マンガの特報動画の作り方
2024年1月22日から新連載「南緯六◯度線の約束」がはじまります。
それにあたって「特報」を作りました。映画などで、封切りのだいぶ前、予告編より先に流れる動画ですね。
動画を作るなんて、何十年か前、まだ学生だった頃の学校の課題以来です。
(しかも提出した記憶はない)
つまり素人です。それでもなんとかできたので、メイキングを公開します。
アニメ部分を作る
本編中のコマをいくつも使って予告編風のものを作ることも検討しましたが、さすがに何十年もモノを作ってきたので、まずは小さく、完成させることを目標としました。素材はこちらです。
CELCYS CLIP STUDIOで作成したもので、大まかに、吹雪、キャラクタ、遠景の3つのレイヤーで構成されています。クリップスタジオは、普段マンガを描くことばかりに使っていますが、実はアニメーションを作る機能があります。
吹雪に関しては、元のレイヤーを拡大したり変形したりして、位置を変えて、なんとかかんとかしました。
たいへんだったのは目パチ、髪。生成AIも使ってみたのだけれど、生成AIのアニメーション方面の知見が乏しく、あまりうまくいかなかったので、手でつけました。そもそもアニメにするつもりは微塵もなかった絵で、しかもアニメ塗りではなく、厚塗りをしてしまっていたので、死ぬほどめんどくさかったです。
そうしてできたのがこちらの動画になります。約2.6秒でループします。今回唯一のアニメ素材です。
クリスタのアニメ機能を勉強するところから、ここまででだいたい10時間くらい。
今ならもっと早くできるはず。
動画作成"Canva"
ここからが未知の領域です。
まずはじめに試したのがこちらのCanvaです。
すごく直感的に操作できて、フォントもかなりの種類から選べる。あー、みんなこういうの使ってたのね…。それでできたのがこちらです。
悪くはない。悪くはないけど、文字の出るタイミングとかがちょいイメージ通りじゃない。もしかしたらCanvaでももっとイメージに沿わせることはできるのかもしれないけれど、ちょっと自分の実力では到達できませんでした。
ChatGPTに相談
困ったときは相談しましょう。
もっと細かいことも教えてくれましたが、ざっくりこんな感じです。Adobe CCはサブスクしているので、さいわいどちらも持っています。
動画作成"After Effect"
まずはAfter Effectを使ってみます。ChatGPTによると、"モーショングラフィックスとビジュアルエフェクト。ショートビデオクリップやアニメーション、映像効果が必要なプロジェクトに適しています"だそうです。
Adobe製品が産湯だった民としては、なんというか安心感。フォントもいつも使っているのが使えるし、だいたいこうだろ、と思った通りに動いてくれます。あちこちいじって、それっぽいものが完成しました。
これでいいかなあ、とも思ったんですが、ちょっと場面遷移というか、トランザクションをもうちょっと滑らかにしたい。透明度とかでコントロールするのかなあ、と思ったんですが、試したけど、ちょっと調整が難しそう。
動画作成"Premier Pro"
じゃあ、今度はPremier Proです。ChatGPTによると"ビデオ編集。映画、テレビ番組、YouTubeビデオなどの長尺のビデオプロジェクトに最適です"だそう。
トランザクションもワンクリックで入ります。長さはその後調整しました。いい感じです。こうなってくると、だんだん欲が出てきます。これまで、アニメとアオリが同時に出ていたのですが、アニメは後からにして、アオリを先に出してみました。そうか、Xにポストするんだったら、サムネイルは冒頭になっちゃうから、「特報」の字だけじゃさびしいか。でもここで絵の全部は見せたくないし…、などなど。ああ、やっぱり音も入れたいな。ちょうどいいSEあるじゃん。660円で売ってる。規約を読んだけど、うん、大丈夫そう。
そうしてできたのがこちらの「特報」になります。
canvaを使い始めたのが、お昼過ぎ。19時前には、Premier Proでだいたい完成して、晩ごはんを食べた後、1時間くらい微調整してFixとしました。
サポートありがとうございます。お礼に最近のおすすめマンガを紹介します。常時5作品を選んでいます。