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教員1年目しめくくり

3月31日。今年度最後の日。

学生時代の私にとって、この日は「終業式」も終わって宙ぶらりんの、4月を心待ちにする日だった。

大学生の私にとって、成績も出て来期の時間割を作りながら旅する日だった。

今年の3月31日は、凄く感慨深い日になった。
ずっと夢見ていた教員という職業に就き、がむしゃらに取り組んだ1年が終わるから、だと思う。

ちゃんと振り返らないと、勿体無い気がする。
これから、こうやって1年1年積み重ねていくと、きっとこの新鮮な感情や思考が飛んでしまいそうだから。

4月、心配と楽しみを半分ずつ抱えながら教員生活スタート。訳もわからないままオリエンテーションが終わって、もう必死だった笑
素敵な生徒たちのお陰で授業が本当に楽しみで、寝る間も惜しんで授業を作った。

5月、体育祭や部の大会、慣れない一人暮らし、人間関係の難しさなども相まって、体調を崩した。でも、授業は楽しいし生徒は可愛いから頑張れた。これは1年を通して変わらなかったな。

6月、作問・採点をする初めての定期テスト。
先輩と新しい試みにチャレンジ。新しい取り組みを受け入れてくれる環境、幸せだなって実感。定期テストは身を削る思いで作ったが、生徒は頑張りに応えてくれる。それが楽しかった。

7月8月、コロナが流行った。教室が寂しい時が増えた。夏休みに入ってからたくさん旅行した。ホンモノに触れること、ホンモノを学ぶことの楽しさを実感した。研究会や学会にも入って、色んな学びがあった夏。

9月、テストと宿泊学習の引率。宿泊学習の引率はずっとやりたかったことの1つ。何だか大変なことも多かったけど、生徒の普段と違う表情をたくさん見ることができました。生徒が少しずつ成長していく様子を見られるのは、教員の特権だなと思いました。

10月、文化祭。私は学生時代、文化祭に命を懸けていたので、凄く楽しみだった。学校独自のスタイルで、生徒が作っていく行事、楽しかった。ここでも色んなチャレンジができて幸せだったな…。生徒に声をかけられてクラスの劇に出演するのは想定外だったけど楽しかった。
教員としてどう関わるか悩みつつだったけど、大事な思い出。

11月
仕事にもようやく慣れてきて、更に誕生日で23歳になって、自分の中で凄く大事にしたいと思っていた時期。病みました。生徒の中弛みじゃないけど、自分の心と身体のバランスがうまく行かなくなった。授業と京都への旅行が支えでした。

12月
立て直してテスト。それから旅。
私の人生に旅って凄く重要なんだなと思う。
あと、刺激が必要。久々に授業とか仕事以外で勉強して資格を取った。学会のブロック集会でレポーターと役員をやった。
思考や感情を整理をした月。

1月、2月
人事発表、入試。来年度に向けて学校が動き始めたけど、正直一杯になった。
今年度で精一杯だよ、って笑
コーチングをきっかけに、自分としっかり向き合ったなと思う。あと、色んな先生と話すように意識したら、学びだらけだった。色んな優しさに触れた。

3月
授業の最後、生徒の底力を感じる場面が沢山あった。1年でみんな成長したんだなって。私も、生徒に沢山教えてもらったんだなって。生徒のおかげで、「先生になれた」って感じた。テストもそう。一人一人の答案に、課題に、生徒の力を感じたし、深い思考を感じられた。色眼鏡かもしれないけど、うちの学校の子たちは本当に素敵。だから、その素敵な部分を伸ばしてあげたい。そう感じた。

卒業式で、日本史の難関私大ゼミを受けていた生徒が挨拶に来てくれた。進路の報告も受けていたけど、嬉しい言葉をかけてくれた。

「先生のおかげで、通ったよ。最後の最後、日本史で点が稼げたの。ありがとう。」

「先生の講座がなかったら、私浪人だったよ。現役で通れたのは先生がいたから」

私は日本史の授業を持っていたわけではない。
塾の講師でもない。最後まで信じていただけ。お願いされたことを、やっていただけ。
勉強して実際に結果を出したのは生徒だし。

この時、自分の恩師を思い出した。
高校時代、志望校合格が決まった時、報告とお礼にいったら、通したのは俺じゃないからって言ってたなって。笑

私も教員になったんだって、生徒のおかげで実感した。

正直年度末になるにつれて、私は教員向いてないかも、もっと違うことがやりたい、教員やりたくない、職員室行きたくない…と思うことが増えた。

生徒はとにかく可愛かったし授業は楽しい。
先生方も優しい。
やりたいこともやらせてもらえる。
でもなんとなく引っかかることが重なった。

終業式の日、自分でもびっくりしたが熱を出した。初めて朝の打ち合わせに遅刻した。
年度が終わることへの安堵と来年度への不安と…色々来たんだと思う。
教員は自己管理が大切だって散々言われてきて意識してたのに…。反省。

正直将来のことなんて分からないし、考えたって無駄だけど、考えちゃう。

最近、色々考える中で、楽しい楽しくないという基準以外に、「私がやらなければ」と思うものと複数出会った。
だから結局、私は教員をやるんだろうと思う。
というか、やらなきゃいけない。
今日、そう思った。

とここに書いて、自分への来年度以降のエールにします。

ある時、もし自分がいなかったら?と考えてみました。
授業は誰がやっているんだろう。
クラスの副担任は誰だろう。
職員室はどんな感じだろう。
今私がやっている役割は?今年取り組んだことはどうなっていたんだろう。

1年頑張ってきたものなのに、今の自分の席を、立場を、役割を他の人がやっているとなると、耐えられないですね笑
そのくらい、教員という職業と、うちの学校の生徒が好きなんだと思う。

それを忘れずに来年度も頑張りましょう、と自分に言い聞かせます。

長々と読んでいただき、ありがとうございます!

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