産休復帰できなかったわたしのこれからの目標 #わたしのキャリア
仕事を通じて“なりたい自分”を表現するというお題があり、ちょうどそれについて考えをまとめたいと思っていたので、参加することにしました。
私は、地元の工務店で注文住宅の営業担当として働いていたのですが、出産を機に退職しました。
私が小さい頃にはとっくに「女性の社会進出」も当たり前で、義務教育の段階から「男女平等」で育ってきた世代。
まさか、自分が子どもを産む頃まで解消されていないとは夢にも思っていなかったはずが、まんまと出産から社会復帰できない部類になりました。
これまでのキャリアを振り返り、今のわたしの働き方、未来のわたしの働き方、未来のわたしの娘の働き方について、考えたことをまとめました。
これまでのわたしのキャリア
前述の通り、私は、工務店で注文住宅の営業をしていました。
モデルルームでお客様と話し、提案などなどを経て契約をしてもらうのが、営業の主な仕事です。
「契約をしてもらう」と表現すると、ノルマのためにがつがつ働くようなイメージになってしまいますが、幸いにも私の職場はそんな雰囲気はなく、お施主さんと仲良くなって任せてもらうことがお仕事でした。
私の知る限り、当時、結婚出産を経て同じ仕事をしている女性は、ひとりもいませんでした。
[土日営業×担当制]という壁
おそらく、大手のハウスメーカーであれば、結婚して小さな子どもがいても、働き続けている女性社員は当たり前にいるでしょう。
ただ、中小規模の工務店企業では、結婚して辞めてしまう女性社員はいまでも多いのではと思います。
今思えば恐ろしいことに、私自身も、「工務店では結婚したら退職が当たり前」と思っていました。
理由は、ほとんどの工務店で当たり前になっている営業スタイルにあります。
注文住宅を建てるときは、一組の家族に決まった担当がつきます。
毎回違う社員が担当する家づくりの計画なんて、成立しません。
家づくりをするご家族は、主に土日に打ち合せにいらっしゃるので、土日稼働が必須になります。
そうすると自動的に「子育て世代の女性はお施主様の担当につけない」構図になります。
(じゃあ子育て世代の男性ならオッケーなのか、という論争になりそうですが、今回はそこは論点ではないので割愛させてください)
土日営業のサービス業全体が抱える問題でもありますが、そこに「担当のお施主さんとほぼ毎週打ち合せしなければいけない」縛りが加わり、女性社員自身も「子どもいたら迷惑かかってしまうから続けられないな」の判断になってしまうんです。
それでも家づくりの仕事が好き
私が退職したのには、もう一つ理由があります。
それは、私が、家づくりの仕事が好きだったということ。
お施主さんに良いお家建てて欲しくて、工務店で働いている。
お施主さんとお話して、悩んでいる課題をクリアにする方法を考えて、信頼関係を作っていくのが好き。
その働き方が叶えられないのなら、働いても意味がない。
当時の私はそう思い、退職の決断をしました。
実は、私は、産後休暇をいただいていました。
その会社の長い歴史のなかで、産休をもらったのは私が初めてだったそうです。
もちろん復帰前提で産休をもらい、復帰前、どういう職種で復帰するかを会社と相談しました。
会社からは、2つ職種の提案をもらいました。
・営業職
・事務職
「営業として戻れないのか」という声かけは、正直、嬉しかったです。
ただ、もうすぐ1歳になろうかという小さな我が子を目の前に、この子を預けて土日も働く判断ができませんでした。
かといって、事務職では私のしたい「お施主さんと家づくりする仕事」にならないと感じてしまい、それもお断りしたのです。
現在のわたしの働き方
退職してから、5年以上経ちます。
現在、私は、在宅でwebライターをしています。
家の近くでパートをすることもできたんでしょうが、在宅ワーク初心者でも始めやすいwebライターに挑戦しました。
私がwebライターという職種を選んだ理由は2点です。
育児をしながらできる
住宅に関連する仕事を続けられる
育児をしながらできる
現在、私には3人の子どもがいます。
上の二人は就園していますが、末っ子は在宅で育児しています。
子ども達が小さいうちは、できれば一緒にいたいとの思いから、保育施設に預けてパートに出るのではなく、在宅で働ける職種を選びました。
ただ、子どもがいる状態で作業時間を確保することは、そこまで簡単ではありません。
そのため、副業としてライターしている方や、日中フルタイムで作業ができる方には収入は及びません。
夜中や早朝に無理矢理時間を作って、納期に追われることもしょっちゅうです。
それでも
子どもたちが急に病院に行かなければという時に対応できる
子ども達とコミュニケーションする時間を確保しやすい
こうした理由から、今の働き方がしっくりきています。
住宅に関連する仕事を続けられる
私は「住宅業界にいたい」という思いが、強いです。
言い換えると、子育てを言い訳に住宅に関する仕事を続けられない事実を、なんとかしてひっくり返したい複雑な気持ちがあります。
webライターの仕事では、
住宅メーカーの企業サイト内のコラム
工務店向けのWebマーケティングに関するコラム
など、工務店やお施主様を応援できる執筆ができます。
子育てをしながら、社会ともつながりを持つことができ、責任感も背負えているいまの状況に、感謝しています。
未来のわたしの働き方
今の目標は、Webマーケターになることです。
できれば、工務店や住宅企業のWebマーケティングを専門に扱う人間になりたいと考えています。
この数年、webライターの仕事を通じて、そのような企業がたくさんあることを知りました。
確かに、現代において、家を建てたい人と企業をつなぐために、Webコンテンツが欠かせないことには疑う余地がありません。
そこに携わることができれば、工務店側にも施主側にもチカラになれる気がしています。
自分の今の立場であれば、工務店の視点も理解できるし、家を建てたい子育て世代の気持ちもわかります。
あとは、私が、果てしないWebマーケティングの知識をつけていくだけです…(覚悟)
Webマーケティングは広い海のようで、既に波にのまれている感ありますが、それ以上に第二の仕事人生の目標を得られたことが幸せです。
未来のわたしの娘の働き方
私のもう一つの目標は、娘が大人になって子どもを産む頃に、もっと女性が働きやすい社会になっていることです。
理由は、仕事も育児も、やっぱり最高だから。
私がたった40年弱の人生を振り返っただけでも、仕事も育児もなくてはならなかった尊いものです。
もし仕事していなかったらつまらなかったし、もしこの子達に出会えていなかったらと思うとぞっとします。
将来、娘が、どちらかしか選ばない人生でも、どちらも選ばない人生でも、それは彼女の自由です。
しかし、どちらかのせいでどちらかを諦める人生にはして欲しくないと思います。
ただ、コレに関しては、具体策のアイデアはなく、社会の理解が進んでいくことを願うばかりです。
私にできるのは、私自身が自分のしたい仕事に挑戦していくことだけだと考えています。
私の背中を見て、「仕事も育児もして、ママは人生楽しんでいるな」と感じて欲しいです。
まとめと余談
私は、大好きな仕事をしていましたが、出産を機に、一旦継続を諦めました。
現在は、webライターという新しい仕事を始め、新しい目標に向かって行動を始めています。
ちなみに、そう思えるきっかけになったのは、退職する際のあるお施主様の言葉です。
私が、妊娠を理由に担当を交代することをお伝えしても、どのお施主様も優しくおめでとうと言ってくださいました。
そのお施主様にも、悔しくも継続できないと判断したことをお伝えすると、
「必ず、そのうち〇〇さんらしい別の道が開けるはずだから、元気な赤ちゃんを産んでね」
と言ってくださいました。
新しい目標に近づけるよう、現在の仕事をやりきっていこうと考えています。
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