物語です。



画像1

Artiste/さもえど太郎 作



パリのレストランで皿洗いをしていたジルベールは、有名シェフ・メグレーと出会い、メグレーが新しく開くレストランのソーシェ兼副料理長として引き抜かれます。ジルベールは動物並みの嗅覚と味覚を持っており、本人は良いことなど一つもないとそのことを気にしていましたが、メグレーはそこに目を付けたのでした。

それをきっかけに、ジルベールはカトリーヌが大家を務める「一芸入居」が必須のアパルトマンへ引越しします。画家や音楽家、デザイナー、SF作家、マンガ家、振付師など超個性的なアーティストたちが集う住居に、ジルベールは「嗅覚と味覚の優れた料理人」という「アーティスト」として入居することになりました。
アパルトマンにはクロックムッシュという白い猫とクロックマダムという黒猫がおり、ジルベールは入居すぐにムッシュになつかれます。マダムはめったに姿を見せず、見るとラッキーなんだとか。


訳ありなお節介・ヤン、機械的な動きで自分のペースを乱されることを嫌う日系人・リュカ、筋肉パティシェのディミトリとマネージャーでメグレーの娘・ミシェルなど、レストランで働く面々も同じく超個性的です。また、ジルベールの幼馴染・エルザもジルベールを追いレストランにやってきます。エルザは普段はクールを装っているものの(ジルベールが泣き虫が苦手と言ったため)、ジルベールが大好きで健気なかわいい女の子です。


始めこそぎくしゃくしていましたが、オープン前のいざこざやレセプションパーティーを乗り切ると、次第に仲間意識が芽生え、信頼関係が生まれます。同じころ、ジルベールは自分をメグレーと引き合わせたフリーター・マルコと再会。周囲と一線を引いていたジルベールでしたが、マルコを食事に誘ったことをきっかけに、ジルベールの周りには次第に人が集まってくるようになります。

また、アパルトマンの住人に日本人の漫画家が出てくるのですが、異国人である彼は始めこそ言葉や文化の違いから「日本に帰りたい」と思っていたようですが、アパルトマンのアーティストたちとの触れ合いが「もう少しいてもいいかな」と思わせるまでに変化していきます。


パリの生活っておっしゃれー!もう何もかも様になります。
ジルベールや前述した日本人のように、コミュニケーションに難がある人が多く登場するのですが、周囲が孤立させてくれないいい人たちばかり。こんな環境で暮らしい…もちろん本人の努力や才能の賜物もあると思うのですが。
そしてアーティストたちが集うアパート!あったら住んでみたいです!
「一芸」…なにかあるかな…。
面白すぎて大人買いしてしまいました。といってもまだ6巻分ですので、買いやすかったです。


自由気ままなアーティストたちの暮らし、覗いてみませんか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?