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【読書記録】『教皇ベネディクトゥス一六世: 「キリスト教的ヨーロッパ」の逆襲』

▼異例の生前退位をした前教皇の評伝。翻訳本ではなく著者は日本の大学の教員。▼ドイツでの生い立ちから教員時代の言動、退位直後までの歩み記録し、その思想の変遷を紹介する。▼若い頃は改革派であったものの、第二バチカン公会議後には教会の伝統を護持しキリスト教的ヨーロッパを強化することを目指す保守的立場へと変化した様子がよく理解できた。▼地名はオーストリアは「エステルライヒ」、スイスは「シュヴァイツ」などと表記され読みにくい部分はあるが、第二次大戦から現代に至るまでのカトリック教会の事情を理解するためには必読だ。

今野元著『教皇ベネディクトゥス一六世: 「キリスト教的ヨーロッパ」の逆襲(東京大学出版会)』
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