見出し画像

鳥獣戯画にはタヌキがいない

おとといの朝のことです。ヨメさんがバカにオゴソカに

「上野の鳥獣戯画展に、行く」


カエル1

(描きました<(_ _)>)

と言い出した。…まあ見たいですけど、世は自粛ムードである。そうでなくても人ごみの嫌いな当方はしり込みしておりますと、

「すでにチケットはとった」

という。…なんだかこれまたバカに手回しのいいことである。聞けば、緊急事態宣言下での開催に合わせて時間と人数を決め、その分を前売りしているらしい(さすがに東京国立博物館の国宝展示はしっかりしている)。さらに言うと、ヨメさん最近

「遊び足りぬ」

そうである。理由はほかでもない、当方が禁酒禁煙などしているせいで外出だの食事どころか、

うちで晩酌すらしなくなった

からであった。まあ自分が僧侶生活なのはまだいいとして、ヒトにまでつまらん思いをさせるのは本意ではない。なれば「行こうぞ」と承知したのでありました。

しかしてヨメさんがとったチケットは朝の9時開場のものであった。

そして昨日はであった('ω')

早朝雨をついて国宝を見に行くというのもこれまたオツなものですね。

画像1

いつ見てもナイスな威容を誇っておる。

そういえば新聞奨学生時代、当方はこの近くに住んでいてここもジョギングコースでした。が、ここ10年程上野公園をちゃんと歩いた記憶がない。ちょっと周辺散策をすると、初めて目にする石像がありましたぞ('ω')

画像2

太った裸のおじさん(-_-;)

なんだか唐突ですが、あの有名な「裸の王様」であるらしい。いや、まあ、それはわかるといえばわかるが、どうして急に上野公園の森の中に、という点についての説明は

特にありませんでした。

かなり虚を突かれましたね。気を取り直して、

画像3

…裸のおじさんである(;'∀')

こちらは元ネタのわからない、なにか「囚われのナントカ」という作品でした。きっと有名なモチーフがあるのでしょうが…早朝雨をついて歩いている当方、汗はかくわマスクは張り付くわで、この裸のおっさんの正体まではとても気が回りません。気になる方はどうぞ調べてください<(_ _)>

先を急ごう。

画像4

…裸のナニかである(;´Д`A ```

なんなんでしょう。というか、上野公園はどうしたのでしょう。新しい石像を増やしたのはいいですが、モチーフの統一性というかコンセプトというか、とにかく何がどうしてこうなっているのかもう少し説明のほしいところです。当方にわかるのは、

共通して裸(ラ)である

ことだけだ。

芸術とは論理性のないものではある。

画像5

論理性といえば、この鳥獣戯画もいったい

誰がなんのために描いたものか

よくわかっていないそうですね。すごく古そうで、なんとなく面白い、カワイイから「国宝」と言われても納得してましたが。よく考えると

いわれ因縁のハッキリしないものを国宝

というのもなんだかすごい話ではあります('ω')…さて、問題のその展覧会の中身をお届けしたいのはヤマヤマですが、当然写真撮影は禁止でした<(_ _)>…ので、大枚はたいて図録を購入してきましたぞ。

画像6

(左は同時購入したトートバッグです)

まず申し上げるとこの図録は3000円する('Д')。しますが、

行ったら絶対に「買い」であります。

これはよこ11メートル超の鳥獣戯画を、

画像7

ほぼ原寸(90%)で全部収録してある

からです。さらに言うとばらけた部分、

画像8

断簡、まで全収録しています。

あとものすごく厚く、フルカラー460ページほど、解説も大変充実しております。当方の感覚でいうとこれが市販の本であったら

まず5000円はくだらない

と見ました。しかもそのうち古本で値が出るタイプですね。…上野の博物館の図録といえば、

興味のある分野ならまず買い

であることは周知の事実ではある('ω')

画像9

(右・何度か紹介しているジブリの背景「男鹿和雄展」の図録も東京都現代美術館(上野)のモノです)

…たまにヤフ〇クとかメル〇リで出回ってますが…ほしい人には売ってやれと言いたい。

後半は所蔵の京都高山寺・またその高僧、明恵についての資料となっております。これも興味のある方にはたまらんでしょうな。

画像10

画像11

異常にカワイイ「子犬」の像(笑)

…なんだか前段、

裸の石像の話ばっかり長くて肝心の展覧会のほうは買ってきた図録の話

になってしまいましたね…(-_-;)中の写真が撮れないので仕方ないんですが。

心苦しいのでお得情報を入れましょう。これは東京国立博物館「平成館」で行われたのですが。その周辺は庭園になっていて散策可能です。これが穴場というか、あまり人が入ってこない

画像13

茶室あり、

画像14

画像15

池あり、

画像16

なにより巨木の宝庫でもある('ω')

画像17

画像18

いい木っ肌だ…

上野のお山といえば実は知る人ぞ知る

都内タヌキスポットでもある

のですが。きっとこの辺に住んでいるのでしょうね。ここは夜は立ち入り禁止ですからタヌキ君たちも安心であろう。

…そういえば、鳥獣戯画にはタヌキがいない( 一一)

画像19

(ヘッダー画像は当方が勝手に墨絵っぽく描いただけですw)

サルとウサギ・カエルを中心に、狐から馬からゾウだのサイだのバクだの

想像上の動物まで出る

のにタヌキは出ない。なんででしょうねえ…。

この分厚い図録の解説の中に、穢れた六畜(犬・豚・馬・牛・鶏…あとなんだっけw)を避けたとありましたが、タヌキはその六畜にも入っておりません

こまかく読み込んでいけば、どこかに正解が書いてるかもしれませんね。まあ全部読破するのは2週間はかかりそうですが(^_^;)頑張ってみます。

カエル1

タヌキくん2


ではながながと、お粗末様でした<(_ _)>


たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)