見出し画像

妻子持ち会社員 33歳で資産2,700万円になるまで

会社員の私が28歳⇒33歳の約5年間で、資産10倍(270万円⇒2,700万円)に至るまでの過程を振り返ります。結婚、転職、出産など様々なライフイベントの中で、資産形成を考える参考になれば幸いです。

資産額の推移(※実線部分は月次の値)

28歳 【資産270万円】 結婚

  • 結婚すると同時に、妻が仕事を辞めた。当時、私は地方公務員で、月給は手取り20万円にも満たない状態であったため、今後の人生に対する金銭的不安が芽生え始める。

  • 結婚式の費用は妻と私で折半という約束のもと準備を進めていたが、妻に貯金がないという事実を知らされる。その結果、私一人で不足分約100万円の負債を抱えることになる。(※後に義父の援助があり、最終的にこの負債は抱えずに済んだ。)公務員として慎ましく生活してきて、年齢相応には貯蓄もあったはずの自分がある日突然、多額の負債を抱える経験をしたことで、将来への金銭的不安が確固たるものとなる。

29歳 【資産 〜370万円】 FX投資と転職

  • 強い金銭的不安を覚えた私は、ここから積極的に稼ぐための行動をとり始める。

  • 副業禁止の公務員でも何か稼げる手段がないかを模索した結果、「投資を始めよう」という考えに思い至る。少資金でも取り組めて夜間でも取引可能なことから、FXを始めることにした。チャートのテクニカル分析などを勉強しながら、数千円〜数万円程度の少資金で毎日コツコツと続けた。

  • 「このまま公務員の安月給でやっていけるのだろうか」とも考えていた私は、親しい職場の同僚が転職活動をしていると聞いて、自分も転職活動を始める。この頃は既に転職も随分と一般化してきた時代であったため、エントリーした2社に最終面接まであっさりと合格。給与がこれまでの2倍になる大手建設コンサルタントに転職が決まる。早く転職して稼ぎたいという気持ちもあったが、妻の勧めもあり、新卒で6年間勤めた職場への義理として、年度末までは公務員の仕事を続けた。

30歳 【資産 〜600万円】 転職失敗?

  • 転職して給与が2倍に増えたことで、資産の増加スピードが加速する。しかし、労働時間は公務員の頃よりも増え、自由な時間はかなり失われるようになっていた。
    転職先の上司は「長時間働くことが美徳」という価値観の持ち主であり、相性の悪さを感じていた。また、上司は計画的に仕事を進めることが苦手なタイプで、期限ぎりぎりのタイミングで夜中や休日に突然仕事を投げられることが度々あった。

  • FXは成果こそ出ないが、相変わらずコツコツ続けていた。公務員の身分ではなくなったことで副業も可能になったため、せどりやライティング業務受託などの副業もひととおり経験した。(※結果的に、これらの副業では大して成果を得られなかった。)

  • 資産は地味に増えつつあるものの、ハードワークな日々は思い描いていた経済的自由とは程遠く、金銭的な安心感は全くなかった。「投資や副業で早く成功して、働かなくても稼げるような状態にならなければ」という焦りを常に抱えていた。

31歳 【資産 〜1,000万円】 株式投資への転向と出産

  • 2年間近く真剣に続けてきたFXは、悲しいことに、この時点でも全く勝てるようにはなっていなかった。一方、FXの片手間で少しだけやっていた株取引の方が、むしろ好成績であることに気が付く。ここから、投資活動として「2年間続けたFXはキッパリ捨てて、株式投資に集中する」という方針転換を決意する。

  • 娘(第一子)を授かる。三連休の中日に産まれたため、幸運にも出産に立ち会うことができた。しかし、今振り返れば嘘みたいな話だが、このときも急に上司から仕事を振られ、出産のまさに数分前まで分娩室でテレワーク業務を行っていた。この頃には、うっすらと再転職を意識していた。

  • 通勤時間や帰宅後の僅かな時間を利用して、とにかく株式投資の本を大量に読み漁った。バフェット、グレアム、ピーター・リンチ、シーゲルなど著名投資家の著書をはじめ、会計やマクロ経済に関する書籍など、累計50~60冊ほどを読み重ねた。インターネット上の情報では、「カブハル」というファンダメンタル投資の解説サイトや、個人投資家の井村俊哉さんのYoutubeチャンネル(Zeppy投資ちゃんねる)が、非常に参考になった。

  • 娘の毎晩の夜泣きで、2時間程度しか睡眠を取れない日々が続いた。そんな中でも、子が産まれたばかりの今、家計を維持するためには、満員電車での通勤や、ヒステリックな上司との仕事に何とか耐えるほかないように思えた。状況を打開するため、株式投資、資格取得の勉強、副業などにも取り組み続けた。ストレスは極限を迎えていた。
    当時、娘が見ていた幼児向けYoutube番組の歌で「フレー!フレー!ドーナツ!」というフレーズがあるのだが、起きている間は一日中ずっと頭の中でこのフレーズを流して、自分自身を励ましていた。
    疲れきった仕事帰りの駅のホームでは、かつて読んだことのある枡野浩一さんの短歌「手荷物の重みを命綱にして 通過電車を見送っている」という一節を、思い出したりしていた。

32歳 【資産 〜1,800万円】 再転職

  • 株式投資は順調な成果を収めつつあった。月によってはマイナスの成績になることもあったが、全体としては概ね順調であり「少なくとも初心者の領域は既に脱している」という実感があった。(※この年の株式投資の年間パフォーマンスは、最終的に+26.9%となった。)

  • 二度目の転職に向けて情報収集を始めた矢先、転職エージェントからある求人情報が届いた。そこは、私が「子供の頃から人生を通して一番好きな会社」と言ってよい企業だった。全くの異業種であり、これまでの専門性が失われる点には少し悩んだが、転職面接を受けることを決意した。

  • エントリーから最終面接まで数ヶ月と非常に時間が掛かったが、無事に合格し再転職が決まった。退職交渉に際して、上司から強引な引き止めを受けて苦労したが、最終的には無事、退職届も受理された。
    転職先は「これ以上労働条件のよい会社は、そうそうないだろう」と思うほどホワイトで、同僚も親切な人ばかりだった。偶然ながら、同じ部署には株式投資歴20年以上の先輩社員がいて、その方と株の雑談を時折するのを楽しみにしている。

33歳 【資産 〜2,700万円】 株式投資の手応えとこれから

  • 翌年も株式投資は順調だった。全体相場が良かったこともあるが、確実に実力が付いていることを実感する。

  • つい先日、運転免許の更新があった。初めてのゴールド免許を受け取る。次回の免許更新は5年後。これまでの5年間で、資産を10倍に増やすことができたが、この先5年後には、どこまで増やすことができるだろう。株式投資家として、これからも研鑽の日々は続く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?