ムーミンと大人の間違い

こうめちゃん、小学校3年生の夏休みのことです。
こうめちゃんは、夏休みの宿題で読書感想文を書くことにしました。そして、選んだ本が、例の、北欧の、妖精が登場するものでした。
 
小さい頃から本をよく読むこうめちゃんでしたが、どうやらその本が欲しいとねだったようでした。
 
でも、その本て、大人でも良くわからなくないか?
それで、小学生が感想文て、何書くんだろう?
 
こうめちゃんは、どんな事を書くのか、しばらく教えてくれませんでした。
おばさんとしては、本を一緒に読んで、どんなことが書けるのか一緒に考えたら良いのか・・・などと、愚かな事を考えたわけです。ちなみにこうめちゃんのお父さんは、「誰かがいじめられててもさー、助けないんだよね、この本の登場人物・・・」と同じように心配しておりました。
 
でもそれは、本当に大人の、愚かな考えでした。
 
夏休みの終わり頃、もう一度どんな事を書くのか聞いたところ、

「スナフキンになりたい」って書いた、とこうめちゃん。
 
その心は。
 
こうめちゃんは、ものすごく心配性です。石橋を叩いて渡らないタイプ。でも、スナフキンみたいになりたいんですって。心配するんじゃなくって、大丈夫だ、なんとかなるって思いたいんですって。
 
大人は、愚かだよね。
こうめちゃんは、もうそんな事が、書けるんだね。
大人は、ちゃんと書けるかしらと心配するんじゃなくて、「大丈夫、書きたい事を書けば良いんだよ。なんでも良いんだよ」と安心させてあげれば良かったのです。
 
それがこうめちゃんの欲しかったものでもあったのでしょう。
 
ちなみに、私の口癖は、「大丈夫、誰も死にやしない」。
生きてさえいれば、なんとかなるんです。
こうめさんは、「すぐに大丈夫っていう人は信用ならない」と言ったこともありますが、大体「大丈夫」が身についています。
 
でも、心配になることも多いんでしょうね。
 
良いんだよ、心配しても。
心配したって大丈夫だし、スナフキンでも大丈夫だし、何でも大丈夫!