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ダイレクトリクルーティングがダイレクトじゃなくなってきている #13

ヘッドハンターをしているときはあまり気づかなかったのですが、
採用する側の立場に立ち、様々な会社様や採用に関するサービスの話を聞いていると、
最近また状況が変わってきたなあと。

それは、
ダイレクトリクルーティング活動そのものを外注している企業がかなり増えた。

『ダイレクトリクルーティング』を『外注』しているんですよ?
企業が『直接』スカウトをする行為を外部企業へ委託しています。


200通メッセージを送って1人決まる世界

ビズリーチでの、企業が送る平均的な返信率は10%だったらしいですが、最近では5%に低下してきたようです。

なぜそうなったのか、というのは企業にも転職者にも理由があります。

このnoteを読まれている方の中にも、ビズリーチを登録している人がいると思います。
カスタマイズされているスカウトは何通ありましたか?

 返信が来ないからメッセージを送ることに時間を割くことが勿体無いと思い、
効率的に配信をするために一斉に大量にメッセージを送ります。
もう『スカウト』ではなく『メルマガ』化していると言っても過言ではないのではないでしょうか。
その結果、受け取り側としても読まなくなり、悪循環に繋がります。

そして、それをさらに効率的にするためにスカウト行為を外部委託し始めています。
スカウトだけでなく面談自体を外部の企業やフリーランスの人に委託することも始まっています。

経済的には合理的だと思います。

なぜなら時間がもったいないから。

大企業も採用代行を活用している

知人や、RPO事業者の方と話していると、
日本国民誰もが知るあの会社も、就活大人気のあの会社も、、、、自分たちでスカウトをしていないし自分たちでカジュアル面談もしていない。

本来ならリソースの少ない、ベンチャー企業で活用されるのかなと思いきや、
ベンチャー企業ほど自力でやり、大企業ほど採用を外部にアウトソースしているようにも思えます。

もちろん、大企業の場合は自然応募や、ターゲット外の方からの応募がかなり多いためそこに時間を使えないのは理解できます。

私は、採用を自前でやるべき、というべき論を唱えるつもりはありませんが、
スカウトを作業だと思いこみ、カジュアル面談は選考ではないから時間を使えない、と思って外部に委託してしまうのは少々勿体無いようにも思えます。

ダイレクトリクルーティングはどこに向かうか

ビズリーチの登場から10年以上が経ち、現在では類似サービスもかなり増えてきました。

ビズリーチの負を解消するために、エンジニアに特化したサービスや口コミと連動しているサービスなども出てきています。

ビズリーチが出る前は当たり前だった、求人広告に応募をして、という流れは衰退し、今や転職活動はダイレクトリクルーティングメディアを活用することが当たり前になってきました。

そしてその非効率という負を解消するためにRPOという採用アウトソーシングサービスも登場してきました。

矢野経済研究所によればこの採用アウトソーシングの規模はこれからも増えていくと予想されています。

矢野経済研究所(https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2940)


採用の立場にいる私も、この流れはプラットフォーマーが何かをガラッと変えるか、新しいプラットフォームが出ない限り変わらないだろうと思います。

しかし、採用という事業や経営にインパクトを与える活動をアウトソースするのは異常な状態でもあると思います。
経済的には合理的ですが。

なぜなら、採用のノウハウが企業に蓄積をされない上、情報漏洩のリスクもありますし、何より代行する当事者が企業よりも候補者に良い体験を提供できないからです。

もちろん、採用のノウハウが無いからアウトソースをする、ごく当然な流れのように見えて全く逆です。

採用のノウハウがあるから、何から何をアウトソースすればいいか判断ができて初めて検討するものだと思うからです。

今後もダイレクトリクルーティングの利用企業は増え続けると思いますし、
増え続けることで採用代行の企業も増えますし、
バラマキ型のスカウトメルマガも増えますし、
正確な情報を求めてエージェントに登録をしにいく人も増えると私は見ています。

最後に、

ここまでお読みいただきありがとうございました!
今回はダイレクトリクルーティングがダイレクトじゃないことについて触れました。

じゃあね〜

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